シニアー個人旅行のかわら版

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ベストシーズンのプロヴァンスを回る鉄道と路線バスの旅

2014-03-27 08:28:21 | Weblog
青い空、濃い緑、美しい水辺、ラベンダー、そしておいしい食べ物とワイン」そんなイメージのあるプロヴァンスが最も美しいのは4月下旬から7月上旬頃です。

プロヴァンスの中心都市アヴィニョン・・・都市というより中世の面影を色濃く残す、おだやかな街と言った方が適切でしょうか、そこに泊まりながらプロヴァンスを旅します。

パリ国際空港・シャルルドゴール空港内のTGV駅からフランス新幹線で3時間13分、アヴィニョンTGV駅からシャトルバスで10分・・・城壁に囲まれた旧市街の正面に到着です。日本から手軽に訪れることができる街の一つです。

14世紀に教皇庁が置かれ教皇の住まいであった教皇宮殿と「アビニョンの橋の上で」という歌で知られるサン・ベネゼ橋・・・二つの世界遺産がある街でもあります。その街を拠点にしながら、鉄道と路線バスで旅します。





鉄道の旅

 アヴィニョン・AvignionPHOTO GUIDEⅠPHOTO GUIDEⅡには二つの鉄道駅があります。旧市街から6キロにある新幹線専用のAvignion TGV駅と旧市街にある在来線のAvignion Centre(サントル・中央駅)です。
 
 ローマ遺跡とロマネスク様式建造物群が世界遺産のアルル・Arlesまで18分・7.50€(PHOTO GUIDEⅠPHOTO GUIDEⅡPHOTO GUIDE Ⅲ)・・・古代ローマ劇場のあるオランジュ・Orangeは19分・6.20€(PHOTO GUIDE)・・・フランス最古のローマ都市であるニーム・Nimesは31分・9.70€(PHOTO GUIDE)・・・洗練された古都でありセザンヌの故郷であるエクス・アン・プロヴァンス・Aix en Provenceまでフランス新幹線TGV利用で19分・29.50€(PHOTO GUIDE)です。

 いづれの駅からも市内を徒歩で散策できます。なお、Aix en Provence TGV駅からは市内バスステーション・Gare Routiereまでシャトルバス利用です。

 列車の時刻表と料金はsncf(フランス国鉄)のサイトで調べることができます。
Avignion ・Arles間で説明します。

サイトを開きます。http://www.sncf.com/
Horaires(時刻表)をクリック、ページが替わり、Depart(出発駅 Avignion Centre)・Arrivee(到着駅 Arles)を選択、RECHERCHEをクリック、時刻・運賃・到着時間が表示されます。
(*Depart/Arrive欄にaideが表示されたら、クリックして正しい駅名を選択し直す)

 運行列車はTER(普通列車)・TGV(普通列車路線と共用の場合)で表示されます。AUTOCARはAvignion駅・Arles駅を結ぶsncf運行バスのことで、列車時刻表に組み込まれ、切符も駅の窓口で購入します。バスは駅前から一般道を走りますので、時間もかかり、料金も高めです。列車と異なる風景を楽しめるメリットはあります。

路線バスの旅



 街から離れた観光地に行くには路線バスを利用することになりますが、プロヴァンスの美しい村々の風景を楽しみながら往く至福の旅となります。
 しかし、次の路線バス事情を頭に入れて置いてください。

@ 便数は少なく一日に一ケタの便数しかありません。
@ アヴィニョンのバスステーション(Gare Routiere)はAvignion Centre駅の東100メートルほどのビル地階です。分かりにくく薄暗いガレージです。前もって調べておきましょう。
@ 定期便も毎日運行とは限りません。また、季節限定の路線バスもあります。
@ 料金は安く、乗車する際に支払います。硬貨(2€・1€・50c・20c・10c)を用意しておきます。€は「エウロ」、cは「センテイモ」と発音されます。

 *路線をクリックするとルートと時刻表が出ます。

世界遺産・ローマ水道橋Pont du Gardポン・デユ・ガルPHOTO GUIDE)からNimesニーム

 Avignion Gare Routiere(路線A15) 8:45→9:21 Vers Pont du Gard
 Vers Pont du Gard(路線B21)13:52→14:45 Nimes Gare Routiere
 Nimes (sncf)→Avignion Centre

 Vers Pont du Gardは村名。Rond Point Pont du Gard・Platanes・Caveの三つのバス停があるが、Rond Point Pont du Gard(ポン・デユ・ガル交差点)で乗降する。
ポン・デユ・ガールは公園として管理。入園料は10€。まず、ミュージアムで歴史を学び、水道橋を見学すると一段と興味が増す。
 公式サイト(日本語)にアクセスを・・・
 ニームのバスステーションは鉄道駅に隣接。旧市街まで徒歩で。
 ニームからアヴィニョン方面最終列車は21時56分。

大湿地帯Camargueカマルグと地中海の小さな村Saintes Maries de la Merサント・マリー・ド・ラ・メールへ(PHOTO GUIDE
*アルル12時15分のバスは土曜日運休

Avignion→Arles Gare SNCF(路線020)12:15→13:04 STES MARIES Razeteurs
STES MARIES Razeteurs 17:03→17:55 Arles Gare SNCF→Avignion

 町の中心・サント・マリー・ド・ラ・メール教会に近いバス停Razeteursラセトウールで乗降。
 カマルグはローヌ川河口に広がる大湿地帯。フラミンゴ飛来地、フランス唯一の稲作地帯、白馬と黒牛の放牧で知られる
 町の名前Saintes Maries de la Mer「海(から)のマリアたち」はエルサレムから二人のマリアと従女サラがこの村に流れ着いたという伝説に基ずく。
 サラが褐色の肌であったことからロマ(ジプシー)の人々の守護聖人となる。5月24,25日の祭りにはロマの人々が、昔は家馬車、今はキャンピングカーでヨーロッパ中から集う。
 bouillabaisseブイヤベース、paellaパエリア、moulesムール貝、tellinesアサリなど日本人好みの食べ物、カマルグ産ワインもおいしい。

旅する音楽」はロマの人々を追う異色の音楽番組でした

 

岩山の廃城にある小村Les Baux de Provenceレ・ボー・ド・プロヴァンスPHOTO GUIDE)からSaint Remy de Provenceサン・レミ・ド・プロヴァンスPHOTO GUIDE)へ
*路線バスは5月から9月までの季節運行。ルート・時刻表は2013版。

Avignion Centre→Arles Gare SNCF(路線59)10:15→10:50 LES BAUX
LES BAUX12:45→13:00 SAINT REMY
SAINT REMY(路線57)17:20→18:10 Avignion Gare Routiere

レ・ボーは400人ほどの小さな村、アルミニュームの鉱石ボーキサイトの名はこの村に由来する。
サン・レミのサン=ポール・ド・モゾル修道院の精神病院でゴッホが療養し、この町の多くの絵を残した。占星術師ノストラダムスの生地でもある。
サン・レミのレストランで「プロヴァンスの田舎料理」を楽しみたい。


ホテルの予約:
 Hotels.comやBooking.comなどのホテル予約サイトを利用します。各ホテルの口コミ(review)を読み、ホテルの評判をチェックします。滞在中はAvignion Centre 駅(中央駅)・Gare Routiere(バス・ステーション)から鉄道・バスを利用しますので、駅の正面にある城壁に囲まれた旧市街のホテルを選びます。

TGVシャルル・ド・ゴール空港駅:
 エールフランスやKLM、JALなどが使用するターミナル2のほぼ中央にTGV駅があります。正式にはAeroport Charles-de-Gaulle 2 - TGV駅、駅名表記としてはAEROPORT CDG2 TGVです。空港図を見てください。中央にGare TGV(TGV駅)の表示が見えます。吹き抜けの1階右手に切符売り場窓口が並んでいます。なお、パリ近郊線RERも乗り入れていますので、TGVのホームを確認してください。ホームには電子掲示版があり、車両編成を確認して乗車口の前付近で待ちます。TGV空港駅は始発駅ではなく通過駅ですので、乗り換え時間はあまりありません。

エールフランス情報:
 エールフランスではsncf(フランス国鉄)と提携して、アヴィニョンまで「飛行機+列車」を組み合わせた航空券を購入できます。シャルル・ド・ゴール空港TGV駅の専用窓口で航空券を提示、TGV乗車券を渡されます。帰路の場合はアヴィニョンTGV駅で行います。
 他の航空会社利用の場合はTGV予約サイトRAILEUROPE(日本語)を利用します。
 アヴィニョンTGV駅に夜間到着ならホテルまでタクシーを勧めます。
 なお、航空機到着からTGVへの乗り換え時間は最低1時間をみておきます。






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路線バスを乗り継ぎ、早春の南伊豆を歩く

2014-03-10 13:51:50 | Weblog


伊豆急下田駅は意外にも閑散としています。
桜まつりで賑わう河津駅でほとんどの観光客が降りてしまったからでしょう。
冒頭の写真は夕方、伊浜から波勝崎を取りました。

今回の旅は下賀茂温泉の「みなみの桜と菜の花まつり」でウオーキングを楽しみ、伊豆の秘境といわれた波勝崎・伊浜集落に向かいます。
駅の観光案内所でパンフレット「桜と菜の花ウオークラリー」と東海バス・南伊豆観光時刻表をもらい、バス・ターミナルに向かいました。

みなみの桜と菜の花まつりへ

 ウオークラリー出発地点・日野(ひんの)へ3番乗り場のバスで向かいます。
13時発のバスに乗りました。座席は埋まっていましたが、それほどの混雑ではありません。20分で日野バス停です。菜の花が満開です。ウオークラリーはここから青野川の河津桜が咲く堤を上流に向かって前原橋までの60分のウオーキングです。




 日野橋から下流はソメイヨシノの古くからの名所です。
河津桜ばかりが話題になっているが、3月下旬から見頃を迎える青野川下流のソメイヨシノもまた見事だ」と、地元の方から聞かされました。
ソメイヨシノ近くに河津桜を植えたため、葉桜となった河津桜がソメイヨシノの美しさを邪魔している」とも言っていました。



 青野川はゆったりと流れ山里の雰囲気ですが、ここは河口の弓ケ浜(相模湾)から2キロ足らずです。下賀茂を歩くと海抜表示版を目にします。内陸なのに・・・と思われますが、弓ケ浜は12,3メートルの津波が予想され、青野川を遡る危険性があるからです。



 河津桜は8分咲き・・・静かなウオーキングを楽しめました。
平日ということもあり、観光客より地元の方のほうが多いという印象です。しかし、136号沿いの駐車場は満車でした。「河津町に続けと、河津桜を植え始めたのが30年前、ようやく美しい桜並みになった」とのことです。



マーガレット生産日本一の伊浜へ

 ウオークラリーの終点・前原橋バス停で伊浜行を待ちます。
バス停には小学生がバスを待っていました。東海バスは地域運行スクールバスも兼ねており、伊浜・中木・天神原方面のバスが停まります。14時32分の伊浜行のバスの一般乗客は二人だけした。



 江戸時代に江戸と上方を結ぶ千石船の風待ち港として栄えた子浦です。
子浦から136号はループを描きながら山側を上ります。かつてマーガレットラインと呼ばれた有料道路でした。断崖沿いの歩道か海上を行くしかなかった陸の孤島・伊浜はこの道路により子浦は結ばれました。



 ガソリンスタンドのある一丁田バス停で136号と分かれ、伊浜まで九十九折の3キロの町道を一気に下ります。絶景ポイントの連続で、一丁田で降りて伊浜まで歩けばよかったと後悔しきりです。15時14分に伊浜に到着しました。



 伊浜のマーガレット栽培は、昭和7年、房総・富浦から伝わりました。
 真冬でも氷点下に下がることのない温暖な伊浜は露地栽培が可能で、段々畑はマーガレットで彩られました。現在ではビニールハウスでの無加温栽培で11月から4月にかけて全国に出荷されています。



 宇留井島近くで伊勢えび漁の網入れをする伊浜の漁船です。



伊勢えびは夜行性で夕方から餌を求めて岩陰から出てきます。伊浜では夕方前に網入れして、夜の9時から網を揚げ、番屋に運び、伊勢えびを外します。作業が終了するのは午前2時頃といいます。翌日は破れた網の補修作業をして、夕方の漁に備えます。

 十五軒あった民宿は五軒に減ってしまいました。
舞鯛の煮付けとフライ、メジナの刺身と味噌汁、サザエの酢の物、そして朝食には伊勢えびの味噌汁と岩のり、地物の野菜・・・伊浜の海でとれた新鮮な材料が並ぶ食卓は最高のおもてなしですが、経営者の高齢化と観光客の減少が悩みです。南海トラフ地震の津波対策は万全です。漁港から標高表示板30メートル地点まで歩いてみましたが、5分とかかりませんでした。
かつての賑わいが伊浜に戻ることを祈るばかりです。



 早朝6時24分のバスは中学生、6時55分は小学生、8時は通院用です。
それ以降のバスは夕方までありません(休祭日は13時20分のバスが運行)。前日の最終バス2台が停留場に置かれ、運転手は車で通います。8時のメデイカルセンターに立ち寄るバスを利用しましたが、下賀茂まで乗降客はだれもいませんでいた。



 伊浜と松崎方面を結ぶバスはなく、歩くしかほかはありません。
雨天でなけれは伊浜→波勝崎→富士見農園→石部棚田重文・岩科学校と歩き、路線バスで松崎町経由で下田に戻る計画でした。
田植えが終わった石部棚田と山ツツジが美しい5月に再度、挑戦しようと思います。

松崎町周辺バス路線

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