<続き>
時代は19世紀と新しいが、漆塗りの木製品が数点展示されていたので紹介する。
この2つは、キャップションによるとMANUSCRIPT CHESTと記載されている。多分匱(大きい箱)で仏典を収容する目的のようである。
キャップションにはWOODEN CASTLE FOR OFFERING THE BUDDHA IMAGEとある。形は仏塔である。その仏塔であるが、英語でCASTLEと表記している。これは須弥山の善見城に外ならない・・・流石、仏教国。
これらはランナー独特の形状をしているSATTAPHANと呼ぶ燭台で、山形の形は須弥山世界を表している。中央の最も高い燭台が須弥山の善見城である。最も分かりやすいのがワット・プラシンんのスタッパファンである。
須弥山世界が銀象嵌で描かれている。大海には双魚や霊獣が描かれている。
キャップションには、タイ語でมณฑปจำลองと記載されている。タイ語で”モンドップ”とは、仏像を内部に安置する方形の仏堂であるが、上部に仏塔を戴く場合いがある。時代は新しく19世紀。
ランナー世界は仏教美術で彩られていたことがお分かりいただけたと考えている。
<続く>