フィリピンで最も古い住居で1675-1700年の間に、中国人華僑のヤップ氏が建てた珊瑚石と木造家屋である。1階が倉庫、2階が住居となっている。
入館料50ペソを支払って中に入ると、1階はクリスチャンとしての祭壇が在るが、何か場違いのようにもみえる。片隅には明代の福建から華南と思われる青花陶磁、タイ・スコータイの鉄絵魚文皿・鉢が埃をかぶったまま展示と云うより放置されている。埃を払って展示せよと云いたくなる。
象牙の2体の像の間に多分龍泉窯と思われる貼花双魚文盤が展示されている。青磁ではなく酸化雰囲気で焼成されたであろう、淡い褐色に発色している。家主が華僑であるので、本国から仕入れたものであろう。
2階は華僑として、それなりの生活をしていたであろう品々が展示されている。食卓と椅子が並び、卓上には食器類がならぶ。ベットルームも見ることができる。
龍の彫り物をした卓もあり、まさに漢洋折衷である。陶磁器類がそれなりに展示されていたので、次回紹介したい。
<続く>