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シニアー個人旅行のかわら版

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秘境秋山郷と草津温泉を結ぶドライブルート

2007-06-24 08:47:59 | Weblog
 平家落人伝説で知られる秘境秋山郷を訪れようとプランを練るとき、多くの方は関越道塩沢石打ICから津南町を経て入る新潟県側からのルートを思い浮かばれるでしょう。そこで、もう一つの草津温泉からの秋山郷へ至るルートを紹介しましょう。




江戸時代からのルート
 秋山郷と言えば、江戸時代の文人、鈴木牧之が表した「秋山紀行」がよく知られています。秋山郷の存在が江戸の人々に広く知られるようになったのは、牧之の北越雪譜とこの本を通してだと言われています。牧之59歳のとき、秋山郷を訪れますが、湯本(切明)の湯小屋で、はるばる秋田から秋山郷に入った猟師から話を聞く機会が持てました。魚や獣の狩猟の様子、獲物はすべて草津温泉へ売りにいくこと、草津へは山越えで入山村(六合村)を越えて行くなど、詳細に記しています。
また、明治に入ってからも
アララギ派の歌人長塚節が長平(六合村)の猟師の案内で山越えの道を秋山郷まで歩いています。(藤沢周平「白き瓶」より)
草津温泉と秋山郷が近年まで、結びつきが深かったことが分かります。


国道405号線のこと
 群馬県長野原草津口から六合村野尻湖への道路も、新潟県津南町から秋山郷への道路も、ともに国道405号線です。草津口から六合村、栄村、津南町までを道路で結ぶ計画で、405号線と命名されましたから、今でも野反湖から切明地区までは未開通区間という扱いです。     
 昭和30年切明発電所と魚野川の上流に渋沢ダムを建設するためトロッコ軌道が作られ、切明からダムまで間には、当時の軌道と隧道がそのまま残り、水平歩道という名で登山者には知られているようです。
405号線が将来開通されるのかどうか分かりませんが、未開通のお蔭で、野反湖と秋山郷が自然のままの姿を私たちに見せてくれているのかもしれません。


 草津温泉アクセス最新情報2017.09

奥志賀スーパー林道の開通
今では奥志賀公園線という名称のほうが使われているようですが、この道路と秋山林道の開通により、草津温泉から秋山郷まで約二時間のドライブで行けるようになりました。
草津温泉からは志賀草津道路292号線)で白根山、渋峠、熊の湯、木戸池、丸池へ。ここで奥志賀道路471号)に右折、一の瀬、焼額へ。道路はここから奥志賀公園栄道路502号)と名称を変え、岩菅山を源流とする雑魚川沿いにほぼ真っすぐの道を進みます。やがて大きく曲がるところに、秋山林道への入り口があります。
 切明に向かって流れる雑魚川沿いに林道は進みます。この道路は観光道路ではありませんので、ドライブには細心の注意を払ってください。走り始めてしばらくは雑魚川の清冽な流れが見えますが、切明に近づくにつれて、林道は山腹に、雑魚川は深い谷底にと離れていきます。

途中、秋山紀行にも紹介されている「大滝(おおぜん)」を見ることができます。滝への降り口には数台の車を停めることができる空き地があり、急坂の山道を滝まで歩きます。くれぐれも注意して降りてください。
秋山郷切明への入り口で右折、カーブの多い坂を谷底に向かって進むと、切明発電所が見えてきます。橋を渡れば旅館が2軒ある切明温泉です。


お薦めは秋の紅葉です
 このルートを走行できるのは、六月上旬から十月上旬までです。いずれのシーズンに行こうとも、白根山のスカイラインと志賀高原を走る爽快さと秋山林道を走る緊張感は忘れがたいものがありますが、十月上旬の紅葉の頃のドライブが最高でしょう。普段は他の車と行きかうことが稀な秋山林道もこの季節になると対向車と出会うことが多くなります。
 高低差がある秋山林道のドライブコースは素晴らしい紅葉を楽しめるビューポイントが数多くあります。180年ほど昔、鈴木牧之を感動させた秋山郷の秋をぜひ楽しんでください。

宿泊は秋山郷の温泉で
牧之は湯本(切明)の湯に浸かりながら、もう二度とここに来ることはできないだろうと述懐していますが、秋山郷は温泉が多いところです。秋山郷は中津川上流部の小赤沢地区までが長野県栄村、それより下流は新潟県津南町になりますが、どちらの地区でも温泉旅館、民宿があります。両地区のホームページをご覧下さい。

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