やや手前味噌の投稿で恐縮である。過日、村田製作所のＨＰを覗いていたら、タイ北部のランプーン県にある村田製作所の現地法人：ムラタ・エレクトロニクスタイランドに、予て取得していた工場用地に、ＭＬＣＣ（多層セラミックコンデンサー）生産のための建屋建設に着工する記事が掲載されていた（ココ参照）。
（（株）村田製作所HPより転載）
記事によれば建屋延べ床面積は８万平米超とあり、これらが埋まれば従業員雇用数は最小で見積もっても３０００名前後になると思われる。建築面積は３万５千平米と記載されているので、２００ｍ✖１５０ｍ超となり、最近の村田製作所の工場建屋を知らいないが、多分、過去にない最大建屋になるであろう。
過去話であるが、ムラタ・エレクトロニクスタイランドは当該ブロガーが、１９９５年３月ー１９９９年９月までの出向事業所である。当時漫然と思い描いていたのは、当地でMLCC生産したいとの夢であったが、現実は技術基盤も何もなく、ジョブホッピングが激しく、日常の対応に明け暮れていた。当時の従業員数は約２０００名であったが、今日は６８００名を越えるとの記事である。MLCC生産が建屋を満杯にする頃には、１万名に達することになる。
村田製作所は、日本を除くアジア地域でのMLCC生産拠点は、シンガポール、無錫、マニラ郊外の３カ所であり、いずれ増強が必要であった。無錫は既に第２工場が操業しており、中国でのこれ以上の増設は中国有事の際、命取りになりかねないと危惧していたが、現経営陣は賢明な判断を下したようである。
Google Earthにムラタ・エレクトロニクスタイランドの現生産工場と、MLCC生産建屋建設用地を白抜きで示しておいた。写真中、上下に貫く道が国道１１号である。現建屋の屋上には太陽電池パネルが並んでいる。環境にやさしい投資を継続的に行っていることは是としたい。多分、新工場もそのようにするであろうし、当該分野においても、北部工業団地のみならずタイ王国でのリーディングカンパニーを目指してほしいものである
いずれにしても、ムラタ・エレクトロ二クスタイランドの経営陣及び従業員各位には祝意を申し述べたい。
＜了＞