シニアー個人旅行のかわら版

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みかんの花、青い海、そして富士山・・・五月のとっておきのハイキングコースです

2009-05-02 09:14:42 | Weblog
♪みかんの花が 咲いている
 思い出の道 丘の道 
 はるかに見える 青い海 
 お船がとおく かすんでる♪

 この歌はちょうど五月の伊豆のみかん畑からの様子を歌ったものです。
みかんの段々畑からの風景を見事に描き出していますが、みかんの可憐な白い花が目に浮かび、その甘いさわやかな香が漂ってくるようです。
修善寺から路線バスで戸田峠へ、そこから金冠山への往復ハイキング、峠から戸田へ道路を一気に下り、みかんの香り漂う民家の庭先をウオーキング、船で沼津へ・・・新幹線を利用すれば、東京からの日帰りハイキングです。
(写真は戸田港の背後に大きく聳える達磨山です)


 沼津への船便は運行中止となりました。代わりにデマンドタクシーが運行されています。

   
行程

東京駅発  6:56 JR新幹線こだま533号  5,100円(東京―修善寺)
三島駅着  7:54
三島駅発  8:09 伊豆箱根鉄道
修善寺駅着 8:46  
修善寺発  9:10 中伊豆東海バス 戸田(へだ)行  720円
戸田峠着  9:39 ㈱中伊豆東海バス ℡ 0558-72-1841   
 金冠山へ 戸田峠(720m)⇔金冠山(810m) 1時間30分 
 戸田へ  戸田峠⇒ごぜ展望地⇒3キロ先から戸田の集落が続く⇒戸田港 2時間30分
 
戸田発   15:15   高速船ホワイトマリン
 2,000円
沼津着 15:45 
 沼津港湾で買い物と食事
沼津駅へ タクシー10分        1,000円
沼津駅=三島駅=東京駅 約1時間10分 4,400円 

注1:沼津行きの船は15:15が最終、15:10着のバスに途中で乗るか、タクシーを利用(0558-94-3456)も可。バス停は集落ごとにある。
注2: 沼津へのホワイトマリン号は、原則として、水曜日欠航。また、風浪により欠航もありうるので、出発前に確認 0558-94-3323・3456、船に乗らない場合は戸田を見学後、16:00発のバスで修善寺に戻る

旅のご案内

 三島駅から修善寺駅の車窓から
狩野川流域の中伊豆を走る伊豆箱根駿豆線は、歴史の中を走る電車です。各駅の「名所案内」を見れば一目瞭然、「三嶋大社」「蛭が小島」「政子産湯の井戸」「源頼家の墓」と源頼朝と北条政子ゆかりの史跡が車窓の左右に点在する中を走る電車です。「駅から始まる物語」
 また、ここ中伊豆は田方平野と呼ばれ狩野川沿岸の肥沃な土地でのイチゴ栽培が盛んで、その先進地であり、50年の歴史があります。秋から冬にかけての夕方、イチゴの電照処理のため、内部を照らされたビニールハウスがぼんやりと闇の中に浮き上がる様は風物詩となっています。

修善寺駅から戸田峠への旅
 中伊豆バスは駅からすぐ狩野川を渡ります。以前は多くの釣り人が見られましたが、鮎の遡上が少なくなったのか、めっきりと少なくなりました。バスは136号線を天城方面へ進み、やがて修善寺温泉を抜けていきます。両側に家々が立ち並ぶ坂道に、温泉地の風情を感じます。修善寺温泉は大正時代から多くの文人、政治家が訪れ、由緒ある旅館も多いのです。
 バスは南国の山道らしく緑濃い木々の中をジグザクに登ります。自然公園、そしてゴルフ場と過ぎるとだるま山高原キャンプ場のレストハウスが見えて、この辺りから富士山が右手に見え隠れします。そして戸田峠に到着です。

戸田峠から金冠山へ
 戸田峠は船原峠に通じる伊豆スカイラインドライブウエイの分岐点となっており、一般車用の駐車場があります。その脇に達磨山(だるまやま)への登山口、道路を渡って右側が金冠山(きんかんやま)の登山口です。
  金冠山へ向います。登山口から30分のハイキングコースで、標高差90メートルなので、体力の自信のない方でも大丈夫、伊豆の山を代表する花木アセビの林の中を往きます。頂上の最後の登りはチョッときついでしょうが、ここをがんばると360度の展望が待つ頂上に出ます。
 1939年に、一枚の富士山の写真がニューヨークの万国博覧会に展示されました。駿河湾越しに、高く聳える雄大な美しい富士山・・・欧米の人々が初めて目にした富士山で、この付近から撮影されたのです。
しばらく風景を楽しんだら、戸田峠へ戻ります。

戸田峠から戸田へ
 峠を戸田に向ってすぐ降りたところに「ごぜ展望地」があります。「ごぜ」とは「瞽女」のことで昔、大雪で行き倒れになった瞽女を悼んで村人が観音像を建てたと伝えられています。瞽女を葬った場所が確認されているというのは全国的にも珍しいようです。ごぜ展望地
 ここ戸田峠を越える道は、バスが運行されるようになった昭和の初め以前は、修善寺から峠越えで戸田まで一日がかりで歩いていたのです。戸田峠は海抜720メートル、南国とはいえ冬から春にかけて雪に閉ざされることが年に数回はあります。盲目の瞽女の一行はそんな日に峠を越えようとしで力尽きたのでしょう。
 観音像のある場所からの展望が素晴らしいので「ごぜ展望地」と呼ばれるようになったのでしょう。
 ごぜ展望地からは曲がりくねった道路を一気に下っていきます。交通量が少ないのですが、歩道はありませんので注意します。3キロほど下ったところから、小さな集落が始まり、甘いミカンの花の香りが漂う中、古宇口、はかま滝、戸田新田と下ります。ここがほぼ中間点、雉ケ尾滝口のバス停を過ぎて、道は大川沿いの平坦な田んぼ沿いの道を港まで真っ直ぐ進みます。

 戸田から沼津へ
戸田の港を出る船上から振り返ると、達磨山がその全貌を見せてくれます。(冒頭の写真)ホワイトマリンは狭い港の開口部を出ると、右に曲がり沼津へ向います。ここから大瀬崎(おせざき)まで、達磨山系火山の溶岩が一気に海に落ち込んで造られた荒々しい海食崖が続きます。中には100メートルを越える断崖もあります。 
 海上では、トビウオが船と競争するかのように飛んでいる姿も見ることが出来ます。やがて大瀬崎、ダイビングのメッカで、ダイバーの姿を船上から見ることができるでしょう。ここを過ぎると、金冠山から眺めた富士山を正面に、今度は船上から仰ぎ見ることになります。海岸線に黒く長く伸びる線は沼津の千本松原、その後の山塊は古火山の愛鷹山(あしたかやま)、そして高く聳える富士山・・・。これで今回の旅は終わります。

 近代造船発祥の地:戸田
戸田を語る上で欠かせないのが、安政元年11月に起きた安政東海大地震でしょう。戸田村の被害は軽微でしたが、伊豆半島南端の下田には津波が押し寄せ、当時停泊していた帝政ロシアのプチャーチン提督乗船の軍艦デイアナ号が大被害を受けます。天然の良港戸田での修理のため回航してきますが、風と潮に流され田子の浦沖で沈没、プチャーチン提督は500名の乗員とともに陸路を戸田に向い、ここでの船の建造が始まります。
  この洋式外航船の建造はロシア人の書いた設計図を基に、伊豆の各地から集められた船大工たちによって行われますが、ロシア人たちは日本の船大工の優秀さに驚嘆したと伝えられています。この経験は日本人にとっても有益でした。その後、船大工の何人かは発足間もない石川島造船や横須賀造船に招聘され、造船大国日本の礎となります。・・・君沢型帆船について
造船博物館で当時の様子と数々の遺品を見学できます。また、世界最大の高足がにを中心とした戸田の海で獲れる魚を見ることができる深海生物館も併設、休館は水曜日です。

 沼津の買い物・食事情報
ホワイトマリンは港湾に着きます。ここには沼津港魚市場(土曜日休場)があり、駿河湾で獲れた魚が水揚げされ、活気に満ちています。また、市場周辺にはすし店や生鮮魚類を提供する店がたくさんあり、観光客で賑わっています。お土産にはひものがお勧めです。温暖な気候、駿河湾の浜風、東洋一の名水と言われる柿田川・・・干物造りに最適な自然に恵まれた沼津は、ひもの生産高日本一を誇っています。

 せっかく魚市場の近くに来たのです。この地の寿司店・鮮魚料理店で、新鮮で旬の近海物を肴に、一献を傾けるのも、旅の思い出となります。
双葉寿司    055-961-0885(火曜日休業、その他不定休業あり)
鮮魚料理千本一 055-952-0025 (同上)

関連サイト:
伊豆・土肥へ海水浴 http://blog.goo.ne.jp/masa4439er/e/c6433cf0fb8fd1ab676d954f69969be9 
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