軽井沢からの通信ときどき3D

移住して10年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

雲場池の水鳥(23)オシドリ2022

2022-12-16 00:00:00 | 野鳥
 昨年は、朝の散歩でオシドリの姿を見かけたのは、本ブログで紹介した5月25日の1度、それも♂一羽だけであった(2021.7.9 公開)。

 今年もまた姿を見せてくれるだろうか、できれば♀の姿も見てみたいと思っていたところ、軽井沢町が作成した今年の観光ポスターが配布され、そこには「風光・明媚」という文字とともに、雲場池のオシドリのペアを撮影した写真が載せられていた。

 
軽井沢町の観光ポスター2022年版(観光経済課発行)

 これには意を強くし、このポスターをショップにも掲示することにした。それと同時に、ちょっとした疑問があり、ショップに来る顧客から、「雲場池に行けばオシドリの夫婦の姿を見ることができるのですか?」との質問を受けたときに、どのように答えればいいのか考えるようになった。

 そこで、このポスターの発行元である町の観光経済課に電話をして確かめることにした。ある朝一番で担当課に電話をかけたところ、調べてから連絡をいただけるとのことであって、午後回答の電話があり、「使用した写真は間違いなく実際に雲場池で撮影されたものです。」とのことであった。

 これで、顧客には自信をもって、「運が良ければ、雲場池に行けばオシドリの夫婦に会えますよ」と伝えることができるし、私もまた、朝の散歩でその姿を撮影することができる可能性があることが判った。

 それからしばらくして、このオシドリに出会ったのは雲場池ではなく、雲場池からの流れが注ぎ込んでいる精進場川であった。ここでカルガモが泳ぐ姿を時々見かけていたので、この時もそうだろうと思いながらレンズ越しに眺めていたが、少し様子が違うことに気がつき、撮影を始めたところ、すぐにこれがオシドリの♀ではないかと気が付いた。昨年見たあのオスの派手な羽衣ではなかったからであるが、次のようである。

精進場川でカルガモとともに泳ぐオシドリ(左の1羽、2022.7.29 撮影)

川に姿を見せたオシドリ 1/3(2022.7.29 撮影)

川に姿を見せたオシドリ 2/3(2022.7.29 撮影)

川に姿を見せたオシドリ 3/3(2022.7.29 撮影)

 この日やってきたオシドリは一羽だけで、しばらく同じ場所で川辺の水草などをつついたりしていた。

川べりで餌を探すしぐさのオシドリ (2022.7.29 撮影)

川べりを泳ぐオシドリ (2022.7.29 撮影)

 やがて、川沿いの岸に上がりり休息する様子を見せた。

川沿いの石の上で休息するオシドリ 1/2 (2022.7.29 撮影)

川沿いの石の上で休息するオシドリ 2/2 (2022.7.29 撮影)

 はじめオシドリの♀だと思っていたこの個体だが、撮影した写真を図鑑と見比べるうちに♂エクリプスではないかと思うようになった。撮影条件によりやや異なるが、嘴に赤みがあることと、脇の白斑がはっきりとしていない点が♀とは異なっている。

 それにしても、昨年5月に見かけた次の写真とは大きな違いである。オシドリ♂のこの美しい羽衣は冬季のもので、繁殖期が過ぎると♀の姿に似たエクリプスに変化する。今年はすでにエクリプスに変化してしまっていた。だとすると、残念ながら今年はもうポスターのような写真を撮影することはできないことになる。


昨年見た雲場池のオシドリ♂ (2021.5.25 撮影)

 次にオシドリの姿を雲場池で見かけたのは1か月後のことであり、この時も♂エクリプスで、今度は3羽がそろって現れた。

 池の中を広く泳ぎ回り、時には近くにいたカルガモを威嚇してみたり、逆にカルガモに追い払われたりしながら楽しそうに過ごしていた。先月に比べて、羽の白斑がややぼんやりしていると思えた。

雲場池に現れた3羽のオシドリの♂エクリプス (2022.8.26 撮影)

オシドリの♂エクリプス (2022.8.26 撮影)

オシドリの♂エクリプス (2022.8.26 撮影)


オシドリの♂エクリプス (2022.8.26 撮影)

オシドリの♂エクリプス (2022.8.26 撮影)

オシドリの♂エクリプス (2022.8.26 撮影)

 3日後、今度は♂エクリプス2羽が、雲場池上流の流れがある場所に飛来していた。

雲場池上流に飛来したオシドリ♂エクリプス2羽 (右はマガモ♂エクリプス、2022.8.29 撮影)

雲場池上流に飛来したオシドリ♂エクリプス2羽 (2022.8.29 撮影)

雲場池上流に飛来したオシドリ♂エクリプス 1/6 (2022.8.29 撮影)

雲場池上流に飛来したオシドリ♂エクリプス 2/6 (2022.8.29 撮影)

雲場池上流に飛来したオシドリ♂エクリプス 3/6 (2022.8.29 撮影)

雲場池上流に飛来したオシドリ♂エクリプス 4/6 (2022.8.29 撮影)

雲場池上流に飛来したオシドリ♂エクリプス 5/6 (2022.8.29 撮影)

雲場池上流に飛来したオシドリ♂エクリプス 6/6 (2022.8.29 撮影)

 軽井沢町の観光ポスターにある、絵にかいたようなオシドリ夫婦の撮影はもうあきらめざるを得ない。それだけではなく、今年目撃できたのは♂のエクリプス、すなわち♀の姿に似せて換羽した♂の姿だけで、♀の姿もみることはできなかった。

 そうこうしているうちに、9月下旬に思いがけない2羽のオシドリの姿を目撃することになった。エクリプスから冬羽へと逆の換羽が始まっていた。特に1羽の方は換羽が進んでいて、何とも情けない姿になっていた。2羽とも嘴の色がより♂らしく赤さが増していた。

冬羽へと換羽が始まった2羽のオシドリ♂エクリプスA(左)とB(右)(2022.9.21 撮影)
 
冬羽への換羽が始まったオシドリ♂エクリプスB (2022.9.21 撮影)

冬羽への換羽がより進んでいるオシドリ♂エクリプスA 1/4(2022.9.21 撮影)

冬羽への換羽がより進んでいるオシドリ♂エクリプスA 2/4 (2022.9.21 撮影)

冬羽への換羽がより進んでいるオシドリ♂エクリプスA 3/4(2022.9.21 撮影)

冬羽への換羽がより進んでいるオシドリ♂エクリプスA 4/4(2022.9.21 撮影)

 さて、来年は♀を伴った美しい冬羽の♂と出会うことができるだろうか。期待している。

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