工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

ワールド工芸 東芝戦時型をつくる

2015-03-30 21:16:13 | 今日の製作所
先日発売されたワールド工芸のプラキット第3弾、東芝戦時型凸電。
我が工場にも予約分が到着しました。

ところがまぁ、我がジャンク箱には先輩がいるもので・・・



ジャンクで入手したED29
床下の一部欠品でなかなか組立が進まず、そうしているうちに他に部品を供出したため更に欠品となり長期ストップの代物・・・
今回の良好な動力を使って一気に組立ててしまおうというのが今回の話です。

・・・全然参考にならなさそう(笑

上回りはそのまま組立て、プラキットの動力を金属キットのフレームの下に入れる事に。
・・・真鍮板一枚分腰高になりますが、まぁ見栄えにあまり問題なさそうです。



プラキットのフレームを一回り小さく加工します。
ABS樹脂はカッターで筋を入れるように何度も刃を入れれば割と簡単に切断できるので簡単です。



これに金属キットの各部品を接着。



車体を載せるとこんな感じです。
特に問題なさそうなので塗装へ。



今回イメージしたのは三井三池。
現在稼働している45トン電車は東芝製でも「東芝戦時型」の原形とでも云うべき昭和12年製のもので形が違います。
しかし、炭鉱閉鎖まで動いていた20号や22号が典型的な「東芝戦時型」なのでこれを参考にしています。

細かく見ると若干形態が違いますが、ライト類を加工するのみとしました・・・
端梁のゼブラはデカールです。



なかなか堂々とした機関車になりました。



※某オークションに旧作の一部を出品しています。
興味がありましたらご覧ください。
http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n147923304

開設から1年

2015-03-28 08:18:36 | 日記

(豊丘村河野滝川)

ちょうどではありませんが・・・当ブログ開設から1年が経過しました。
あっという間なような気分でいましたが、紹介した作品を見ているとまぁ長かったのかなと。

お陰さまで更新の無い日もたくさんの皆様にご覧いただけているようで幸せです。
・・・あんまり変な事も書けないなとも(笑

当ブログでやりたいことはまだ他にもあるのですが、かといってあまり盛り込み過ぎるのも。
今後も試行錯誤してみたいと思います。


次の1年間では・・・
製作日記はまぁこんな感じかなと思うのですが、もっと地域の紹介をしていければなと。

引退間近の上司と外に出れば
「この辺は今でこそ開けているが、ちょっと前までは時代に取り残されたような侘しい風景だった・・・」
というような話が毎回出る訳で、そう云ったものの残滓を探していきたいと思います。



飯田の橋北地区、菱田春草の生家跡に最近完成した公園。
昔ながらの風景もいいですが、こうした新たに生まれた景観も時折目が覚めるものがあります。

エンドウ商店のレールバス

2015-03-24 05:46:21 | 今日の製作所



ある年齢以上の方には懐かしく感じられることでしょう。



エンドウのキハ02レールバスです。
入門用?としてブリキをプレスして作られている超素朴な模型で、今にしてみると「プラレール」並み・・・
すべて一枚板で作られていて、別パーツになっているのはヘッドライトくらい。
発売は1960年代のようですがかなり長期間製造されていたようで、年頭の時点で立川のエンドウさんに在庫処分としてまだあったと思います(笑

そういう訳で特にプレミアが付く訳でもなく、中古市場ではブリキの貨車並みの価格帯で購入が可能です。
当工場には16番のジャンク品をまとめて入手した際にM1両、T2両の3両がやってきました。


価値ある模型ではないですが、ジャンク箱に入れっぱなしではいつまででもジャンク品。
今回レストアすることにしました。



車体はほとんどそのまま。
ただ、M車はライトが仕込まれておりヘッドライトのところにムギ球が使われています。
私の手元のM車は既にライトが点灯せず、復元するのは面倒・・・
T車のダミーのヘッドライトと表現を合わせるべく車体を振り替えました。
・・・余ったM車の車体は後日、また登場するかもしれません(笑

車体裾の四隅は力がかかるのか割れていたので瞬着で補修を行いました。



そして(非常に面倒なので)元の塗装は剥がさずその上にプライマー処理を行い塗装!
なんとも野暮ったい元の塗装ではなく、国鉄レールバスの塗り分けにしてみました。
ナンバーはなんとなく旧称号のキハ10000にしています。

・・・床下はカプラーをケーディーに交換しただけでそのままです。



そして失われていた窓枠をプラシートで作製。
製品は初期には鉄板の窓枠部品が使われていたようですが、晩年の物は窓セルに印刷された部品になりました。
晩年のものは窓セルが汚れていて使い物にならなかったり、失われているジャンク品が多数あると思います。
今回の車両も窓セルは傷が酷く使い物になりませんでした・・・
・・・この窓枠を作る作業は結構面倒なので、そこまでしてレストアする価値があるかなぁ・・・という感じですけどね。



そしてエポキシ系接着剤で窓セルを貼り付けて完成!
窓セルは国鉄レールバスに合わせてクリーム色にしてみました。
こうしてみると、バス窓ではないこと以外は案外雰囲気が出ているのに気付きます。
・・・この色がいいね。



こういうゆるーい模型が好きです。

ワールド工芸 貨車移動機その2

2015-03-21 20:55:04 | 今日の製作所


下伊那にも春が来たようで、梅の花があちこちで見られるようになりました。


さて、発売からだいぶ経ってしまいましたが、ワールド工芸さんの半キャブ貨車移動機が完成しました。
・・・続編の東芝戦時型も出ましたしね(笑



(両端の手摺り以外)普通に組立て、整形するとこんな感じになります。
・・・手摺りが無くちょっと物足りない。またボンネット側面の蓋部分がなんともさみしい感じです。

というわけで



ボンネット側面に0.1ミリのプラシートで蓋を作り貼ってみました。
スリットはありませんが、何もしないより大分見栄えがするかと思います。
それに手摺を追加。両端の手摺は付属しますが、付属しない握り棒やU型の手摺も表現します。
握り棒は手持ちのKATOのものですが、やはり真鍮線に比べると太いなという感じです・・・

ダミーの車輪は前作の上田EB同様にBトレ用です。

そして塗装



実車にはいろんな塗装が施されており、何色にするか悩んだのですが、オーソドックス?な黄色と、栗電のDB101風の赤色にしてみました。
・・・くりでんのは本当はロッド式なので若干異なりますがね・・・





ということで簡単に完成させました。
日通マークはClassicStoryさんのデカールです。


・・・このシリーズ、第4弾の土佐電が気になるところ(笑


丸瀬布タイプ気動車の製作

2015-03-08 20:08:30 | 今日の製作所


木曽のB客を作って、もうちょっと「車両」然としたものが作れないかなと・・・

運材台車に客室を載せたものが大多数の木曽森林鉄道のボギー客車ですが、一部にアーチバー台車を履いた車両もありました。
代表格が「やまばと号」(大滝村所有ですが)
それから赤沢に置かれているC型を伸ばしたような上松No.17(去年見つけられなかったのですがまだあるのかな?)
それに北海道から転属してきたNo.14・・・やまばと号の予備車の様な扱いだったようです。

やまばと号と14号は岩崎レール製のごくシンプルな半鋼製車体。
これならできそうという訳で・・・



水交園で測ってきたやまばと号客車と、それと連結された写真などから14号の型紙を作製しました。
・・・14号は北海道に現存していますが、流石においそれと見に行くわけにはいきません(笑

CADで鉄道車両みたいな殆ど四角で構成されたモノを描くのはすごく簡単。
窓なんかコピペですし・・・
無料ソフトもあり、ケガキ作業を大幅に短縮してくれます。

ココからカッティングマシンなどで切り出し!
・・・できればいいのですが、そういった設備は無いので人力でプラ板に糊で貼り付け、デザインナイフで切り出します。


今回は本番前に本当に組立できるのか試してみました。
お試しなので簡単な1段窓の14号を、端部の小窓を両側につけて自走客車に仕立てています。




プラ板はウェーブの方眼の入ったモノ(0.3ミリ)を試しに使ってみました。
程よい硬さで作業しやすいです。
・・・ちなみに今回方眼のある側を表にしたのですが、そのまま塗装するとマスが浮いて見えてしまいます。
当たり前ですが塗装前に消すか、最初から印刷面を裏にしたほうが良いでしょう(笑



あとは先回のB客と同じ要領で組み立て。



屋根も0.3ミリのプラ板を丸めて二枚重ねて貼り付けています。
シルヘッターは0.1ミリのプラシートを使用しました。



雨どいは、最初は屋根の部材で表現しようとしましたがどうもイマイチで、0.3ミリのプラ板を切り出して接着しています。
写真にはないですが縦樋は真鍮線で表現しました。




床下は手持ちの路面電車用動力に、スペーサーを咬ませて作成。
かなりの低床ですが、これは客車の高さに合わせたためです。
・・・実物なら車内にエンジンが飛び出すと思われますw
どうりで実際の気動車は他に比べて腰高な訳です。


この後下地処理。
マホガニーサーフェイサーで茶色一色に。
フリーランスなので塗装はどうしようかなと思ったのですが・・・

面倒なので茶色はそのまま生かし、現在の丸瀬布の塗装にしてみました。



ヘッドライトはフクシマの小型気動車用です。
切妻二枚窓の前面は尾小屋の動態保存車を思わせます。





こんな感じで試作も兼ねたディーゼルカーの完成です。
1カ所作図ミスがありましたが問題なく作れたので、無事木曽の客車シリーズに取り掛かれそうです。

課題といえばカプラーですかね。
ナックルカプラーにすれば諸問題は解決しそうですが・・・
朝顔型は各社から出ているものの取付が厄介だったり高価だったり。

・・・フルスクラッチの車体に高価なパーツを付けるのに若干の抵抗が(笑
単にクサビがかかるようにするだけでしたら自作もできそうですしね。