フォアプレスで振り向かせない
結果的に大量得点が入ってしまったが、カーディフがマンチェスター・シティ攻略のための一端を立派に示した試合だった。
シティのビルドアップに対し、彼らはミドルサードの敵陣側からプレッシングを始めた。カーディフが中央をガッチリ締めて背後から圧力をかけてくるため、シティの選手は縦パスを受けても振り向けず、ダイレクトでバックパスを繰り返した。少なくとも1点目が入るまでは。
シティがボールを味方に当てても、カーディフはボール保持者の背中に張り付いて決して振り向かせない。この粘りの守備が90分間続けば試合になるが、さてどうなるか? と見ていたが……やはりカーディフの選手は疲れからか次第にスペースを与えてしまうようになり、やられてしまった。
とはいえ彼らの粘り強いファイティグスピリットには敬意を表したい。このゲームがきっかけになり、マンC攻略の糸口が開けるかもしれない。
わずかなスペースも与えるな
シティのフォーメーションは4-1-2-3。スタメンはGKにエデルソン。最終ラインは右からウォーカー、オタメンディ、ラポルト、デルフ。中盤3センターはアンカーがフェルナンジーニョ、右にベルナルド・シウバ、左にギュンドアン。3トップはスターリング、アグエロ、サネだ。
冒頭に書いた通り、先制点を取るまでシティの選手は後ろ向きでボールを受けても振り向けず、バックパスばかり繰り返していた。そのカーディフの固い守備網がほどけたのが前半32分だった。
わずかな狭いスペースを見つけて間受けしたギュンドアンがファーストタッチで振り向き、ベルナルド・シウバに縦パスを出す。ここで守備者の寄せが甘くなり、シウバに中へ折り返しを入れられ、パスを受けたアグエロにシュートされた。
この先取点が契機になり、まるで堤防が決壊するかのようにシティのゴールが続く。
前半35分。シティのCKでショートコーナーからサネがクロスを入れ、それをニアでベルナルド・シウバがバックヘッドのような形でボールの軌道を変えて見事にファーに沈めた。
シティは高い位置でボールを失うと、素早いネガティブ・トランジションからボールを即時奪回する。左SBのデルフは例によって偽SB化してアンカー脇を埋め、中盤の組み立てにも参加している。
シティの選手は全員が「居るべき場所」へと移動を繰り返し、2タッチ以内で次々にパスをつなぐ。この試合、彼らのポゼッション率はなんと80%を記録した。
シティの3点目以降は省略するが、いずれもダイレクトプレイやちょっとしたスペースを見つけての機敏なポジショニングが口火を切ったものだ。とすれば彼らを倒すには絶え間ないフォアチェックと、わずかなスペースも与えない守備のポジショニングが必要になる。
彼らは子供が歩くほんの一歩分のスペースさえあれば何でもできる。絶対にスペースを与えてはいけないーー。
結果的に大量得点が入ってしまったが、カーディフがマンチェスター・シティ攻略のための一端を立派に示した試合だった。
シティのビルドアップに対し、彼らはミドルサードの敵陣側からプレッシングを始めた。カーディフが中央をガッチリ締めて背後から圧力をかけてくるため、シティの選手は縦パスを受けても振り向けず、ダイレクトでバックパスを繰り返した。少なくとも1点目が入るまでは。
シティがボールを味方に当てても、カーディフはボール保持者の背中に張り付いて決して振り向かせない。この粘りの守備が90分間続けば試合になるが、さてどうなるか? と見ていたが……やはりカーディフの選手は疲れからか次第にスペースを与えてしまうようになり、やられてしまった。
とはいえ彼らの粘り強いファイティグスピリットには敬意を表したい。このゲームがきっかけになり、マンC攻略の糸口が開けるかもしれない。
わずかなスペースも与えるな
シティのフォーメーションは4-1-2-3。スタメンはGKにエデルソン。最終ラインは右からウォーカー、オタメンディ、ラポルト、デルフ。中盤3センターはアンカーがフェルナンジーニョ、右にベルナルド・シウバ、左にギュンドアン。3トップはスターリング、アグエロ、サネだ。
冒頭に書いた通り、先制点を取るまでシティの選手は後ろ向きでボールを受けても振り向けず、バックパスばかり繰り返していた。そのカーディフの固い守備網がほどけたのが前半32分だった。
わずかな狭いスペースを見つけて間受けしたギュンドアンがファーストタッチで振り向き、ベルナルド・シウバに縦パスを出す。ここで守備者の寄せが甘くなり、シウバに中へ折り返しを入れられ、パスを受けたアグエロにシュートされた。
この先取点が契機になり、まるで堤防が決壊するかのようにシティのゴールが続く。
前半35分。シティのCKでショートコーナーからサネがクロスを入れ、それをニアでベルナルド・シウバがバックヘッドのような形でボールの軌道を変えて見事にファーに沈めた。
シティは高い位置でボールを失うと、素早いネガティブ・トランジションからボールを即時奪回する。左SBのデルフは例によって偽SB化してアンカー脇を埋め、中盤の組み立てにも参加している。
シティの選手は全員が「居るべき場所」へと移動を繰り返し、2タッチ以内で次々にパスをつなぐ。この試合、彼らのポゼッション率はなんと80%を記録した。
シティの3点目以降は省略するが、いずれもダイレクトプレイやちょっとしたスペースを見つけての機敏なポジショニングが口火を切ったものだ。とすれば彼らを倒すには絶え間ないフォアチェックと、わずかなスペースも与えない守備のポジショニングが必要になる。
彼らは子供が歩くほんの一歩分のスペースさえあれば何でもできる。絶対にスペースを与えてはいけないーー。