工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

プラ板スクラッチの窓の工作(大B型客車その1)

2016-10-26 20:20:03 | 今日の製作所


人を載せる鉄道車両にとってまぁ必須アイテムと言っていい窓
スクラッチする場合「窓抜き」は結構厄介です。
カッターで切る、彫刻刀で押し抜くなどなど…
直線・直角・垂直・水平というのが一目でわかってしまい、出来栄えに直結する部分と思います。


今回プラ板で作成する場合に、楽そうだなぁという方法を思いついて試してみたのでご紹介します。
・・・もしかしたら使い古された技法かもしれませんがw


作っているのは木曽の大型B型客車
鉄道車両にしては窓は少ない…のですが、不精な工場長は何とかして楽しようと考えたのです。



デザインナイフで「四角く箱型に切り抜く」というのは結構難しい
というわけで窓枠の下辺は最初にカットしてしまい、凹状にカット!
こちらの方がはるかに速く仕事が進みます。



B客は鉄道車両では珍しい?引違いの窓を持つので、2段窓ではないですが2枚貼り重ねて表現



下辺の窓枠は後で接着する訳です。
紙ではなかなか難しいですが、プラなら流し込みの接着剤で簡単に接着できます。

継ぎ目が目立つのでは?という疑問もありますが、ヤスったりサフを吹いて塗装すればさほど目立たないはず。
他の部分に凹凸を付ければ平坦な継ぎ目など気にならないと思います(個人の感想ですw)





調子に乗れば窓開けも自由自在です。

石川県森林公園の木曽林鉄(大B・カブース他)写真帳

2016-10-24 07:03:13 | 旅行


石川県津幡町の森林公園に木曽森林鉄道の車両が保存されています。
キャブフォワード140号機+大B客車+運材2組+制動車
のなかなか長い編成です。





酒井C4型のラストナンバーの140号機
なぜかピンク色です。
車内に立ち入ることが出来る珍しいC4ですが、程度はとても悪いように思います。



次位の大B
ここだけ屋根がかけられていて程度は非常に良好です。



車内も手入れが行き届いており快適





伊豆にある職員室仕切りの付いた大Bとは材の組み方が多少異なる。
柱がチャンネルで補強されていたが、後天的なものか?



屋根トタンの貼り方





台車は板バネの付いたもの



その後ろの運材とカブース
かなり朽ちてきている・・・









箱部分の寸法はL×W×H=1270×1870×2250
台車のブレーキハンドルの付いていない方に200mm寄って乗っかっています。

腰部分はベニヤ板で覆われていますが痛みが激しく傾きつつあります。



台車は板バネ付の物



塗装が剥がれて元の鮮やかな赤が見えました。

明延のあかがね号(明神電車)写真帳

2016-10-21 06:50:02 | 今日の製作所


明延鉱山の探検坑道出口に1号2号機関車などと共に保存されています。
明神電車の解説版がありますが、個別の車両についての解説は特にありません。



運転台側の車輪がデカいのが特徴です。
駆動部分をほかの機関車から移植した模様・・・





後姿
窓には格子が設置されています。



車内
・・・ガラスが曇ってよく見えません
後部にもヘッドライトがあるとおり後ろ向きでも使用されたと思われますが、この配置で後ろ向き運転は疲れそうです。
というか運転席から前方はほぼ見えないw



前面
カタチは後ろと同じ
フレーム真ん中がやや凹んでいる気がするのですが事故でしょうか?



無造作に立てかけられていた掲示
あかがね号の乗り方のようですが、どこに掲示してあったのでしょうか?


訪問日:2016年10月2日

遠山郷しらびそ高原の遠山林鉄B客 (写真帳)

2016-10-16 18:26:08 | 今日の製作所


標高1918mのしらびそ高原に遠山森林鉄道で使われていた車両が保存されています。
酒井製機関車No.79とB型客車4号、それに運材台車1組の編成。







79号は前面真ん中の窓がHゴム1枚のタイプ。
だいぶ窓ガラスが失われているものの、塗装がなされておりそれなりにキレイ。





内部。窓が無いのでよく見えます(汗
気が付いたのは屋根
頂上部が木製で、上から薄い金属板で覆って仕上げてあります。
どうしてこのような仕上げなのかは不明ですが、写真を探すと木曽にもこのタイプがあります。




B客の4号
木造で年々歪みが酷くなってきています。
なぜかハエが発生してるし・・・
・・・このままでは数年内に倒壊してしまいそうです。



木曽管内にいた客車と同一のようです。
腰板の横羽目板は6枚。





車内
窓上にあるのは網棚ではなく掴み棒?
扉は腰部分の板が2枚の物と3枚の物が使われています。





かつて塗られていたペンキが露出している。
上が黄色で下が青緑?
現役時代は朱色と青のツートンだったようだが退色したものか?



台車は後ろの運材台車と共に板バネのついたもの。
これは木曽と異なります。
また木曽のには出入りのため左右に張り出すように鉄板が貼られている(全部かどうか不明)のですがそれはありません。

(2016年10月16日訪問)

ころころ動力で走る小型貨車をつくる

2016-10-15 19:44:02 | 今日の製作所




さて、今回は木曽林鉄の小型貨車
2軸で片側にしか扉の無い単純な「箱」で、ちょっとした荷物の運搬に重宝されたようです。
先日入手した津川の酒井が
「走らない!」
ということでいっそダミー化し、動力付きの貨車に押してもらおうというコンセプトです。
・・・肝心の機関車はまだ手つかずですけどね・・・



長さをころころ動力に合わせ、幅は機関車より広く客車より狭く。
案外いい感じにまとまりましたので参考までに。

ところで2軸の小型貨車は全部で11両。廃止後は物置になったものが多数あったようですが現在はすべて撤去されていると思われます。
・・・最大寸法などの情報が知りたくても手に入らない状況です。
J社やM車などのキットを参考にすればいいのでしょうケド・・・どの程度デフォルメしているかな?



図面から、0.5ミリのプラ板に1.5ミリ幅で筋彫りした板をベースに、角棒など使い立体にしていきます。
軸箱はトーマさんの木製運材より流用。
・・・なかなか良いお値段なので、余剰のN用台車を使った方がいいと思われます(笑



この手の木造車は実物の材の組み方・段差に注意して組み立てていますが、図面通りに組むと長さが1ミリほど不足することが判明したため、妻板の組み方を変更し実物と異なってしまいました・・・
・・・まぁ違和感があんまりないので良しとします(汗



屋根は以前作製したB客同様に、0.3ミリのプラシートを二枚重ねて丸くしています。



カプラー?もトーマさんの運材台車より。
タンク車と連結して走行テストw
サイズもちょうど良さそうです。





よさそうなのでジャーマングレーに塗装し完成!
寸法もテキトウだし「ユーレイ」なので実際には存在しない12番を振ってみました。
調子は順調。ただ、ころころ動力は構造上連結させるのが大変なので連結器をもう少し考えた方がいいかもしれません。

あとは機関車の改装を待つのみ?