シニアー個人旅行のかわら版

国内・海外旅行の話題を中心に、アップデートな情報とともに、シニアーのための手作り旅行を発信する。

プロヴァンス・城塞都市と美しい漁村へ―南フランス・ドライブ旅行(5)

2007-07-31 10:59:32 | Weblog
 (南フランス・ドライブ旅行(4)

ドライブでなければ決して行くことができない二つのコースを紹介します。
AvignonアビニオンやArlesアルルからわずか40~50キロしか離れていない町や村を訪れるルートですが、フランス政府観光局の案内書には「公共交通機関はない」と書かれています。ツアー旅行はもちろんのこと、個人旅行者も行きにくい地で、訪れた日本人はそんなに多くはないでしょう。両コースとも、雨天では魅力が半減します。滞在型の旅行スタイルのメリットを生かし、晴れた日に出かけましょう。出発地はプロヴァンスのどの町や村でもよいのですが、本ブログではカルパントラCarpentras近郊からの出発する行程を考えます。
「フランスの道路地図を読み解く」で紹介したミッシュランのサイトを利用して説明します。



 ローヌ川の河口のデルタ地帯にある大湿原カマルグCamargueが広がります。ここに二つの魅力的な町と村が存在します。中世の城塞都市として知られるエーグ・モルト Aigue- Mortesと美しい漁村サント・マリー・ド・ラ・メールSaintes-Maries-de-la-Merです。

 カルパントラからアヴィニオン、アルルと南下して、アルルでローヌ川の西に渡り、再び南下して河口に広がる大湿原カマルグに入ります。出発地のカルパントラから100キロ、2時間のドライブです。
  
 サント・マリー・ド・ラ・メールに向かってドライブしますが、12キロ手前で西へ、19キロ先にあるエーグ・モルトに立ち寄ります。
 カマルグの農村地帯を行くこのルートは稲作地帯を走る平らで直線道路を走ります。農産物の販売所がところどころにあり、Riz(米)の看板が多くなり、日本の田園地帯を行く懐かしさがあります。快適なドライブですが、単調であること、濃霧が発生しやすいことに注意します。
 
ミッシュランのサイトを開きます。(操作方法は前回のプログを参考にしてください)。出発地Carpentras,到着地Saintes Maria de la Merを入力、検索を押します。次のページで注意します。実はSaintes Maria de la Merという名前の村は、フランスの各地にあります。その候補地が示されますので、Bouches du Rhone県のSaintes Maria de la Mer、この場合は先頭の1を選んでクリック、カマルグのSaintes Maria de la Merへのルートが表示されます。

緑旗  出発地点はカルパントラ中心街 
  カルパントラを出ます
  ラウンドアバウトで二番目の道路D942を進む
  D225に入る
  D570Nに入る
  アヴィニヨンを通過
  N570に入る
  Rognonasロニョーナ通過、Arlesアルル通過
  高速道N113・E80 でローヌ川を西に渡り(3.5k)、SORTIE 4でSaintes-Maries-de-la-Merサント・マリー・ド・ラ・メール方面へ降りる
  ラウンドアバウト4番目出口をD570で一路サント・マリー・ド・ラ・メールへ。
10 35キロ走行、サント・マリー・ド・ラ・メールに
赤旗  到着です。中心部地図が表示されています。

 MICHELIN Provence Camargue 113 ZOOM(紀伊国屋書店新宿本店1680円。TEL03-3354-0131 FAX03-3354-0275)で確認します。D570に入って25キロ進むと、右にAigue- Mortesの標識があるD38/D58があります。19キロ走行すればAigue- Mortesエーグ・モルトに入ります。城塞は町の南です。エーグモルトを見学し、そこからサント・マリー・ド・ラ・メールに回るようにします。復路は往路を戻ります。


エーグ・モルト Aigue- Mortes
 
 12世紀に建てられた中世の城塞都市エーグ・モルト Aigue- Mortesは1248年に第7次十字軍として、この港から1500隻の艦船と35,000の兵員が出帆しています。しかし海岸線の後退で港としての機能を失ない、砂地の中に取り残され、それが幸いし、昔のままの姿を現代に伝えています。
 城塞は中世のそのままの姿を留めています。城塞の中に町があり、現在も多くの人が住んでいます。町を囲む城壁は40分くらいで一周でき、町の家々を見下ろしながら、人々の生活を垣間見ることができます。


 エッグ・モルトの城壁には三つの見所があります。北西の角の搭は昔の牢獄で、宗教戦争の際、ここに新教徒が幽閉されましたが、女性マリー・デユランは解放されるまで実に38年間ここに幽閉され、彼女が彫ったと伝えられる「Register抵抗せよ」という文字が今でも残っています。
塩Sel」に因んだ二つの場所をぜひ訪れてください。北面中央の塔は、宗教戦争の時に、兵士達の死体を放り込み、大量に塩で保存したところです。また、南の城壁から地中海方面を眺めると、盛り上げられた塩の山が望めます。この塩田で作られた塩は、「フランスの天日塩」として日本でも販売されています。

サント・マリー・ド・ラ・メールSaintes-Maries-de-la-Mer

 カマルグの湿地帯の先端にあり地中海に面する美しい漁村であり、同時に観光の中心地。聖母の妹マリアに由来する伝承の地で、巡礼の祭りの際にはたいへんな賑わいとなります。

 ここの教会はこの小さな町の中心にあり、まるで城のような造りとなっています。中世は海賊等が横行した時代で、ここに村人が避難する城としての役目を兼ねていました。窓のない厚い壁で覆われた教会内は、聖母マリーを祀る蝋燭の火が、わずかな明かりとなっており、厳粛な雰囲気を醸し出しています。細い階段を上がると、教会上部に上がることができ、ここから地中海と村を一望できます。

 
 海岸にはメーンストリートの海岸側にインフォメーション・センターがあり、町やカマルグに関するパンフレットが置かれています。この前からは遊園地で見かける観光用の路面電車(バス?)が出ています。メインストリート沿いにはレストランが数多くあり、ムール貝とブイヤベースのスープなどの海鮮料理は日本人の口に合います。

本ブログフランス道路地図を読み解く2008年度版をお読みください。

南フランス・ドライブ旅行(6)






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フランス道路地図を読み解く――南フランス・ドライブ旅行(4)

2007-07-22 22:56:32 | Weblog
南フランス・ドライブ旅行(3)


 本ブログ「フランス道路地図を読み解く」をご覧になる方が多くなっています。昨年書いたもので、リンクをつけたサイトも改定されており、より最新の情報をということで、書き直しました。2011年度版をご覧下さい。

前々回、ファーブル昆虫記の作者Jean Henri Fabreジャン・アンリ・ファーブルが小学校の教師をしていたことで知られるCarpentrasカルパントラ付近に滞在しながらプロバンス地方を回るドライブ旅行を提案しました。Lyonリヨンのフランス高速鉄TGVのLa Part Dieu駅からレンタカーでCarpentrasまでのドライブを例に挙げて、道路地図の読み方・活用の仕方について紹介します


プロバンスの道路地図が必要です
 手元に置きたいのが、ミッシュランの道路地図―MICHELIN Provence Camargue 113 ZOOMです。正確で、信頼でき、見やすく、フランスドライブでは必携の地図です。海外書籍を扱う店なら購入できると思います。(先週、紀伊国屋書店新宿本店の地図売り場を訪れましたら、在庫がありました。1,680円です。TEL03-3354-0131 FAX03-3354-0275)

この道路地図の優れている点は、カラー表示で都市か農村か山岳地帯なのか分かりますし、濃淡で高度差も読み取ることができます。湿地帯カマルグの表示も、よく描けています。また、ドライブに必要な道路のカーブの情報も正確に読み取ることができ、ビューポイントも示されていますから、景観を楽しむドライブルーとのプラニングにも便利です。
AvignonアビニオンとArlesアルルの都市地図も付いています。小さなものですが、ドライブ旅行に不可欠なインフォメーションセンターとパーキングの位置も示されるなど、細部に亘って手を抜いていないことに感心します。
フランスに到着してから購入してもよいでしょう。どんな短いドライブでも出発前にこの地図を開いてルートを眺めておき、頭に入れておきます。それが安全なフランスドライブにつながります。この優れた地図を友人へのお土産としても喜ばれるでしょう。

サイト上でのルートプラニング
 ルートプラニングのサイトの中では、使いやすいMappy社の道路地図を利用します。
 サイトを開きます。まず、リオン市内地図を見てみましょう。のレンタカーを借り出すリオン市パル・デユ―駅から市内を抜けて、高速道A7で、プロバンス地方、Carpentrasカルパントラへ行くルートプラニングのシミュレーションに挑戦しましょう

 サイト
を開きます⇒フランス語版のホームページが表示されます。右上の英国国旗をクリック⇒フランス語から英語に替わるだけでなく、出発地も自動的に英国になってしまします。そこで{Country} の表示{United Kingdom(英国)}を{France}に。三箇所あります。次にドライブ方面{Driving directions}の項目に地名を打ち込みます。{Departure(出発地)}の{Adress, station…}欄にレンタカー借り出し駅名{Part Dieuパル・デユ―}を、{Destination(目的地)}の{Postcode, city, area…}欄に滞在地{Carpentrasカルパントラ }を打ち込みます。{Search(検索)}をクリック⇒確認画面に変わり、一呼吸置いて、ルート略図、行程表、到着地略図画面が出ます。

行程表を読み取る
 道路名や地名が縦にずらりと並ぶ行程表は、慣れれば便利に使えます。この行程表を地図と見比べながら読めるようになると、ルートがはっきりと頭に入ります。
では、読み取るコツをお話します。
表は縦に緑旗→1→2→3→4→5→6→赤旗の順で行程が示されます。順を追っ見てみましょう。


緑旗  出発地点です。{Display map}をクリックして、出発地点の地図を表示します。Metro(地下鉄入り口)が出発点ですが、今回はレンタカー利用です。レンタカー各社はSNCFフランス国鉄駅の東側(地図では駅の右側)の線路沿いにあり、そこを出発点にして読み替えます。ルートは紫色の太い手書き風の実線で示されますので、実線に沿って、地図をスクロール、拡大・縮尺をしながらルートを確認します。
   {Display map}をクリック、地図を開きます。出発点と同じものです。地図と照合しながら行程を追っていきます。{Rue…}「・・・通り」、{Pont…}「・・・橋」です。三つの通りを経て、ローヌ川に架かる{Pont Wilson}ウイルソン橋を渡り、左折します。
 なお、ローヌ川には旧市街と新市街を結ぶいくつかの橋が架かりますが、ほとんどが一方通行、ローヌ川左岸が旧市街、パル・デユ―駅のある右岸が新市街です。
   {Quai…}「・・・河岸通り」の名前どおりローヌ川に沿って南下します。この通りは国道N6です。Speed camera設置の場所が行程表に表示され警告していますが、ほとんどの車が100キロ近いスピードで走っています。
(*フランスの制限速度は街中では時速50キロ、主要道90キロ、上下線分離道路110キロ、高速道130キロです)
   国道N6はそのまま高速道A7に入っていきます。高速道路に入るには、まず料金所を通るというのがわが国の方式ですが、フランスでは料金所は高速道をしばらく走った先にあり、A7では20キロ先になります。高速通行券を受け取り、あとはMarseilleマルセイユ方面へ進むだけです。出発してから200キロ、二時間走ったところがExit 22(出口22)Orange-sudオランジュ南で降ります。なお、Exit 22はSortie 22とフランス語で表示されています。
   A7を降りるとすぐ、パル・デユ―を出発して初めて体験するroundaboutラウンドアバウト―フランス語rond-pointロン・ポワー-交差点があります。二番目の出口をカルパントラ方面にN7を1.8キロ進みます。
   県道D950に左折、晴れていればヴァントー山が進行方向に見えます。16キロ走るとカルパントラです。
   1.7キロでカルパントラ市街へ
赤旗  到着です。中心部地図が表示されています。

地元の人が選ぶ道を調べる
 全ての人が、リオンからカルパントラまでを、ミッシュランのルートプランニングに従うとは限りません。地元の方は、距離が短く、大型車の通行が少なく、渋滞が起きることがない、快適で、静かなドライブルートを選びます。そんな一つを紹介しましょう。
 このルートはオランジュOrangeまで行かずに、A7のSortie19のBolleneボジェーンで降り、そこからCarpentrasカルパントラスへ向かうルートです。二つの地図を見比べてみましょう。
 最初の手書きの地図を開いてください。これはワイン生産地の一つGigondasジゴンダで民宿を経営するGitesジトの経営者の手書きルート略図です。Bolleneボジェーン→Rochegudeロシュクグド→ Ste.Cecileセント・セシル→Cairanneセラーヌ→Gigondasジゴンダス、Vacqueyrasバケラス、Carpentrasカルパントラに至る道を直線で表示しています。しかし、気をつけてください!これは経由する町の名前を線で結んだまったくの略図です
 今度は正確な地図で調べます。Mappy社のインターネット地図を開きます。出発地(departure)をBollene,到着地(Carpentras)を入れ、検索→高速道路利用の通常ルートが地図と校訂が表示されます→地図(Map)を選び、拡大(Enlarge the map)→地図だけが大きく表示されます。{+}をクリック、ズームインして、地図を出発地Bolleneが北東に、Rochegudeがほぼ中央に来るようにして、この縮尺でスクロールしながら先ほどの民宿の手書きのルートを検証します。手書きの地図では、南下する一本の線で示されていたRochegude― Ste.Cecile (Sainte-Cecile-les-Vignes)―Cairanne は、実際は西から東にほぼ平行に走っており、Cairanneから南下し、さらに二つの町を通って、Gigondas,Vacqueyras、更にCarpentrasに至ることが分かります。しかし、この正確なMappyの道路地図を最初に開いたとしたら、地元の人がよく使うこのルートは分からないでしょう。経由する町の名前を載せていた最初の手書き地図があったおかげで、ルートがはっきりするのです。
次回は、前回紹介したルベロンLuberonとカマルグCamargueへの二つのルートを紹介しましょう。

安全なフランス・ドライブを楽しむにはもご覧ください。


南フランス・ドライブ旅行(5)





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安全なフランス・ドライブを楽しむには――南フランス・ドライブ旅行(3)

2007-07-19 15:00:56 | Weblog
 改定しました。次のブログをご覧ください。
}http://blog.goo.ne.jp/masa4439er/e/a05e83ae1560d3a8607453aa57bbe8c5

南フランス・ドライブ旅行(2)

今回はフランスでのドライブ事情を紹介します。フランスに観光ドライブに出かける外国人の数はイギリス人が圧倒的に多いでしょう。そのため、イギリスにはフランス旅行関係のサイトが数多くあります。
 では、イギリスのサイトを参考にして、フランス・ドライブで気をつけたいことをお話しましょう。


 あるイギリスのサイトでは、次の言葉で始まっています
The rumours you heard about driving in France are all true!(あなたがフランスでのドライブに関して耳にしている噂は、すべて真実です)」
 ではどんなうわさを耳にしているのでしょうか。
フランス人は制限速度を守らない
フランス人は道路をラリーに使っている
フランス人は車間距離を守らない
フランス人はやたらにホーンを鳴らす
 
 映画「プロヴァンスの12ヶ月」を見られた方は、老婦人が猛烈なスピードで田舎道を飛ばすシーンを覚えておられるでしょう。あのシーンは決して映画だけのことではありません。中央線の引かれていないそんなに広くない田舎道で100キロ近いスピードの対向車とすれ違う恐怖をなんども経験しました。右に寄せすぎて側溝に脱輪しないように、運転席から自分の車のボンネットのどの位置の延長線に右側の側溝の位置があるか絶えず意識して走りました。
 
 ルベロンドライブの帰り、ミュールMur越えでカルパントラに戻るとき、カーブというカーブはタイヤのブレーキ痕で真っ黒・・・前日の日曜日、滞在するSt. Didier(サン・デイデイエ村)の小学生が猛スピードで村を通り抜ける何台もの車に声援を送っていましたので、その時のラリーまがいの運転をしていた車が付けた痕跡でした。決して土日や休日には山道を走らないことです。

 フランスの農村地帯のブドウ畑やひまわり畑、牧場の間を走る道路は、快適です。周りの景色を楽しみながら制限速度で走っていると、いつの間にか後ろにビッタと車を付けられてしまいます。また、ラウンドアバウトでモタモタしようものなら、すぐホーンを鳴らされてしまします。まさしく“The rumours you heard about driving in France are all true!”なのです。
  
 もうひとつ注意したいことは、フランスの”priorité a droite゛というルールです。‘右側に優先権あり’というこのルールは、都市の信号機のない十字路では右側から入る車に優先権があるということですが、見通しのよい田舎の道などを走行しているとき、右側の細い道から突然、この優先権を主張して飛び出す車があり、これが多くの事故の原因となっています。前方に右側から近づいてくる車を見ましたら、スピードを緩め、いかなる場合にも対応できるようにすることが大切です。
 
 しかし、感心したこともあります。フランスではサイクリングを楽しむ人が大変多く、ドライブをしているとカラフルな服装で走るサイクリストによく出会いますが、どの車のドライバーも彼らには敬意を払います。山道でゆっくり登るサイクリストがいれば、かれらの合図がなければ、決して追い抜こうとしません。これは、第二次世界大戦でフランスが占領された時、サイクリストが国内中からドイツ軍の情報を集めていたという歴史があるからでしょうか・・・。


 最後にイギリスのサイトのアドバイスを記しておきます
速度制限を守る
地方道を運転するときは、十分ドライブに注意する
判断に迷ったら、スピードを落とすか、停める
ホーンを鳴らされても決してパニックに陥らない
ドライブ前には地図でルートを確認しておく

なお、日本にはないために、通行にまごつくラウンドアバウトの通行方法を、イギリスのWIKIPEDIAにリンクを貼っておきますので、ご覧下さい。ページが開いたら、ラウンドアバウトを通過する車の様子をカラー動画で表示しています。但し、イギリスは日本と同じ左側走行ですから、フランスの右側走行に置き換えて見ましょう!

文字標識の例:
・ Aire – サービスエリア ・Aire de Repos – 休息エリア(トイレ) ・Bouchon – 渋滞・ Cèdez le passage -道を譲れ ・Centre ville – 市内 ・L'essence – ガソリン・  Gazole –軽油 ・Gendarmerie –警察 ・Route barrèe – 通行止め・ Toute Droit – 直進 ・Travaux –工事中・ Vous n’avez pas la priorité – 優先権なし(ラウンドアバウトでー他車に優先権あり)


南フランス・ドライブ旅行(4)


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プロヴァンス観光のプラニング――南フランス・ドライブ旅行(2)

2007-07-13 14:33:38 | Weblog
改定しました。次のブログをご覧ください。
}http://blog.goo.ne.jp/masa4439er/e/d3c4cd262345724abf36b9c0b31d0bc0



南フランス・ドライブ旅行(1)

プロバンス滞在型のドライブ旅行では、どこに滞在するかどこからドライブを開始するかどこを訪れるかを決めなければなりません。
 では、私のプラニングを紹介いたします。写真は滞在したカルパントラCarpentras近郊のブドウ畑です。


滞在地はカルパントラCarpentras近郊に
 一週間のプロヴァンス滞在の拠点として、カルパントラ周辺を考えました。プロバンス地方観光の足場として、どの観光地にも一時間半のドライブで行けること、シャトーヌフ・デユ・パッフ゜Chateauneuf-du-Papeに代表されるコート・デユ・ローヌ・ワインのブドウ畑が周辺に広がる田園地帯にあり、人口が少ない村々が点在し、また、そして標高1,909mのヴァントー山Mont Ventouxが北東にそびえているロケーションは、山がドライブの道標となります。
カルパントラ周辺、南にある町ペルネ・レ・フォンテーヌPernes-les-Fontaines周辺のホテルやコッテージをインターネットで調べ、ペルネの隣村、人口500人ほどの小さな村サン・デイデイエSt. Didierのコッテージを借りることにしました。



出発はリオン市内 パル・デユ―(Part Dieu)駅
 エールフランスでシャルル・ドゴール空港に到着、当初は国内線に乗り換えてリオン近郊のサン・テグジュペリ空港からレンタカーで出発することを考えましたが、エールフランスの航空券で高速鉄道TGVが利用できることを知り、風景を楽しみながらの快適な列車の旅を選びました。
リオン到着は夕方なのでその日は1泊し、次の日にレンタカーをパル・デユ―駅で借り出し、プロバンスへ・・・一週間滞在後、リオンへ戻り、2泊し市内観光、パリから帰国という11日間(機中1泊)のプロバンス・ドライブ旅行です。
(ホテル、TGV、レンタカーの借り出し、リオンからのドライブルートなどは次回詳しく報告します)

訪問する観光地は、1日2ヶ所に限定 
ゆっくりとプロバンスを楽しむ・・・これが今回の旅のテーマです。訪問する場所は隣り合った2つの観光地を1日のコースに組み込むだけ、歩きながら、買い物をしたり、見学したり、食事をしたりと、ゆっくりと、時間を十分かけて、思い出が残る旅行にしたい・・・それがプラニングの方針でした。

プロバンス地方は、ローヌ川の河口に広がるカマルグ(Camargue)地方も含めて、見所がたくさん在り、フランス政府観光局で頂いた「FRANCE フランス旅の手引き」「PROVENCEプロヴァンス」、そして東京で購入したミッシュランの道路地図MICHELIN Provence Camargue 113 ZOOMを見ながら、次のAーFの6つの組み合わせを考えました。(この道路地図については次回に触れます) 
ホームページや写真にリンクを貼っておきましたので、ご覧ください

 Aコース


△ オランジュ Orange
ローマ時代の古代劇場Theatre antiqueが有名。ほぼ当時の姿と機能を伝え、音響効果は現代の劇場にも匹敵する。七月にここで開催される音楽祭には世界中から音楽ファンが集まる。
△ ヴェゾン・ラ・ロメーヌVaison-la-Romaine
 フランスのポンペイといわれるローマ時代の町の遺跡が数多く残る小さな町。ローマ橋は現在でも使われている。中世の廃城から町を一望できる。

 BコースアヴィニオンAvignion

ヴォークリューズ県の県都。アヴィニヨンの演劇祭などが開かれる文化の中心地。14世紀には法王庁が一時置かれていた。ローヌ川に架かる橋は童謡「アヴィニオンの橋の上でSur la Pont de Avignion」で世界中の子どもにも知られている。
     △ ポン・デユ・ガールPont du Gard
 ヨーロッパ各地に現存するローマの水道橋の中で、ガール川を渡るために立てられた橋はほぼ原形を留め、周辺の風景とマッチして美しい。

 Cコース


△ アルルArles
ローマ植民地時代には首府となり、円形闘技場、古代劇場、浴場など多くの遺跡が残る。ゴッホがここに滞在、「跳ね橋」「夜のカフェ・テラス」などの作品を描いた。
レ・ボ・ド・プロヴァンスLes Baux-de Provence
白っぽい石灰岩でできた大地にある人口500人ほどの小さな村。特異な風景と村にある有名レストランに魅せられ、多くの観光客が訪れる。

 Dコース


△ エーグ・モルトAigue Morte
ローヌ川の広大なデルタ地帯カマルグに隣接する12世紀の城塞都市。地中海に面した都市が海岸線の後退で港としての機能を失ない、砂地の中に取り残される。それが幸いし、往事のままの姿を現代に伝える。
△ サント・マリー・ド・ラ・メールSaintes-Maries-de-la-Mer
  カマルグの湿地帯に先端にあり地中海に面する美しい漁村であり、同時に観光の中心地。聖母の妹マリアに由来する伝承の地で、巡礼の祭りの際にはたいへんな賑わいとなる。

 Eコース


△ リール・シュル・ラ・ソルグL’Isle-sur-la-Sorugue 
ソルグ川の中州に発達した町。水車を動力とした製紙、革製品で栄えた。アンテイ―ク市場でも知られる。毎日曜日に開かれる市(いち)の日jour de marcheには近隣からも買い物客が集まる
△ フォンテーヌ・ド・ヴォクリューズFontaine-de-Vaucluse
「ヴォークリューズの泉」。世界第五位の涌水量を誇る。標高230メートルの断崖の下から忽然と湧き出す涌水はエメラルド色で、神秘的。廃城が背後に聳え、みやげ物店、レストランも川沿いに建ち並ぶ。

 Fコース


「プロバンスの十二ヶ月」で描かれたルベロン地方周回山岳ドライブ
ゴルドGordes
 城壁が山頂にある急峻な斜面に階段状に家々が建てられ、政治家、文化人の別荘も多く、オリーブ、アーモンドの木々に囲まれた美しい村。 
△ ルション Roussillon
オーク採掘で栄えた村、家々がオークで作られ、黄色や鮮やかな赤色で村全体が絵の具で描かれたよう。

セナンク修道院Abbaye de Senanque
1148年創立のロマネスク様式の修道院。簡素で厳粛な建物は、夏になるとラベンダーに囲まれる景観は見事。ゴルドの北の渓谷にある。


南フランス・ドライブ旅行(3)


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プロヴァンスの七日間――南フランス・ドライブ旅行(1)

2007-07-08 16:44:08 | Weblog
 改定しました。次のブログをご覧ください。
}http://blog.goo.ne.jp/masa4439er/e/34bb653a701ff5b27d649d73e04782ab
 
 ずいぶん前のことですが、前英国の作家ピーター・メイルの「 A Year in Provence-プロバンスの12ヶ月」が人気を博し、映画化もされ、日本でも放映され、ご覧になった方もあるでしょう。プロバンスのリュベロン地方の小村に移住したイギリス人が、カルチャーショックを村の人々とのふれあいを通して乗り越えている様子を、ユーモアーたっぷりなタッチで描いていました。
 温暖な気候、美しい自然、おいしい食事とワインがあるプロバンスはイギリス人にとって憧れの地、ここに別荘を購入することがステータスシンボルになっており、南フランスの物件をイギリス人に紹介する不動産季刊誌もあるくらいです。


 フランス・ドライブ旅行は、一回目は各地を渡り歩くワンダーフォーゲル(渡り鳥)型のドライブ旅行、二回目は一箇所に居を構え、その周辺の観光地を訪れるという滞在型の旅行スタイルでした。「A Week in Provence-プロバンスの7日間」を紹介しましょう。
 先頭の写真は7日間滞在したSt. Didier(サン・デイデイエ村)、遠くに見える山がMont Ventoux(ヴァントー山-1909m)です。

滞在型ドライブ旅行のメリットは?
滞在型のドライブ旅行は次の5つのメリットがあります。
☆ 荷物は滞在ホテルに置き、空の車で気軽に旅行できます。観光地での車上荒らしに会う危険性が少なくなります。
☆ 一週間だけですが、それでもその滞在地で生活するのですから、現地の方と交流でき、町や村を深く知ることができます.
☆ 滞在地から同じ道路を何回も通ります。道路の運転にも慣れ、安心安全なドライブとなります。
☆ リュベロンやカマルグを訪れるには晴れた日のドライブが理想です。一週間の中で、天候に応じて、コースを組み替えることができます。
☆ プロバンスの最大の見所、マルシェ(Marche)を堪能できます。マルシェ(マーケット)は町や村によって開かれる曜日が決まっており、色々な町・村のマルシェで買い物を楽しめます。

まず、NHKラジオ講座で初級フランス語の勉強
 最初のフランス旅行では日仏旅行会話の本を手に、カタカナ発音で大丈夫だろうと気軽な気持ちで出かけましたが、まったく通じず、道もまともに尋ねられなかったという失敗を経験しました。殊に困ったのが、地名の発音です。文字を見てもまったく音に出せないのです。パリ市内にレンタカーで乗り入れ、道路地図頼りにホテルに行こうとしましたが、道に迷いお手上げ・・・通りかかった女性に地図とホテルの住所を示して尋ねましたが、私の英語も通じず、業を煮やした女性は私の車に乗り込んで、「A droite! (右へ)A gauche!(左へ) 」と指示を出しながら、一緒にホテルまで行ってくれました。

 毎回フランス人の好意に甘えてばかりはいられません。前回のドライブ旅行では一年前からNHKラジオ初級フランス語講座で学習することにしました。NHK講座は四月から九月までの六ヶ月で終了します。そして十月から翌年の三月までは、新たな内容で、指導陣も代わり、再び初級講座が始まります。出発までにこの初級講座を2度聞ききました。・・・その結果、カタカナ表示の旅行会話をフランス語に近い音で発音できるようになり、地名もほぼ読めるようになりました。

 NHK講座と並行して、出発直前の二ヶ月前からは、日本語⇒英語⇒フランス語という対訳旅行会話読本を覚えました。勿論、全部はとても覚え切れませんので、必要になるであろうと思われる会話表現だけを選び、場面を想像しながら口ずさみ、暗唱しました。学生時代に「Learn a little, and use it a lot.(少なく覚えて、たくさん使え)」というのが外国語習得のコツだと聞いたことがありますが、それを実践したわけです。

フランス地図を眺める


 地図を眺めるのが趣味だという方が旅行好きの方には多いようです。私もそんな一人で目的地が決まると、暇さえあれば地図を眺め、夢を膨らませます。フランス全国地図で南フランスの全体を把握、大まかな訪問地を確定していくというのが私の手順です。

 フランス全国地図でお勧めしたいのは、Logis de France(ロジ・ド・フランス)の Carte routiere(道路地図)です。Logis de Franceは個人経営のホテルが加盟する上部団体で、そこが発行する道路地図を東京港区にあるにフランス政府観光局http:/jp.franceguide.com/)で手に入ります。無料サービスの上、道路だけではなく、加盟ホテルがアイコンで示されていますから、宿泊施設を決める際にも参考になります。広大なフランス全土を一枚の裏表の紙面に収めているので鳥瞰的に位置関係を把握するのには便利ですが、主要道路しか表示されていません。

Logis de Franceのホームページを覗く
 Logis de France は加盟ホテルの案内と予約をインターネット上でできるサイトを持っています。地図も組み込まれているので、フランス地図が手元に入るまでご覧になってはいかがでしょうか。
 ではホームページで今回の目的地南フランス・プロバンス地方を見てみましょう。http://www.logis-de-france.fr/fr/index.htmで開きます⇒フランス語版です。ページ右上の小さな国旗のアイコンをクリック⇒英国国旗(英語版)に。{FIND A LOGIS}下のヨーロッパ地図をクリック⇒フランスを選び、クリック→地方名が入った地図に替わります。{P.A.C.A}(Provence Alps Cote d'Azur)をクリック⇒{Vaucluse}をクリック⇒ここでようやく地図が表示されます。
 この地図の中に今回紹介する「プロバンスの7日間」の旅で訪れる主な場所の全てが入っています。地図を拡大・縮小したり、移動したりして、楽しんでください。また、Vaucluse県内にあるLogis de France加盟ホテルの位置がアイコンで示されていますので、アイコンをクリックして加盟ホテルの紹介を読むのも楽しいものです。宿泊料金、部屋の様子、アクセス、周辺の見所などが分かります。


南フランス・ドライブ旅行(2)


 関連ブログフランス道路地図を読み解く・・・南フランス旅行のプラニング・・・安全なフランス・ドライブを楽しむには・・・城塞都市と美しい漁村・・・リュベロンへのドライブ
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