工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

GMキットの飯田線

2017-03-20 14:49:26 | 今日の製作所


たまにはGM板キットもいいものと、飯田線の旧国を作りました。
・・・KATOから良いのが出ているので、ゆる~く(笑

といっても、4両のうち3両はイチから作ったものではありません。



だいぶ前にこの状態で入手。台車を使うだけでも、と部品取りになっていたものです。
流電とサハ87の台車は流用されたものの、車体も組立ては丁寧で勿体ないなと。

塗装剥離も面倒なので表面をヤスって段差などを平滑にし、その上からスカ色を塗ってしまう作戦で・・・
サハは屋根の塗替えもしていないのでかなりの手抜きです(汗



流電は前面の取付もうまく出来ていたので溶きパテを盛ってヤスる程度。
手持ちのテールライトとタヴァサのヘッドライトを取り付けました。
左右裾の足かけもプラ板を使って修正しています。



新製したのはクモハ61
今回部品の都合で流電が1両しかレストアできず、将来の編成替えを考えると両運がいいかな、という程度の考えです。
こちらも在庫の都合で増設する乗務員扉は51系から持ってきました。
・・・モールドの深さが異なっていて、シルヘッダーなどを新規に工作する羽目に・・・w
前面はクモハ43からリベットを削って使います。



切接ぎは工期短縮のためパテなど一切使わず処理。
光にかざすとちょっと目立ちます・・・
乗務員扉脇の手すりはランナー伸ばし棒です。



折角なのでウェザリングに拘ってやろうと屋根を中心にMrウェザリングカラーで汚しています。
だいぶ進歩したような、まだまだなような・・・
クモハ52は004の一回きりの塗装。の割にクモハ61はどのナンバーでもないお気楽仕様w





クモハ61にはキッチンのヘッドライトにSeria(100円ショップ)の手芸コーナーにあった「UVクリアレジン」を盛ってレンズとしてみました。
どの程度盛るかが難しい所かなと思いますが、直射に当てて硬化させれば十分な硬さと透明度があり、レンズの簡易表現としては十分に使えるかなと思います。
それから、このキットでどうしても気になっていた真っ黒な幌ですが、今回思い切ってクリーム色を塗ってから黒を差してみました。個人的にはこちらの方が雰囲気的にはいいかなと思います。
列車番号窓には窓用の塩ビ板を切って木工ボンドで固定、墨入れで汚いグレーにしています(手抜き)



私のプラ工作の原点?のGMキット。飯田線シリーズとしてボツボツ増やしていきたいと思います。

大鹿への道(トロッコ軌道跡?)

2017-03-12 19:32:20 | 旅行


南アルプスの懐、大鹿村



大鹿村へ向かう県道を走ってると、小渋川対岸に白い一条の線が・・・
地図上ではこの位置に道はありませんし、この白線は小渋ダム堤体にぶつかって途切れてしまいます。
雪がうっすらと積もると、こうした水路・小道が浮かび上がります。

・・・所々崩れているし、水路だとしても使われていなさそうです。
廃道マニア心をくすぐられますが、このルートにはちょっと心当たりが。


『下伊那史 地理編』によると、大鹿村から松川町部奈まで軌道があったようなのです。



地図は同本より引用。(赤丸部が今回歩いたところ)
なんでも、大正時代に久原鉱業という会社が大鹿村の木を切り出すためにトロッコ軌道を敷設したそう。
大鹿村内の製材所を経て、部奈からは索道で天竜川を横断、上片桐駅まで引き上げて飯田線に積み込み。
材木は日立鉱山の坑木として利用されたが、関東大震災の際には復興資材として利用されたそうです。

伐採が行われていたのは大正6年から昭和4年まで
この間だけ軌道があったとすれば、実に80年以上前の廃線跡!となります。
・・・これは見に行くしか・・・という事で気づけば崖の上に(笑)


小渋川を長靴で横断、対岸の谷づたいの獣道をジグザグによじ登るとちょっとした平場が



しばらく進むと石垣、やはり山腹水路ではなく道のようです。



道のわきに不思議な穴が・・・
一辺1.8mほどの矩形断面で道に垂直に掘られています。
・・・歩いた区間2カ所にあり、道に垂直していて道路トンネルではなさそうなのでスルーしたのですが、一体何なんでしょうかね。
北側斜面なので氷室のようなものには最適かと思われますがはたして・・・?



この道のハイライト?の断崖区間
小渋川の作り出したかなりの絶壁の中腹に道が刻まれています。
対岸にはダンプの行き交う県道があり、生と死の対照的な二本の「道」が並行しています。
・・・なので人気が無く全く静か、といういつもの探検とは違う雰囲気でした(笑)



ややオーバーハング気味に削られた崖
この道を通す際の苦労が偲ばれます。
「下伊那史」によれば、トロッコ道は全長24キロで既設の道を9尺に拡幅して利用した、とあり、およそ3m弱の幅員。
対してこの道は広い箇所は3mくらいですが、断崖区間はせいぜい2mちょっと。
・・・まぁ、この幅員が取れない箇所もあったと考えれば該当するのかなと・・・
「下伊那史」の地図が正しいとすればこのルート以外に通せる場所があるように思えないので、おそらくここがトロッコ道なのかなと。
ちなみにトロッコの軌間は不明、動力は重力に従って下山、上りは畜力によったそうです。
昭和6年の地形図には、大鹿村側からちょうど私がスタートした辺りまで、点線道(小経 幅員1米未満)で描かれるも部奈までは通じていません。全く不自然な位置で途切れるのですが、穴が何かに使われていたという事なのか・・・?



当日は積雪は無かったものの、湧水が凍結し氷瀑?ではないが見事なツララを形成していました。
・・・アイゼンがあってよかった。


訪問日:H29年2月18日
※この日記を読んで訪問される方は(いないと思いますが)、自己責任でお願いします。転落・落石・野生動物などの危険があるのでおススメできません。

井笠タイプのナロー客車3(完成)

2017-03-04 15:18:59 | 今日の製作所


(大鹿村)

夏の初めに作っていたものをやっと再開。完成へ漕ぎ着けました。
http://blog.goo.ne.jp/matsumoto-works/e/223cd0761a26a445c8940bdd0b2a2185
http://blog.goo.ne.jp/matsumoto-works/e/675fc8490cf087d72d73b4a426360d5d
これの続きです。



ある程度整形が出来た屋根に溶きパテを塗ったくりさらに紙ヤスリで整形。
整形したら500番のサフかけ→ヤスリの繰り返し。
マスキング等の必要はないですが、極力500番のサフは車体側面には付かないように・・・
雨樋など紙部分をヤスると毛羽立ちが生じやすいので注意。
・・・剥がれたら瞬着で復旧します。


最後に上屋根部分のカンバス押さえを接着。
端部は下屋根の厚みを考慮していないので、適当にカットする必要が・・・
もうちょっとビシッと作り込みたいところですが。


説明は簡単ではありますが、これがなかなか面倒な作業…という事で作業が止まっていたんですな(汗




後は丸屋根同様
デッキ内の仕切りを瞬着で接着してマホガニーサフから塗装を。
茶色はサフの色、クリームはGM。
・・・今思うとちょうど関西急電みたいな色です。



ジャーマングレーに塗装した台枠部と床下を組み付けて完成。



床下は鉄コレの床下を短縮し、スペーサーを噛ませて作製しています。
台車も鉄コレの旧型気動車用です。




という事で初の「自社発注」キットから作成した客車群が完成しました。
気付けば完成までに猫屋線の登場で随分周囲の空気が変わったような感があります。
この「架空鉄道」はナローにしては立派な、電車を運用する電化私鉄というイメージだったのですが、路線の格は猫屋線が目指すものと殆ど同じような…
折角なのでもう少し小規模な鉄道として再度練り直すのもアリかなと思っています。
・・・幸いこの客車は電車より機関車の方が似合いますし。



【お知らせ】
当キット(IORI工房様に製作委託)を少し多めに作製したので、次回の鉄道模型市で少数を頒布予定です。
IORI工房のキットをサクサク作れる方なら作れるかなと思いますが、屋根と床下を自前で用意する必要がある分難しいかもしれません。
詳細は決まり次第またこのブログでご案内します。

四日市へ電車を見に行く

2017-03-02 07:01:13 | 旅行


お休みを利用して、四日市あすなろう鉄道を再訪しました。
お目当てはもうすぐ引退?のサ122。モニ220の最後の生き残りです。

四日市駅の高架下で電車を待っていると、運よく西日野行きの電車がサ122を含んだ編成でした。





真ん中の角ばった車両がサ122
製造から70年近く、他に2両いた仲間も新車に交代して姿を消しています。
・・・最後の1両も間もなく廃車される事でしょう。







内部・西日野の2系統の分岐する日永駅にいるとかなり頻繁に電車の出入りが。
・・・前回と比べると、構内踏切が更新され、変電施設の設置工事が進んでいました。
車両のみならず施設も着実に更新中です。(ここまで日永駅付近で撮影)

この日動いていたのはパステルカラーの2編成と、更新第1編成の青い編成(なろうブルーという愛称がついているらしい)。更新第二編成は内部車庫で休んでいました。



あすなろうの車両は3両編成が4本と、他に2両編成が1本ありますが通常は運用されず、検査時の組換え用?と思われます。
・・・ク160は未更新が最後の1両なので、次はこちらが更新対象でしょうか?



(内部駅付近にて)


最後は私のお気に入りの赤堀駅



駅舎脇に古木があり、成長に従って?小さな駅舎が傾いています。



全体に錆色になった空間。こちらもレールが交換されていました。(赤堀駅)



帰りに乗った電車は試験期間で下校が早いのか高校生で満員。
とても小さな電車でも頼もしい限りです。(四日市)


訪問日:H29.2.27