滋賀県東近江市蒲生岡本町の梵釈寺裏に、山ノ神が鎮座するとのことで過日、出かけてみた。
梵釈寺の裏山入口にそれはあった。見ると左右の勧請木の間に勧請縄が掛けられていた形跡がある。その勧請縄が左右の勧請木に巻き付けられてる。
その奥に壇が設けられ雌雄二体の山ノ神が鎮座している。まるでアカ族の結界を果たす、村の門に在る雌雄二体の交合像の如くである。これも、う~んとうなった光景であった。
尚、山ノカミとは、春になると山ノカミが、山から降りてきて田ノカミとなり、秋には再び山に戻るという信仰がある。すなわち、1つの神に山ノカミと田ノカミという2つの霊格を見ていることになる。農民に限らず日本では死者は山中の常世に行って祖霊となり子孫を見守るという信仰がある。
<了>