新宿少数民族の声

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8月31日 その2 Transition team(政権移行作業テイーム)構想

2020-08-31 11:12:45 | コラム
次期総理・総裁選びに出馬する場合に準備すべきこと:

件名に掲げた“transition team”とは、アメリカの大統領選挙の際に各党から指名を受けた候補者が必ず準備しておくべき「政権移行作業テイーム」を意味している。ご存じの向きがあると思うが、アメリかでは我が国と政権交代のやり方が異なっており、新たに選挙で選ばれた大統領がワシントンDCの官庁の主立った幹部を自分の政権用に総入れ替えするようになっているので、そのテイームを構成する人数は数千名に及ぶと言われている。その準備を整えずに立候補することなど考えられないのが常識であると聞かされていた。

もう過ぎた話になるが、ドナルド・トランプ候補はその準備が遅れていて(ある推定では「まさか当選すると予期していなかった為に」との説まであったが)大統領就任後でも、主立った官庁の主要な官僚のポジションはオバマ大統領時代のままだったし、閣僚にも空席があったそうだ。それでもトランプ政権は立派に回っていったのだった。

何故、今になってそういうことを持ち出しのかと言えば、現在は安倍総理の辞任の意向の表明を受けて、自民党内では噂された有力候補者が出馬の準備を整えており、有力な派閥に向けて言うなれば多数派構成の工作の動きなどが盛んである。マスコミの報道も連日のようにその動きというか工作を大々的に報じている。だが、アメリカのように選出された際に向けての組閣の準備というか構想の推測などを取り上げるメデイアなど皆無である。有力な候補者たちは選出されることだけが究極の目的なのだろうか。

それでは「恋愛結婚は結婚だけが最終の目標なので、結婚に到着した時点で『さて、これから何をしようか』となってしまう嫌いがある」というのを聞いたことがある。各候補者は政策を掲げるべきは言うまでもないだろうが、いざ選出されたときの閣僚の腹案くらいは脳裏の何処かに秘めておられるのだろうかと、私は希望的に考えている。それは、政治評論家も国会議員たちも「現在では全てが緊急事態であり、新内閣は何事においても遅滞は許されない」と語っている状況だ。

私はその(もしかして)描かれている組閣の構想の中に、単に当選回数を重ねただけの「入閣待望組」などが入っていないことを望みたいのだ。この時期にあって、良く聞かされるような「これからしっかりと勉強して、その任に当たりたい」などと戯言を言う者を選んでいて良い時期ではないと思うのだ。私は安倍内閣は改造される度毎に頼りない高齢の大臣が誕生して、野党とマスコミ連合軍の揚げ足取りの絶好の標的に成り果てていたと指摘して来た。各候補者たちは、そのような事態を絶対に避けるような強力な顔ぶれの構想を練っていて欲しいと心から希望している。



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