工場長の製作日誌

模型製作記録とか辺境の記録とか

昭和41年の遠山森林鉄道へ行く

2016-06-18 09:00:37 | 旅行


今回の記事は少し毛色を変えて・・・

最近ツイッター界隈でなにやら面白そうなものが。
http://colorize.dev.kaisou.misosi.ru/
グレースケールの画像をカラーに変換するプログラムが出来たようです。
仕組みはよく分かりませんがw上記のサービスで試すことが出来ます。

これはと思い試してみたのですが、緑がとても上手く出て驚きました。
今まで想像するしかなかった「色」がなんとなく、いやかなり実感的に味わう事が出来て素晴らしいと思います。


そんなわけで、手元にあった白黒写真を変換してみました。
使った資料は、
「遠山川水系写真綴
天竜川水系総合開発事務所」
「中部電力KKによる地表地質調査」
期日 昭和41年7月1日~7月6日
などとある写真綴り。
ただし、せっかくの機会なので、手持ちのこの期日以外に撮影された写真も紹介します。
廃棄処分の資料から拾ってきたものです(笑

昔日の遠山郷へ行ってみましょう!






旅の始まりは赤石林道
・・・赤石林道は昭和43年に飯田と遠山谷を直結する唯一の自動車道として開通しました。
それ以前は天龍村平岡まで天竜川沿いに下り、遠山川沿いに上って行きました。
それより昔の「小川路峠」は「登り半日、下り半日」といって丸一日かけて越していったようです。
赤石林道はこれのやや北を通るルートで、昔は「新小川路峠」とか言ったようです。



峠にあるトンネルもピカピカです。

・・・今では矢筈トンネルが開通し、この道を通る人はほぼいなくなりました。



遠山森林鉄道の起点、梨元の河川合流地点へ向かいましょう。





上村川と遠山川が合流します。
ここから昭和41年7月の写真です。
下の写真の左端の白いクラウンが停められている道が現在の国道152です。

真ん中になにやら木材?を組んだヤグラの様なものがありますが、他の資料で確認したところ林鉄上に索道が架かっており、その覆いのようです。
林鉄は覆いの左の鉄橋を渡り、遠山川沿いに上って行きます。
更に右側に建物が写っていますが、南信州新聞社の「遠山」によれば、ここは民間の土場があったという事になっています。後年の写真には建物が無いのでこの後取り壊されたのかもしれません。



振り返って撮ったと思われる堰
これは今でもそのままの姿で残っています。



林鉄沿いに山に入っていき「須沢ダムサイト」
昭和41年というと、北又渡に巨大な砂防ダムを建設する工事が始まった年で、このほかにも複数のダムが検討されていたものと思われます。
左上の斜面には須沢~下栗へ続く集落とジグザグ道が写っています。
この川底を遠山森林鉄道が走っていました。



こちらは場所が不明・・・ですが、おそらく先ほどの須沢ダムサイトを上流から見たところだと思います。
軌道上から撮影したものと思われ、右側にはレールが見えます。



少し進むと「柿ノ島ダムサイト」
下の吊り橋は柿ノ島の吊り橋だと思います。
橋の袂の道の様な川沿いの筋が軌道敷で、写真の手前に柿ノ島の側線があると思います。
・・・写ってなくて残念。



そして北又渡に到着。
この写真奥のV字谷に巨大な砂防ダムが建造されました。
切りつがれた写真の真ん中部分に千切れたレールがあります。



今回唯一車両が写った写真です。
DL+客車+客車の編成が奥の鉄橋を渡っています。
北又渡で撮影と思われ、大沢渡への線路の鉄橋と思われます。

最後は大沢渡



一番大きな建物が製品事業所
写真奥が下流のようです。
一番手前の長細い小屋は軌道上にあるようで、手前に車両がいるように見えるのは気のせいでしょうか?




今回の写真群は偶然手元にあり、このまま秘蔵し埋没してしまうのもアレですのでこの場に公開することとしたものです。
何かの参考となれば非常に幸いです。

井笠タイプのナロー客車

2016-06-13 19:04:47 | 今日の製作所


最近模型ネタが全くありませんが、ちょっとちょっと進んでいます・・・



自社発注?の客車ですが、試作車の屋根はシングルルーフで仕上げる事としました。
HO用の屋根板を幅を詰めて整形します。
なからのカタチになったら木工ボンドで屋根を固定し、雨樋との際を盛るタイプの瞬着で埋めます。
とても久しぶりに出した溶きパテを全体に塗って紙やすりで整形、500番のサフで調整などします。
普通の板材は初めてでしたが何とかきれいに出来ました。



塗装は私の標準のマホガニーに窓廻りクリーム
やはりオープンデッキ付近のマスキングが面倒・・・
台車は鉄コレの旧型気動車用・・・脱線してますねw



私の電車に丁度良いサイズ!
・・・そういう風に設計したので当たり前w
でもこれ、やはり機関車に牽かせるのが似合いそうですね。



同時に、以前中古で仕入れた津川洋行の客車(左)もお色直し
雰囲気はかなり改善しますが、ちょっと腰高・・・
カプラーの問題がありますが、今度下げたいと思います。



次第に増えてゆくナローシリーズ。
ただいま正規?のWルーフ仕様を作製しています。

明治村の汽車

2016-06-11 20:40:58 | 旅行
愛知県犬山市のでっかいため池、入鹿池のほとりにある明治村へ行ってきました。
広い村内には全国の明治時代の建築が移築されており、手入れも行き届いており気持ちよく見学できます。



毎回不思議なくらいお客さんが沢山・・・
イラストの参考になんて言っていたお嬢さんもいました(特殊な例かもしれませんがw
カメラを持って散策する方にはお勧めです。



園内には移動用に汽車と路面電車が走っており、どちらも明治時代の物が使用されています!



12号は1874年にイギリスから輸入されました。
今でも稼働状態にあるのが奇跡、というよりは脈々と保存に尽力された方々の努力の賜物でしょう。





両端にある転車台で転回します。
ここの機関車は煤けた感じが最高。
模型の参考にしたいと思いますw



連結器も明治時代のねじ式
日本の国鉄では大正末に自動連結器に交換されました。







路面電車は京都のN電
運転台に窓は無く、車体腰部には馬車の様な絞りがあります。
終点でポールを回転させます。






走行はしませんが札幌から貸し出された名電1号が新たに飾られていました。
N電より一回り小さいですが、こちらの方が近代的な雰囲気があります。



赤沢森林鉄道の新型客車

2016-06-03 18:37:24 | 日記


緑まぶしい季節になりました。
おなじみ赤沢森林鉄道に今年新型車が入ったようです!



丸山渡停車場の側線?に新設されたトイレ
真新しい赤い建物が出来ていてビックリしました。
パッと見で、B型客車をイメージしたものかなと思われるデザインです。

さて、電車をイメージしたトイレは全国に多いと思います。
しかしコイツは、
・線路上に置かれている
・車輪が付いている
という点において相当なリアリティを持って設置されています。
そして決定的なのがコレ





なんと製造銘板が!w
「トイレ客車」だそうです。
線路上に台車付で置かれている上に「客車」と主張しています。
理髪車を超える珍車でしょうwww



車両は専用の出入り台(ホーム?)に横付けしてあり、車内は洗面台・簡易トイレ×3・掃除用具置き場で構成されています。
トイレはフツー(やや大きめ)の移動式トイレでした。



外観
ピカピカな新造の台車に乗った車体は物凄くノッポ。3mほどあると思われます。
ホームと反対側の側面には管理用の蓋があり、この場で管理が出来るようになっています。
出入り口を下げるためかトイレ部分は凹んでいます。


さて、詳細に見てみるまでも無く、この車両は何故「車両」であるのかよく分かりません。
唯一考えられるのが汲み取りのため移動させる事ですが、ならば丁寧に側溝に架かっている足場は何なのか・・・
公園内の他のトイレはすべて地上に建っています。

とにかく、こんなのが走ってきたらブッ飛びますw