工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

江ノ電1000をつくる その1

2018-07-28 06:36:55 | 今日の製作所
日車標準型のパテがヒケないように暫く放置(汗
・・・の合間に以前入手した江ノ電1000のレストアを。


ロコモデルのキットを組んだものをネットで仕入れたのですが、予想以上に程度が悪く放置していたものです。
・・・前部が損壊していたり、塗装がひび割れていたりするので車体の利用は断念!
紙から新造することとしました。



前面の構造を確かめるためにモックアップを作製。
大きいカーブの付いた四隅と3つの平面で構成される前面は側面から曲げてきた脇と、別板の真ん中の部材で構成することにしました。



上田同様、図面を貼り付けて切り抜き。
窓のRは穴あけパンチを使用してみました。
・・・位置決めが結構面倒ですし、仕上がりがそこまでキレイではないので、やはり彫刻刀が一番かなと。
そうは言っても窓が少ないので旧型車に比べるととても楽でした。
それから、今回はペーパールーフに挑戦です。





あんまり上手く行く気がしなかった屋根の曲げですが・・・
屋根肩部を100円ショップで売っていたネイルアート用の棒?で筋を入れ、定規で肩を曲げて真ん中を緩く曲げた後に切り出しておいた治具を使ったりしてカタチを出します。
そのあと裏に瞬着をゴテゴテに塗って固めると何とかそれらしくなりました。

いつもと違い、事前に紙にラッカー塗料を塗布しなかったため瞬着が良く染み込んでくれたのが良かったのかもしれません。(そのため接着には木工ボンドと瞬着を使用しています)




続いて床下。
・・・既存の床板が結構反っていることが判明したため、こちらも新製することにw





プラ板を使って床板を作製しました。
動力にはアルパワーを使用。
・・・台車は実物と全然違うのですが、割り切って元のを流用しました。





ちなみに床板の固定はこんな感じ。



ここまで来るとなんだかワクワクしてきますね。




一番心配だったオデコの表現。
アロンアルファを染み込ませ、裏に黒い瞬着を盛り付けて削ってみました。
少し削って毛羽立ちが生じたらまたアロンアルファを塗る事の繰り返し・・・意外とイケます(笑

(つづく

日車標準車体の電車 その1

2018-07-16 08:43:59 | 今日の製作所
なんだか異常に暑いですね。
中央高地という中信平もやはり暑い・・・とてもしんどいです。



さて、表題の日車標準車体。
ローカル私鉄ファンならみなさんご存知?のバス窓の丸っこい17mの電車です。
・・・「標準」という割に使っていた鉄道は新潟交通、松本電鉄、岳南鉄道、近江鉄道くらいですか?
京福にも似た奴がいたけど、ちょっと違うみたい。

コンセプトは「共通設計のボディーで、古い電車の電装品を流用して安く新車を作ろう」と云う物だと思いますw
車体は昭和30年代らしい作りですが、従前の古い電車の部品を使っているので性能は各車マチマチのようです。




んで、模型の方。
先日入手した16番ペーパー製(ジャンク)です。
ヨシダ模型のキットを組んだもので3両セット。
モハ(T)パンタ側が2枚窓非貫通、クハ(なぜかM)が両側貫通・・・オレンジ一色に塗られたフリーランス。

写真の新潟交通モハ24と、松本電鉄モハ+クハにしようかと思います。
・・・元々がゆるいのでゆる~くw





まずは使わない部品などを解体。
前面ゴム幌や、新潟交通にする車体は屋上機器一式。



まずは良い感じに外れてくれました。


この自由形を実在の車両にするには前面のすげ替えが必要・・・と







バスッと切断w
デザインナイフでカットし、整形してそのままアロンアルファで接着しました。
・・・このヨシダ模型の車体に使われている紙(プレスボード?というらしい)は非常に頑丈で助かりました。

あとはパテ盛り→切削の作業・・・




ちなみに動力はこんな感じw
正直正体不明ですが・・・たぶん海外製品だと思います。
調子が良いのでウエイトを調整してそのまま使えそうです。


つづく

上田丸子の木造電車を作る その4(完成)

2018-07-08 19:14:27 | 今日の製作所


梅雨が明けた途端に大雨になったり。
空梅雨よりは良いですが、それでも川から溢れる様ではいけません。
・・・明けたと見られたダケかも・・・まぁここではどうでも良い事。

さて、長工期化していた上田丸子のモハ3331、いよいよ完成です。





パンタグラフを載せる碍子はあんまり見ない横碍子のタイプ。
プラ棒を凹型に削って表現しました。
凹んだ部分にパンタを嵌めこみます。



今回は配管にもチャレンジ!
真鍮線は炙ると簡単に曲がるようになるよ、というのを教えてもらったので試してみました。
・・・屋根や雨樋への追従性がかなり向上wなぜ今までやらなかったのか・・・
ということで案外アッサリできました。
固定は手持ちのタヴァサの割ピン(N用ですが)を使っています。

実車の写真を見ると、解放テコが結構目立つ存在・・・
前面にあって大きな個性を発揮していますので、なんとか再現してみました。



プラのチャンネル材から削り出しで受けを作製



こんな感じで上作用式の解放テコを取付。
・・・実車も車体からではなく、露出した端梁から部材を立ち上げているようです。



こうして外装は全部OK
ヘッドライト・テールライトはエコーの部品です。



内装は色々考えたんですが、ウエイトが結構大きく車内に見えてしまうので表現は断念。
運転室仕切りと手ブレーキのみとしました。
写真を見ると、少なくとも晩年は完全な仕切りのある「運転室」だったようです。
・・・12m級のこの窓割りにしてはかなり広い運転室に思えますw
実物が何色だったか分からないのですが、グレーに塗っています。


そして塗装







台枠以下とパンタはいさみやプライマー黒、車体はGMの18番と21番、屋根は調合したグレー。
・・・混色はあんまりしませんw
上田の電車をみると、屋上機器が青っぽいネズだったり錆止め色だったり賑やかですが、この電車の頃がそうだったのか確証が無いので屋根は単色です。






インレタはキッチンの社紋とアルモデルのナンバー
・・・どっちもN用なんですが・・・汗
でもこの位のサイズのように見えます。

ウェザリングカラーを軽く吹いて艶消し仕上げにして完成!
久しぶりの力作?になりました。