シニアー個人旅行のかわら版

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いよいよ夏、思い出の積丹半島へ・・・

2024-05-17 09:35:47 | Weblog
札幌を午前8時に出発、帰着午後4時、200キロのゆったりドライブでした。
訪れたことのある小樽を素通り、積丹岳、余別岳の原生林の裾野を走り、夏の海岸を走る素晴らしいドライブとなりました。

まず、神威岬灯台です・・・

今まで訪れた灯台、伊豆・石廊崎灯台、茨城・塩屋岬灯台、出雲・日御碕灯台などと較べても最も印象に残った灯台です。

○ 駐車場から灯台に至る30分の遊歩道は、余別岳から連なる岬の急峻な尾根道を下り、山道を散策する楽しさがあります。馬の背を行くような道ですが、歩道両脇には手すりが設置、安全は確保されています。



○ 東に積丹岬、南に沼前岬までが見通せ、背後に聳える積丹岳、余別岳など360度広がる景観は、灯台までの往路と復路で異なる姿を見せてくれ、同じ道を行き来していることを忘れさせてくれます。

     

○ 歩道より左右の海を覗き込めば、積丹ブルーといわれる青く輝く海が広がり、透明な海の底が手に取るように揺れています。



○ 灯台は昭和35年(1960年)無人化されるまで、明治21年(1888年)から90人の職員とその家族によって守られて来ました。歩道途中にある説明版「念仏トンネルの由来」は、灯台長と灯台補員の家族に大正1年12月(1912年)に起きた悲劇を伝えています。

      

○ 灯台直前の尾根道の鞍部にかつて灯台職員と家族が使っていた海岸まで下りるジグザクのコンクリート歩道がわずかに特定できます。ちょうど、カヌーで着岸した若者が下りていました。




帰路に訪れたニッカウヰスキー余市蒸留所です・・・

 2014年の「行ってよかった工場見学&社会科見学ランキング」(トリップアドバイザー)のトップにランクされました。トヨタ産業技術記念館を抑えての堂々の第一位でした。人々を魅了してやまないのは次の理由からではないでしょうか。

        

その一です。
 建物に工場らしさを感じさせない美しさがあるのです。入り口はまるでスコットランドの古城に入るような趣があります。外部から見ると石造りの工場は人を寄せつけない印象ですが、ひとたび中に入れば情景が一変、建物が芝生や木々の間に点在するメルヘンチックな世界なのです。

その二です
 竹鶴正孝が妻リタへの思いを込めた工場であるからでしょう。大正7年(1918年)ウヰスキーの製造技術を学ぼうと単身スコットランドに渡り、そこで知り合ったリタ・・・リタの家族の猛反対を押し切って結婚、遥か遠く未知の国・日本へ正孝とともに渡ってきたリタへの思いと感謝がこの工場には満ち溢れています。
 リタの墓を工場を見下ろす地に建てたことにも正孝の思いを知ることができます。

その三です。
 竹鶴正孝のスコットランド・ウヰスキーへの情熱が余市蒸留所創業の昭和8年(1934年)以来、綿々と受け継がれているからでしょう。正孝が壽屋(現サントリー)に迎えられウヰスキー蒸留技術を根付かせた後、本来の伝統的なスコッチ・ウヰスキー作りを目指し、余市蒸留所で頑なに少量生産のシングルモルト・ウヰスキーを守り続けた姿勢に心打たれます。17年もののシングルモルトを惜しげもなく試飲させる姿勢にも社是と信念が見て取れます。

スコットランドと余市
 正孝は我が国でのウヰスキーの製造はスコットランドと気候風土が似通った北海道で行うべきだと考えていました。故郷スコットランドから遠い異国で暮らす妻リタへの思いやりもあったでしょう。函館本線が通り、小樽港にも近い海辺の町余市に蒸留所を建て夢を実現しました。
 (次の写真はスコットランド北海に臨む海辺です



「ニッカ」の名の由来です
 正孝が余市でウヰスキー蒸留所を建てた際の社名を「大日本果汁株式会社」としました。ウヰスキーの製造は時間がかかり、その発売までリンゴの果汁も製造したからです。会社の通称名「日果」が「ニッカ」となりました。果汁製造でも正孝のものづくりの姿勢は変わりませんでした。混ざり物のない100パーセントの果汁を目指したのです。その結果、他社の製品より割高になり、売れ行きは芳しくなかったようです。

今秋からNHK朝ドラ「マッサン」が始まります
 竹鶴正孝とリタの物語です。リタが正孝を「マッサン」と呼んでいたことがタイトルとなりました。今後も間違いなく、ニッカウヰスキー余市蒸留所が「行ってよかった工場見学&社会科見学ランキング」を飾るでしょう。
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