ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

祖山ダム

2016-10-05 20:00:52 | 富山県
2016年9月24日 祖山ダム
 
祖山ダムは富山県南砺市祖山の庄川本流にある関西電力の発電用重力式コンクリートダムです。
庄川水系では庄川水力電気が1925年(大正14年)に小牧ダムを着工、ついで大同電力の子会社昭和電力が祖山ダムを着工して1930年(昭和5年)に完成、祖山発電所で最大5万4300キロワットの発電を開始しました。
戦中戦後の日本発送電時代を経て、戦後庄川の発電事業は関西電力が継承し祖山ダムも関西電力の所有となりました。
1967年(昭和42年に)に新祖山発電所が増設され最大6万8000キロワットの発電能力を加え、両発電所合計最大12万2300キロワットの発電を行っています。
祖山ダムは戦前では5番目に高いダムとされ、その歴史的価値を評価されBランクの近代土木遺産に選定されています。
また庄川が大きく蛇行した場所に建設され庄川を堰き止める本堤と地山を隔てた副堰堤(祖山城ダム)で構成されており、副堰堤は上流から筏で流下された木材を引き上げる施設を兼ねていたようです。副堰堤はは堤高が15メートルに満たないのかダム便覧に記載はありません。
 
地図の赤線が本堤、緑線が副堰堤(祖山城ダム)になります。
 
国道156号旧道から
奥が本堤、手前が副堰堤です。
 
本堤をズームアップ
右岸2門の下に排砂ゲートらしきものが見えます。
 
副堰堤。
 
副堰堤の構造物。
ここで上流から筏で流下された木材を引き上げていたようです。
副堰堤の天端は車両通行禁止ですが地元のおじさんが車で乗り付け釣りをしていました。
 
 
左岸から。
 
上流面。
 
右岸に取水口があります。
 
祖山集落でダムを正面から見える場所を探して右往左往~
ここは杉の植林が邪魔。
 
ここは木の葉が邪魔、でも初春や落葉後ならもっときれいに見えそう。
 
祖山集落にある祖山発電所のサージタンク。
 
国道156号線沿いのパーキングに展示された祖山発電所で使用されていた水車ランナー。
 
0818 祖山ダム(0622)
富山県南砺市大字祖山
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
庄川水系庄川
73.2メートル
132メートル
㎥/㎥
関西電力(株)
1930年
◎治水協定が締結されたダム


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