工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

ワールド工芸 上田EB4111 その1

2014-09-23 20:23:02 | 今日の製作所
小さな電気機関車と言ったら銚子のデキですが、コイツも忘れてはなりません。
上田交通のEB4111です。個人的には銚子より好みのスタイル。
銚子電鉄デキ3はドイツ製ですが、こちらはアメリカ製。鉱山用なんだとか。

さて、新発売のキットを入手したのでちょっとご紹介。

今回ワールド工芸さんからプラキットシリーズ第一弾として発売されました。
ABS樹脂製のキットです。



組み立て済み動力の付いたものです。
(上に載っているのは以前発売の金属キット)



内容はランナー2枚と動力、それにウエイトなどです。
写真のように同じランナーが2枚。塗装しないでも作れるようにこのような構成のようです。



こちらは金属キット(動力未搭載時代のもの)。
今回のプラキットは、これと比較するとかなり省略化されています。
パッと見で、
・ボンネット側面の蓋
・テールライト
・パンタ櫓
・雨樋
・インレタ
が省略されています。
プラなのでディテールアップも容易、やりたい方は、どうぞ。という感じでしょうか?w
インレタくらいは付けて欲しいですが・・・




動力はこんな感じ。
黒いフレームはランナーから外されて動力に取り付けられた状態で出荷されています。
よく見ると、片側の車輪は軸がありません!!
従来このサイズになると、モーターを車輪より上に置くか、縦にするかのどちらかでした。
この方式は初めてではないでしょうか?


・・・ここからは勝手なイタズラを(笑

このキット、構成上色違いの車体をもう1両製作できます(2Pカラー?)。



台枠の軸受けが車輪の針を受ける構造にはなっておらず、T車化は簡単には出来なさそうです・・・



おっ。こんなモノが!
バンダイのBトレ用台車です。
この方式(車軸を車輪内側で固定)であればいけそうです。



そのまま使えるかと思いましたが、軸間距離が1.5ミリほど長くイマイチ・・・
まぁ、1軸づつ切り離して取り付けるのも難しくはないでしょう。


さて、手元にはこんなものも



キットも組みかけで持っています(汗
・・・作ってるうちに完成品を手に入れたのでそのまま凍結になったと記憶



手持ちの完成品よりも新しい製品で、
・動力付き
・パンタ櫓
・雨樋
などの形状が異なっています。
おそらく何回か改良されているものと思われます。

どうせ作るなら細部まで作り込んでいるこちらを・・・と思ったのですが、

モーターが無い。

まさかのモーター欠品。多分何かに流用してしまったのでしょう(笑



こうなったらこれしかないか??



ちなみに、台枠から動力を外すと



こうなります。
枠は瞬着で固定され、モーターはツメの付いた金具で固定されています。
・・・分解して元に戻らなくなっても、当方は責任取りませんw

可部線のクモハ12をつくる1

2014-09-17 22:35:12 | 今日の製作所
もう作りたい皆さんは作られたと思います。



RMMの付録の旧型国電モハ31キット。
色々と評価はありますが、個人的には好きなキットです。


実はこれは大先輩に頂いたもの。
以前「作るぜ!」と譲っていただいたので、いつまでも封印しておくわけには参りません。
頂き物は可及的速やかに消化します(笑

屋根はキットの物はとても深く、これがまた(個人的には)いい味!
・・・しかしオーバースケール過ぎて他のキットと連結すると違和感が・・・
混結が基本なので致命的です。
写真ではキッチンさんの屋根がありますが、これはモハ33用。
何を使うか悩みます・・・


イメージは可部線の旧型国電。
前面が黄色く塗られた車両たちです。

写真を見ていて目についたのがクモハ12017。
前面の雨樋が直線のままなのが特徴のようです。
・・・旧国の知識が特にある訳ではないのですが、人気のあった車両のようです(笑

プロトタイプはコイツに決定です。
とはいえ建具などまで合わせるつもりは無く、あくまで「タイプ」の予定です。
・・・逃げと言えばそうかもしれませんが、そこまで拘るならエッチングキットを作ればいいのだ!


早速工作にかかります。
写真を見る限り、増設側運転台後ろの戸袋窓は両側に開いていますのでこれを再現。




穴を開け、不要な片運用側面から戸袋窓を移設します。
めっちゃ大変!と思うかもしれませんが、リベットを目印に丁寧に削り込めば正確な長方形になるのでそんなに難しくありません。



裏から見るとこんな感じ。
むしろ戸袋窓を切り出してくる方が難しいかもしれません。


特徴的な前面も、片運の妻板から雨樋を移設すれば割と簡単に再現できます。
前面上部を真っ直ぐ切断し、運行窓にプラ板を嵌め込んで埋め、雨樋を貼れば完成。



周りにリベットやら色々あり、運行窓を塞いだ箇所は整形困難。
周りがごちゃごちゃしているのであんまり目立たないかなと勝手に判断していますw



テキトーに?こんな感じ。


多分一番問題になるのは屋根。
配管とか苦手なのです・・・しかも一からやらねばなりません・・・
屋根自体の素材を含め、なんか良い方法を考えます。



アールクラフトの遠州鉄道を作る

2014-09-15 21:43:10 | 今日の製作所


小さな電車シリーズ(何)後編として、今回はアールクラフトさんの遠鉄キットを組み立てました。
二軸の付随車サハ101と、電動貨車モワ201のキットです。
アールクラフトさんはこの2両とボギー車モハ1をキット化されています。
どれもモハ1と同時期に製造された車両ですが、後年まで残ったモハ1に比べるとサハとモワは実物の写真が非常に少ないです。

※今回サハは電動車として組み立てました。

ぶっちゃけると今回はほぼ素組みなので特に説明することがありません(笑

個人的にキットについて思ったこととしては、
・作りは丁寧。ホワイトメタルのパーツも精密。
・屋根がホワイトメタルなのでかなりトップヘビーになる。
・モワの幅が広すぎる。
という感じ。

特に3番目は屋根がメタルなので加工するのも難しい。



前面の曲線が違うというのは実車もそうらしいが、この幅の差はどうだろうか?
チビ客車の動力を使うのでそれに合わせたのかもしれないが、それにしてももう少し狭くできる筈ですが。
・・・素組みと言いましたが、モワの方は、前面に出ている端梁を動力のフレームを出して表現するように改造しています。


今回一番苦労したのがサハ改の動力なので、それについて紹介します。
利用したのはKATOのBトレ用動力。
こいつはポケットライン動力と共に小型動力の定番と言えるでしょう。
ただ、台車の交換が極めて難しいのが難点です。
・・・なんであんな分解困難な構造なんですかね。まぁ極限まで部品を減らした感じがします。



台車枠は鉄コレのブリルタイプ。
これを動力の集電金具に合わせて長さを縮めます。
使用する瞬着は「耐衝撃」のヤツ。コレでないとなかなか困難です。

肝心の写真が無いのですが(いつも通りw)・・・金具を骨に組立てました。



丁寧に、正確にやるとこんな感じに幅も普通に仕上げることができます。
ただ、力を入れて幅を広げて車輪を取り出そうとすると普通に分解してしまうので、分解整備が出来ない欠点があります。



まぁそこはあきらめましょう・・・


車体の方は屋根にKATOのPS11が載るようにヤグラを適当に作った程度の改造です。



イメージは静岡鉄道秋葉線の電車。
秋葉線のボギー台車は静鉄の「謎の技術」で単台車から改造されたものなので、少しイメージは違います。
色は前回の山形交通に合わせています。
車番は105。
・・・103に続いて増備された車両で、最近ボギー化された。
とでもしておきましょう。



モワの方は黒く塗ってキッチンとアルナインのインレタでそれらしく仕上げました。
黒い車体にとても効果的ですが、社紋は上田のですw
まぁ無いよりずっといいと思います。



よく見ると説明書に「タイプ」とありました。
設計者も「あんま似てないナァ」と思ったのでしょうか?鉄コレの新潟交通を想起させます・・・



いい眺めになりました。

山形交通三山線103をつくる

2014-09-09 23:13:13 | 今日の製作所


もうすっかり秋っぽくなってしまいましたが、外にいるとやはり暑いです。

小さいもののシリーズということで、B凸と同時にマスターピースさんの山形交通103号を製作しました。
大昔のキットなのでもう普通にはなかなか手に入らないかと思います。
・・・実際メーカーさんのHPにも載っていません。
しかし!組みかけや死蔵している方も多いかと思います(笑
なかなかの難易度だと思います。

このキットは組みかけジャンクで入手しました。



こんな感じ。
コイツを一旦ばらして組みなおしたのですが、これは前に紹介したので割愛。
・・・たしか最近のいろいろみたいなタイトルだったと思いますw

今回はその続きから。




側面ですが、一枚板でモールドが物足りない!と感じましたのでウインドシルを凸表現にするべく、キッチンさんの板キットの雨樋を使用しました。
こいつは別部品で売られているのでまぁ使ってもいいかなという判断です。
ちなみに使ったのはクハ47153。どなたか作ります?(笑

続いて屋根。



キットだとこういうパーツ構成ですが、無理!!
全体に大きいし、オデコ部が不可能に近いので早々に断念・・・
リトルジャパンの名鉄の屋根を利用して自作します。



3分割!



両脇は車体に貼ってから整形。
この時、中央部の幅を誤っていたので広くするように加工しました。

書くのはサラッとですが、かなり難しかったです(笑

屋根のディテールは、工事用電車になる際に改装されているようで若干異なるので、営業用最晩年の写真を参考に仕上げています。

雨樋にもキッチンのパーツを利用。
これは耐衝撃用の瞬間接着剤で取り付けました。
・・・屋根を貼る前にやればハンダでも問題ないと思います。



キッチンさんの水雷ベンチレータとGMのパンタの他は0.3㎜などのプラ板で作っています。
最初は大変だと思いますが、作り出せばあっという間です。

ダブルルーフの中央部を接着してサフを吹きます。



いい感じ!
おヘソライトはモデモの江ノ電100より。サイズ的にちょうどいいです。
余っていた部品を流用したためこの部品を使っていますが、新規に用意するならもっといいのがあると思います(笑

床下はキットではチビ客車を使うことになっていますが、あまりにデカすぎて使えないので、最近のマスターピース製の2軸動力を採用しました。
実は以前仙台市電を作った時に使ったもので、ホイールベースが長すぎて似合わないのでアルナインの台枠+ワールドの動力に交換した余りです。

この車両はホイールベースが長いのでなかなかしっくりきます。





実は床下機器も表現してみました。
リトルジャパンの名鉄キットの余りパーツを使っています。
あまり目立たないのでおススメしません!w


そんなこんなで塗装して完成。
色はクリーム色がGM4番、茶色はMrカラーのあずき色と艦底色の混色です。



こんな感じで客車を牽いたり、



貨車を牽いても似合います。
動力の性能もなかなか良好なのでいろいろ楽しめそうです。

自由形電機その5(完成)

2014-09-08 20:16:40 | 今日の製作所


この時期の雲はいいですね。
いろんな表情をしています。

かなり遅めの夏休み
何をするでもないのも良いものです。

市内の県道を走ってみれば、既にちらほらと稲架(はざ)が架かっています・・・
来週あたり出かけてみたいものです。

温泉の露天風呂から見上げた空にはうろこ雲
帰って見上げた空は桜色に染まっていました。


さて、大きいものを作った反動で小さいのを作りたくなってきました。



こんなに組みかけがっ!(実はもっとずっと多いw
以前からご紹介している両開き扉付きの凸電を仕上げます。

動力はワールド工芸の動力。
アルパワーはサイズが合わず入らないのでさらにコンパクトなこちらを採用しました。
高価ですが性能は文句なしです。



フレームはアルナインの貨車用を利用します。
軸箱下にアングルが取り付けてあるのを表現したいので真鍮線を半田付け。
断面が違いますがNゲージではほとんど分かりません。



動力を挟んで固定するようにプラ板を接着して枠にします。



こんな感じになります。
固定は車輪の尖った部分だけなので若干不安ではあります(笑
・・・今思ったけどこの4点に車体の重さが掛かるので抵抗になりそうだな・・・



車体を載せるとこんな感じ。
隣の電車は次回のお楽しみ(笑

仕上げの塗装・・・



こんな感じです。
三重交通を意識してグリーンにしました。
車番はアルナインのインレタから「6」を。こいつも三重交通デ61・62を意識しています。
動力が目立つので、余っていたリトルジャパンの名鉄の床下機器を適当に貼り付けています。

・・・正直すっきりしすぎたのが残念かな?



ウエイトは不要ですが、機関車という事を考えて一応搭載しました。
2軸車2,3両の牽引は可能です。
・・・それ以上はなんか似合わないしまぁ十分でしょうw