工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

小川路峠

2018-08-21 20:58:39 | 日記


飯田から遠山郷を結ぶ秋葉街道小川路峠を通ってきました。
これで2回目、5年ぶりくらい?
前回はヒジョーにしんどかったのですが、最近山歩きに慣れてきたせいか思いの外余裕を持って歩けました。



この道は昭和初期まで遠山郷へ向かうメインストリートとして使われており、途中に茶屋もあって栄えていたようです。飯田側の最後の集落の越久保(コイクボ)から遠山側の上町まで、20キロ近くある長大な峠道です。
近代以降、遠山へ赴任した教師や警官はこの長大な峠道に辟易して辞職したくなったことから「辞職峠」の異名もあります。

大正12年に元善光寺駅~上村程野を結ぶ「竜東索道」(物資運搬用のリフト!w)が開業して物資の輸送がこれに変わられ、昭和7年に飯田線が天龍村満島(現平岡駅)まで延びたところで人の交通もこちらに移り、峠としての役割を終えました。

明治41年に完成したという馬車規格の峠道も、今ではかなり荒廃しわずかに当時の面影を留めるのみ・・・



現在、国道256号線の指定を受けているものの国道としては建設が進んでおらず「点線国道」としてその界隈では有名ですw




道中展望はほとんどなく、十一番観音(越久保~峠までに三十三の観音様が安置されている)付近の伐採地と、トップ写真の小川路峠頂上の2カ所で見晴らしが利くのみ。


でも、個人的にはこの道は大好きで、今風に言えばパワースポットなんですよね。
・・・この表現はあまり好きではないw
秋葉神社への信仰の道、秋葉古道でもあり、遠山の人々の生命線でもあった道
ここにしかない幽玄な雰囲気があるような気がします。






道中には観音様の他にも石碑が多数あり、これは金毘羅様と奥には道標(ここから降りると野池方面)






個人的に一番のポイントは一八番観音付近の痩せ尾根
何が良いのか上手く言えませんが、真砂土の白と苔のコントラスト、広葉樹からの木洩れ日が心地よいです
※落ちたら死ぬ






『峠って何だろう。古い歴史が踏み固められているところ。人々のうらみつらみが折り重なっているところ。』
※信州の峠 市川健夫




ココが頂上、小川路峠
使ったアプリで見ると、ここの標高は1664mとのこと。
・・・スマホで見ると違う値になっているのは何でかなぁ・・・?調査中w
道端には朽ちかけた鳥居
少し上ると鉄塔か何かのコンクリ基礎が遺跡の様に鎮座していました。


なぜか定期的に行きたくなるところです。

乗工社の木曽客車

2018-08-14 06:50:49 | 今日の製作所


先回IORIカプラーの紹介のとおり、中古で入手した客車群をレストアしました。



入手したのは丸瀬布客車×2、カブース、床屋、普通のB客、運材台車3組。
どれも晩年の製品でした。
写真は塗装を剥離した状態。

この時代のキットは床板が無いのが特徴・・・w
まぁそのまま作ってしまおうと思ったのですが、丸瀬布は相当な腰高になっていたので床板を自作して修正しました。





IORIカプラーはこんな感じで取付け。
止め穴が長く開いているので自由な位置に取り付けできる反面、しっかり固定しないと引張・圧縮で位置がずれてしまいます。




台車はいつも通りクレオスの三菱系暗緑色でスプレー・・・



金属部分はいさみやのカラープライマーで真っ黒にしてから仕上げました。
・・・屋根などはプライマーの色そのままです。



運材台車は3組固定にし、前後をIORIカプラーに換装、後はみんなIORIカプラーを装備しています。

古いキットで、さらに組立ても微妙(汗)だったのですが、きちんと塗ればなかなか良い感じです。

IORI工房のアサガオ型連結器

2018-08-01 06:22:39 | 今日の製作所


先日発売になったIORI工房のアサガオ型連結器
当製作所もようやく?入手したので遊んでみました。

3Dプリント製品で、アサガオの角型と丸型、ネジ止め用と鉄コレ用、柄の長さの長短と製品バリエーションも豊富です!笑
当方は角型のそれぞれを仕入れました。



内容はこんな感じで、連結器にリンクを差し込むと連結器内の突起に引っかかって固定される構造です。




試しにジャンク品(レストア中)の乗工社製品と、猫屋線のDLに取り付けてみました。
※カブースに付けた物はヤスリで取付部を削っています。

どちらも柄の長さは短い物を使用。
・・・ネジ止め用は止め位置を自在に変えられるので、柄の長い物はあまり出番が無い・・・?





リンクの抜き差しは、流石にTNカプラーの様にカッチリしている訳ではありませんが、ピンセットなどは不要。
従来の連結器の頭の穴にП型の真鍮線をピンセットで挿入するのよりは遥かに簡単ですw


性能の方面の試験は他の方が載せていたのでここでは省略・・・




カブースと同じく乗工社のアーチバー台車に取付けの図
ネジ止め用の取付部は従来製品に合わせた寸法。
ただし、ネジ穴はネジの頭が埋まるよう2段になっていないので、そのままつけるとネジ頭が飛び出してしまう・・・
高さを揃える場合取付部を削る必要があります。(写真はすでに削った状態)

・・・できれば薄い製品も出してほしいところです!

でも思ったより柔らかい素材で切削性は良好なので、ヤスリでゴリゴリやれば問題なく削れます。
ただし、連結器が折れないように慎重に・・・




他社のカプラーとの互換性?ですが、アールクラフト(乗工社)のプラキット運材・ナベトロの連結部にリンクを差し込むことが出来、真鍮線を上から刺すことで連結が可能でした。



この運材台車にIORIカプラーを装備できればさぞ快適だろうと思っていたのですが、



たまたま?運材の真ん中のパーツの幅がIORIカプラーと同じだったので、カプラー部分をカットして置き換えれば簡単に装着できましたw





全部の台車を交換するのは大変ですが、数車を固定として前後にIORIカプラーを装備しておけば快適に運用できそうです。