すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【なでしこ】彼女たちの伸びしろはデカい 〜日本女子代表4-1ノルウェー女子代表

2018-11-12 08:47:33 | サッカー日本代表
1年前の課題はかなり修正された

 いろんな意味で、すごくいい試合だった。

 10代の選手が途中出場してくる彼女たちの伸びしろは、とんでもなくデカい。しかもいいサッカーをやっている。高倉監督が進めてきた世代交代がスムーズに回り、大輪の花を咲かせるようになった感じだ。課題だらけだったEAFF 女子E-1サッカー選手権(2017年12月)の頃とくらべると、まるで隔世の感がある。

 まず感じるのは、意味のない消極的なバックパスがめっきり減ったことだ。「前へ」「縦へ」の積極性をもち、2タッチ以内でテンポよくパスをつなぐサッカーが小気味いい。特に急所を突くグラウンダーの長い縦パスが目を引いた。それが最終ラインからビルドアップの1本として出ているのがいい。

 また以前はパスの出し手と受け手の1対1の関係だけだったが、3人目の動きも増えてきた。ファーストタッチで次のプレイをいちばんしやすい場所にボールを置く「次を読む」技術や、ピッチを広く使ったワイドな展開も目につく。持ち前のショートパスだけでなく、フィールドを斜めに横切るダイアゴナルな中長距離のパスが利いていた。

 戦術的にも見るべきものがあり、清水が偽SB化したり、アンカーが最終ラインに落ちてビルドアップしているのを見てびっくりしてしまった。そしてなにより高倉ジャパン立ち上げの頃とくらべ、チーム全体に強いメンタルが身についたのがすごく大きい。

 もちろんインテンシティの高さはさらに求めたいし、球際の強さはもっと必要だ。ボールスピードもまだまだ速くしたい。だが彼女たちの今後の伸びしろを考えれば、それらもなんなくクリアされそうな感じがして頼もしい。

 サッカー日本代表は女子も男子も、輝ける豊穣な未来に向かっている手応えが強くある。それがとてもうれしい。

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