すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【U-20W杯】日本、10人のイスラエルに衝撃の逆転負け 〜U-20日本 1-2 U-20イスラエル

2023-05-28 10:22:56 | サッカー日本代表
46分に日本が先制点を取る

 現地時間5月27日、U-20ワールドカップのグループC第3節が行われ、日本とイスラエルが対戦した。日本は46分に先制したが、イスラエルに2点を取られて逆転負けした。

 日本は勝つチャンスはいくらもあった。むしろ負ける要素などなかった。だが先制点を取ったことで逆に消極的になる。そして日本は守り切ろうと自陣に引き、ブロック守備を続けた。弱気の虫だ。

 そうではなく、自分たちが能動的にボールを保持してうまく時間を使うべきだった。これはメンタルの問題だ。

 途中でイスラエルに退場者が出て10人になる。だがそれでも日本はブロックを下げた守備を続けた。ボールを持とうとしない。そのため勝勢を生かせなかった。かくて1人少ない相手に最後は逆転負け。結局、日本は負けるべくして負けた。好チームだっただけに残念だ。

 日本のフォーメーションは4-2-3-1。スタメンはGKが木村凌也。最終ラインは右から高井幸大、チェイス・アンリ、田中隼人、高橋仁胡。CMFは山根陸と佐野航大。2列目は右から松村晃助、松木玖生、安部大晴。ワントップは坂本一彩だ。

前半は完全に日本のゲームだった

 日本は立ち上がり、幾度となく惜しい決定機を迎える。だがなかなか決まらない。5分に松村が豪快なシュートを放つがGKの正面を突く。松木の弾丸シュートもわずかに右へ逸れる。試合の入りは積極的でよかった。

 日本は左SBの高橋を上げ、残りの3バックが左にスライドしてビルドアップする。あるいは両SBを高く上げ、CBのチェイスと田中が2人でビルドアップするパターンもある。守備時4-4-2。坂本と松木の2トップだ。

 一方、イスラエルは両SBを上げての2CBか、両CB間にアンカーが降りて3バックでビルドアップしてくる。守備時4-4-1-1だ。日本がサイドでボールを持つと、彼らはダブルチームで対応してくる。

 イスラエルは上品にパスをつなぐポゼッション型だが、同じグループCのコロンビアやセネガルのような爆発的な破壊力はない。大人しいチームだ。ゆったり中盤でボールをつないでくるが、アタッキングサードでの鋭さや迫力がない。

 またサイドから入れてくるクロスも正確性がない。結論として彼らにはこわさがなかった。少なくとも前半は。

 両チームともショートパス主体なので、特にミドルサードからアタッキングサードにかけては人が密集する。ボールは両チームを行き来するが、前半は完全に日本のゲームだった。

 そして46分。日本のダイアゴナルなロングボールが入る。ゴール前での混戦から松木がバックヘッドでつなぎ、坂本がヘッドで決めた。待望の先制点だ。

魔の後半、日本に迷いが出る

 だが後半に入ると様相が一変する。日本の消極性ゆえだ。

 51分にイスラエルがGKと1対1のチャンスになるが決まらず。これ以降、日本は守備時5-4-1に変えた。まだ時間はたっぷりあるのに、1点を守り切ろうというのか? だがそんなゲームプランの誤りに気づいたのか、すぐに守備時4-4-2に戻した。

 55分、佐野から坂本にダイアゴナルな良いボールが入るが、守備対応される。後半の日本は左SBの高橋を高く上げ、残りの3バックが左にスライドしてビルドアップしている。

 そして68分だ。途中出場のラン・ビンヤミンにレッドカードが出て退場になる。日本は1点リードしている上に、1人多い。だがこの圧倒的に有利な態勢ゆえ、逆に「震え」が出たのか、日本はめっきり受けに回る。1人多いチームが受けていては、数的有利は生かせない。

 かくて76分、イスラエルのセットプレイ崩れから、ヘディングシュートを決められる。1-1。同点だ。

10人のイスラエルが逆転ゴール

 後半のイスラエルは3バックでのビルドアップだ。日本は1人多いのに、なぜか弱気にブロックを下げて守備をしている。そのため10人のイスラエルがずっと攻め続けた。日本は何かを恐れながらプレイしている感じだ。

 そして運命の92分がきた。日本のゴール前でワンタッチパスが3本つながり、イスラエルにゴールされる。なんと10人の彼らに逆転されたのだ。で、タイムアップ。日本は勝てるゲームを落とした。1点リードしながら見えない「何か」に怯えた日本に、勝利の女神は微笑まなかった。

 後半の日本はあまりにも消極的すぎた。1点リードした状態で50分過ぎに5バックにするなど、早々に守りに入る気持ちが強かった。受けに回るのが早すぎる。

 しかも5バックをすぐまた4バックに戻すなど、ゲームプランが一貫してなかった。迷いがあった。富樫監督は「マネージメントに悔いがあった」と試合後に語ったが、この言葉が本ゲームをよくあらわしていた。

 これで日本はC組3位でグループリーグを終えた。今大会は各組3位のうち、成績が上位の4チームも決勝トーナメントに出られる。あとは他組の結果待ちだ。だが日本がグループリーグを突破する条件は非常に厳しく、残念ながら絶望的といえる。

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【第2次森保ジャパン】絶好調の大迫勇也を呼ばないのはサッカーに対する冒涜だ

2023-05-28 05:20:53 | サッカー日本代表
超絶的な大迫に敬意を示せ

 いまヴィッセル神戸の大迫勇也は、人生第二の絶頂期にある。

 それほど圧巻のプレイを繰り返している。

 一例をあげれば、第13節の広島戦だ。大迫は敵を背負って前線でロングボールを受け、カラダを回転させながら味方のシュートに繋がる縦への絶妙なスルーパスをワンタッチで出していた。あんな超絶的なポストプレイは大迫にしかできない。

 だから私はこの記事で、大迫を代表候補として推した。

 もちろん大迫の年齢的な問題も考えた。世代交代を進めたほうが代表は活性化するのではないか? という思考も頭のスミをよぎった。

 だが、そういう問題じゃないのだ。

 第一に、「いま一番キレてる選手」を呼ぶのが日本代表である。

 これについては加茂ジャパンのときにも議論になったが、当時の代表監督だった加茂さんは「そのとき好調な選手を選び、現在最強の代表を作るべきだ」と言っていた。

 同感である。

代表選出はリスペクトの裏返しでもある

 大迫の選出を考える場合の第二に、名誉の問題がある。

 私が大迫を推したのは、圧倒的なプレイをする大迫を称え、リスペクトする意味もある。いわば勲章だ。あのスーパーないまの大迫を代表に呼ばないなんて彼に失礼だと思った。そんな気持ちも大きい。

 森保監督は以上、2つの問題をいったいどう考えるのだろうか?

 そういえばもうひとつ、代表メンバー発表の記者会見で森保監督は失礼な発言をしていた。

「記者やファンが自分の推しを挙げるなら、そのかわりに誰を外すのかまで考えた上でやってくれ」みたいな意味の暴言だ。

 え? 大迫を代表に入れる代わりに誰を外すのか、って?

 そんなもの、広島つながりで選ばれている浅野を外せばいいだけじゃないか。

 だいたい、いまの超絶的な大迫を外して速いだけの浅野を呼ぶなんて、森保サン、あなたの目はいったいどこについてるんですか? と言いたい。

 いや、それどころか5月27日現在、わがJ1リーグの得点ランキング上位に入っている選手は1位の大迫(11点)だけじゃなく、2位の鈴木優磨(8点)も浅野雄也(同)も、5位の伊藤涼太郎(7点)も町野修斗(同)も、だれひとり代表に選ばれてない異常事態だ。

 森保監督に言わせれば、これも例の「リーグのレベル」ってヤツなのだろうか?

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【代表メンバー発表】森保監督は「失礼な発言」を撤回せよ

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