このブログを開設して3分の2年ほどが経過しました(中途半端w)。
更新しない日でも1日50名ほどの方がご覧になられるようで、ありがたいような更新せずに申し訳ないようなです。
このブログ、自分の模型製作がメインでついでに下伊那の紹介もしようかなという心算だったのですが、案外「地域ブログ」としてご覧になる方も多いようです。
そういうわけで地域ネタも積極的に書いていこうと思います(笑
さて、今回はタイトルの通り「遠山森林鉄道」です。
下伊那の鉄道といえば飯田線とコイツでしょう。
遠山林鉄と呼ばれるこの鉄道は、昭和19年から昭和40年代まで遠山郷に存在した鉄道です。
森林鉄道って何?というと、
こういうやつです。
こちらは大滝村で保存されているものですが、まぁ全国的に森林鉄道と言えばこういうモノでしょうw
遠山林鉄の路線はだいたいこのようなもので、飯田市上村と南信濃の境を走っていました。
最盛期の延長は35キロ余りで、広域の地図に落とすと案外長い!
ちょっと意外でした。
ちなみに、この鉄道で運ばれた材木は、終点の木沢(梨元)からイカダやトラックでさらに下に運ばれます。
この鉄道の沿革や現役時代は、(もっと詳しい方が)書物やネットで紹介してくださっていますので、私は専ら現在の様子を紹介しようと思います。
今回紹介するのは「北又渡」(きたまたど)付近の遺構。
林鉄が二股に分かれる地点です。
多分、ですが、これより下流が「遠山線」、北に登っていくのが「大沢線」、遠山川をそのまま東へ登るのが「遠山本谷線」だと思いますので、このように呼称します。
訪問日は平成26年11月24日です。
実は北又渡を越えて本谷線の「便が島」へ向かう予定でしたが、北又渡より先の林道(廃線跡)が「当面の間通行止」だったため断念したものです。
この路線は冬季閉鎖ですので、来年の春まで通行不能のものと思われます(笑
北又渡周辺はこんな感じ。
左端にある「大野」より東は昔も今も誰も住んでいない世界です。
手元にある地形図 1/5万「赤石岳」(昭和32年資料修正版)ではこんな感じ。
遠山本谷線は昭和31年開業ですが、間に合わなかったのかまだ描かれていません。
北又渡へ向かう林道から見た下栗集落。
下栗の遥か下の川沿いを林鉄が走っていました。
・・・恐るべし下栗・・・
北又渡の直前の橋から見える大沢線のロックシェッドです。
手前の方が激しく崩れており近づくのは難しそうです。
これより北又渡までの林道は、林鉄の跡を改良して使っています。
北又渡にある水力発電所横の、遠山川を渡る橋から林鉄の鉄橋跡を見下ろします。
ちょうど北又沢が遠山川に合流する地点でもあります。(○〇渡ってのはそういう意味です。)
この林鉄跡の鉄橋も90年代まで自動車道として利用されていたようですが、現在の橋が出来て撤去されたようです。
※北又沢に架かる部分は残されています。
最後に遠山線のトンネル。
北又渡のすぐ下にあり、道も悪くないので容易に接近できるトンネルです。
遠山線は全区間がそのまま林道に転用されたようですが、現在自動車で通れるのは下栗の下までで、そこから北又渡までは徒歩でもやっとさっとという感じです。
「荷車を通せざる部(笑)」にはトンネルが5本あり、どれも貫通しています。(昨年夏現在)
このトンネルはその最上流部のものです。
下流側の坑口はこんな感じ。
トンネルの上流側出口付近に崩落した土砂が溜まっている程度で、トンネル自体は健全でした。
最後に現役時代の写真を
手持ちの写真にたまたま林鉄が写っていたものです。
「北又渡付近」だそうですが、場所は特定できていません。
左に写る線路が本谷線で、列車が渡っているのが今回紹介した大沢線の鉄橋なのかもしれません。
・・・それにしては鉄橋より上流側の地形が大きく異なる。
もしそうだとすれば、撮影者のいる地点には巨大な堰堤が建設されたため近づくことはできません。
鉄橋を行く「機関車+客車+客車」の編成です。
客車を2両つないだ編成の写真は珍しいかもしれません。