ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

桂沢ダム(元)

2019-10-29 11:44:52 | 北海道
2019年10月19日 桂沢ダム(元)
 
桂沢ダム(元)は北海道三笠市桂沢の石狩川水系幾春別川にある国交省北海道開発局建設部が直轄管理する多目的重力式コンクリートダムです。
北海道発の多目的ダムとして1957年(昭和32年)に竣工し、幾春別川及び石狩川の洪水調節、美唄地区への灌漑用水、三笠市・美唄市・岩見沢市への上水道用水の供給、電源開発桂沢発電所での最大1万5000キロワットのダム水路式発電を目的としています。
しかしその後も石狩川流域での洪水被害は絶えず、流域に甚大な被害が出た1981年(昭和56年)の台風12号豪雨を契機に桂沢ダムの嵩上げ再開発および右支流の奔別川への三笠ぽんべつダム建設を軸とする『幾春別川総合開発事業』が着手されました。
このうち桂沢ダム再開発については2016年(平成28年)より本体工事が開始され2023年(令和2年)の竣工を目指し工事は大詰めを迎えています。 
新桂沢ダム(再)運用開始の暁には幾春別川および石狩川の洪水調節、既得取水権への用水補給及び幾春別川の流量の安定保持、美唄地区への灌漑用水の供給、三笠・美唄・岩見沢への上水道用水の供給、石狩新港向けの工業用水の供給、電源開発新桂沢発電所での最大1万6800キロワットのダム水路式発電を目的とする予定です。 
 
道道118号が桂沢ダム右岸を走っています。
しかし首都圏の八ツ場ダムのような工事展望所などの設置はなく道道からダムを垣間見るのが精いっぱい。
 
旧ダム下流側に旧ダムを取り込むような形で新ダムが建設されています。
2023年(令和5年)竣工予定ということですでにクレストゲートもほぼ完成しています。
 
定期的にダム建設工事見学会も実施されているようですが、東京から遠征する身にはなかなか見学会にスケジュールを合わせることはできません。
次は試験湛水が終わりダムの運用開始を待って訪問したいと思います。
 
(追記)
桂沢ダム(元)には洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
0049 桂沢ダム(元) 
北海道三笠市桂沢
石狩川水系幾春別川
FAWP
63.6メートル
334.3メートル
92700千㎥/81800千㎥
国交省北海道開発局建設部
1957年
◎治水協定の締結されたダム
--------------
2928 新桂沢ダム(再)(1526)
北海道三笠市桂沢
石狩川水系幾春別川
FNAWIP
75.5メートル
397メートル
147300千㎥/136400千㎥
国交省北海道開発局
1985年~
2023年


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