工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

木曽の理髪車をつくる 1

2016-07-26 06:53:49 | 今日の製作所


先日KMCの運転会にお邪魔し、また林鉄をつくりたくなった訳で。



今回は理髪車を作ろうかなと思います。
理髪車はその名の通り移動式の床屋で、山仕事で長く山奥にいる作業員のために作られました。
B型客車を改造し、車内にはちゃんと床屋の椅子が備え付けられています。
上松町の赤沢自然休養林に現在も保存されています。
・・・実車があればいつもなら測る!のですが、流石にあそこでコンベックスを当てるのはどうかなとw
そういう事で、最大寸法は普通のB客に合わせ、あとは雰囲気で作ることとしました。



材料は前回の遠山のB型客車と同様にプラです。
腰板にはエバーグリーンの0.75ミリの筋板を使いました。





内側の窓だけ切抜き、他は角材や帯材(幅0.8ミリ~1ミリ)を切り刻んで貼りつけていきます。
この手の木造車両は、実物の材の組み合わせや段差を意識して組み上げていくと実感的になると思います。
・・・窓の上下が切り離されているのは少し長すぎたからw図面も描かずやっているので現物合わせです・・・





腰板には良く見ると縁取り(押さえか?)があるので、0.8×0.25の帯板を縦に挟み込んで表現。



妻板は前後で同じ形状ですが、床屋椅子のある側の扉は完全に閉鎖されているようで、扉の引っ込み具合が異なっているので注意です。



屋根はGMのロクサン型より。
幅を1ミリ拡幅し、下にも1ミリ延長してより深く。
妻面の押さえ板?は屋根の厚みでそのまま表現。
・・・正直GMのキットの屋根は歪んでいるので調整が大変でした。
オデコ部分の幕板は1ミリ厚のプラ板を現物合わせでカマボコ型にして接着。



まぁ外観はこんな感じ。
簡単に車内も再現したいと思います。

紙から栃尾のクハをつくる その2

2016-07-11 07:10:30 | 今日の製作所
同時に複数作っていると訳が分からなくなりそうですw
今回は栃尾電車の続きを備忘録的に…



窓はこんな感じで抜けました。



まぁまぁです。


続いて屋根の曲げに入ります。
裏に細かく筋を入れて曲げやすくし、型となる木材を接着しながら曲げていきます。





結果・・・



・・・ボツ!w
どうしても筋が強く出てしまう部分が出てしまいます。
上からヤスリをかけて修正すればいいのでしょうが、なかなか難しそう・・・



ということでいつも通り木製屋根で行くことにしましたorz
完成は遠く、まだまだ続きます。

井笠タイプのナロー客車2(二重屋根の製作)

2016-07-09 20:44:17 | 今日の製作所
最近梅雨というより夏です・・・早くも夏バテしそう(汗



自社発注のペーパー客車の屋根を作っています。
二重屋根は初めて作るので、試行錯誤・・・
HO用のアガチス屋根材を所定の幅にカットして作製します。
のぞみ工房のFという屋根板を使用しています。



前後を整形したらボンドで車体と接着。

続いて肩部・・・
なのですが、薄すぎて木製では削るのが大変そうです。
特別な道具があれば出来るのでしょうけど、とりあえず加工しやすい(慣れている)プラ材に・・・



1mm×5mmの帯材を整形して作りました。



なんとかそれっぽくなってきました・・・

片上鉄道トラ800をナロー風にする

2016-07-03 21:39:07 | 今日の製作所


今回はJNMAはパス・・・最近出不精な工場長ですw
回を重ねるごとに大人数を集めるイベントへ変わっていくのが楽しみでもちょっと寂しくもあります。

さて、今日は軽便無蓋車を作りました。
小っちゃい2軸車です。
ちょうどツイッターで沼尻セタの話題があり、私も欲しいなぁと。
でも貧乏性なのでキットは買わず、いつも通り手持ち品を弄ってナンチャッテ工作ですw



種車は片上鉄道のトラ800
1つ500円なので試しに3つ仕入れたものの、カプラーがそのままでは連結不能・・・という訳で持て余していたものです。
サイズを調べると、寸法はHOnに換算すると沼尻セタとほとんど同じ長さ!
幅は足りないけど、シルエットはそれらしくできそう!という事で加工することとしました。
いかに1/150を1/87に見せるかがキモです。



とりあえず全部分解。
床板と車体?は接着剤で固定されており、破損の恐れがあるので無理して外さない方が良さそうです。
カプラーポケットのツメも一カ所折損してしまいました・・・
が、今回は交換する予定なので良しとします。



残念なカプラーは、バリを取ってバネを入れれば普通に使えるようになります。
・・・逆にこの製品をそのまま遊ぶ場合でも、この作業は必須かもしれませんw



軽便っぽくするため、妻板の台形になっている部分を平らに加工。
下に賑やかについているアオリ戸のストッパー(名称不明)と、ブレーキも片側を除いて撤去します。
これでかなりスッキリしたシルエットになります。
更に側面のアオリ戸部分を一旦切離し、1ミリ角のプラ棒を間に挿入し、幅を2ミリ拡幅しました。



3両固定で使う事にして、両端は元のアーノルドにしますが、中間のカプラーで悩みます。
「合う部品を探してネジ止めして…」というのが大の苦手なのでかなり適当に作製w
これでも機能は果たします(汗



そして塗装!
でもちょっと物足りないのです。ブレーキハンドルを付けるのを忘れていました(笑



慌てて真鍮線の端材を組み合わせて作製。



取り付けて塗るとこんな感じ。
連結器解放テコなど要らないモールドが有ったり、ハンドルから先のブレーキ機構が無かったりですが、それをやるとイチから作った方が早いwなんてことになるので一切省略しています・・・



積荷は拾ってきた杉の木端をさらに細かく刻んで薪にしてみました。

薪というのは、通常は一抱えにして番線で縛って一束(箍)単位にするのですが、ちょっと模型では無理そうw
ということで、薪にしてそのまま投げ込んだ状態で積載しました。



積荷をボンド水で固定し、車体にウェザリングをして完成!
薪を積んで何処へ行くのか分かりませんが、とてもかわいいサイズの貨車になりました。


後から写真を見ると、沼尻のセタなどの貨車は軸受けが違うし、セタはこれよりずっと「トロッコ」のような原始的な形態だったようです。
見た目は頸城のトにやや似ているかなと思います。大きさはだいぶ違うと思いますが・・・
・・・まぁ自由形ですからね(汗