新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

Uー24のサッカー代表がアルゼンチンを圧倒した

2021-03-30 07:52:39 | コラム
サッカー代表選手の方々失礼しました:

昨29日に北九州で開催された対アルゼンチンの2戦目を観戦して、我と我が身の不明を恥じて、あそこまで強敵アルゼンチンを圧倒して勝ってくれた選手たちと、サッカー協会にお詫びせねばならないと深く反省していた。この滅多に褒めない私が褒めるほどの立派な試合振りであり、勝ちっぷりだったのだ。感動さえしていた。何処にも批判したい所などなかった。つい先日まで「サッカーは見限っていた」などと妄言を吐いていたのを恥じた。彼らは進歩していた。

実は、第1戦ではアルゼンチンのサッカーの実態を掴みかねていた。言い訳になって心苦しいが、解説者もアナウンサーもアルゼンチンの強さばかりを強調するので、そうとは見えない彼らの寧ろ韓国風に当たり散らすだけのサッカーを見ていても、何時かは本当の力を出して我が方を圧倒するのかと思い込まされていた。我が方も点を取れそうな形にして貰えなかったが、彼らとてもあの強引に切り込んでのセンターリングがなければ、1点も取れなかった程度に攻める形を作れていなかった。あれもこれも準備期間が短かった為だと、好意的に解釈していたのだった。

ところが、前回から9人も入れ替えてきたという我が代表のサッカーは素晴らしかった。前線の寄せも早く相手を思うように動かせなかったし、パスのコースも消していたのでアルゼンチンは無用な後陣での繋ぎのパス交換か、縦一発に頼るしかなかった。私が褒めたいのがこの寄せの速さと、体格の差を怖れない当たりの強さで、殆ど負けていなかったので、倒されたアルゼンチンが感情的になって小突いたりしたのを何度も見て、我が代表を見損なっていたと反省させられたのだった。あれならば、乱暴な当たりの本家である韓国にも負けないと思ったほどだった。

兎に角寄せの速さ、相手のパスを巧みに横取り(インターセプションの意味で、アナウンサーが「カット」と言うのは誤りであると思う)、豊富な運動量、当たり負けしない強さ等々で、完全と言って良いほどアルゼンチンのお株を奪っていた。結果的にアルゼンチンはかなり苛立っていたというか焦りを見せて、パス回しの起点となってきていた久保建英に対する当たりが必要以上に乱暴になってきていた。解説の松木安太郎は「だから、安全の為に久保を後半の半ばで交代させたのだろう」と読んでいた。彼を起点として全体の息が良く合っていたのも素晴らしかった。

久保建英君のスペインでのサッカーは常にテレビのニュースで見せて貰っている。だが、テレビ局は「サッカーでは点を取る者が偉いのだ」的に報道するので、久保君の真価は分からないままに昨夜の試合となった。私の見る所では、上記のパスの起点となっている事、即ちゲームを組み立てて行く型の選手であって、ゴールゲッターではないと解った。また2度のCKから2点を追加する形になったFKの上手さと正確さも貴重だと見た。テレビ局には何度も言ってやった事で、サッカーでは点を取った者も良いが、組み立てた者を評価して上げないと浮かばれないのだ。

それにしても、体格と身長に優れたアルゼンチンを相手にしてあそこまでやってくれたと言う事は、「本当に」か「現実に」と敢えて言うが、オリンピックが開催されれば、サッカーは3位以内(私はオリンピックは世界のメダル獲得競技会ではないと思っているので、メダルという表現は使わない)には入れる確率は高くなってきたと思って見ていた。森保監督はあれだけやって見せた者たちの中から、15乃至は18名を選ぶ為には嬉しい悲鳴を上げるだろうと思わせてくれた勝利だった。一夜の出来事でない事を心から願っている。

お仕舞いに敢えて再度言うが、「見損なっていて失礼しました。お許しを」の立派な勝ち方だった。お陰様で楽しい一夜になって良く眠れた。



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