団塊世代おじさんの日常生活

夏 日本で二番目に気温が高く、陶器と虎渓山と修道院で知られる多治見市の出身です。

でもきっと見てますよ

2017-12-10 05:14:00 | 日記
中日新聞の「くらしの作文」に「母との約束」というタイトルで、49歳のパート保育士さんが投稿されていました。


 10月半ば、娘の成人式の前撮りのアルバムが出来上がり、お店に受け取りに行った。

 見せてもらった写真は、スタッフさんの技術のおかげで、わが子ながらまるで映画の一シーンのように
素晴らしかった。
店員さんにお礼を言いつつ「私の母がアルバムを見るのを楽しみにしていたんですが、先月亡くなりまして」
と思わず涙してしまった。

 すると店員さんがこんな一言をかけてくださった。
「でもきっと見てますよ」

 父が逝って3年半。
京都の実家で一人暮らしだった母は、7月3日にすい臓がんが発覚し、すでに末期でわずか2ヶ月後に亡くなった。

 短い闘病生活の中で、私が病室に行くたびに、孫の振袖姿が見たいと言って泣いた。
和装が好きで、小学校の参観日にも着物を着てきた母。

 「大丈夫、絶対見せるから」と約束するが、医師から告げられた余命は、
式まで生きられるものではなかった。

 すぐに前撮りを予約し、意識のある状態のギリギリに、
その時のスナップ写真と動画を届けた。
でも認識できたかは分からない。

 11月に入り、娘あてに成人式のご案内のハガキ。
いよいよ近づいてきたと実感する。
きっと見てくれている母とともに、準備を整え、
当日は笑顔で娘を送り出そう。


 以上です。



>すると店員さんがこんな一言をかけてくださった。
「でもきっと見てますよ」

この店員さんのナイス・フォローに感心しました。
お客様のお気持ちを理解されていますね。

 うちの娘の成人式に着た振袖は、かみさんが若い頃着た振袖を仕立て直してもらったものでした。
費用はかみさんの父親が出してくれました。
その成人式が終わった2ヶ月後に、義父は亡くなってしまいました。
娘の成人式は、義父の亡くなった年ということで、私には印象に残っています。

 また かみさんの成人式は、成人式が華美すぎるという世論の批判でその年だけかみさんの市は中止になってしまい、
今でも「なんで私の年だけが、成人式が中止なの」と、ぼやいています。(苦笑)






中島美嘉 『雪の華』
コメント (8)
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