新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

アメリカは何処に行ってしまうのだろう

2020-11-08 11:08:56 | コラム
大統領選挙後の混乱には憂慮させられている:

本11月8日の朝に目覚めたら、アメリカの反トランプ派のニュースメディアは既にバイデン候補の勝利を伝えていた。矢張りそういう結果になったかと、あらためて受けとめた。同時に現地からの中継では記者たちはアメリカの分断が一層深刻化すると憂いて見せていた。一方では、トランプ大統領が繰り返して事前に指摘して見せていた「バイデン陣営の不正行為というか工作というか知らないが、投票特に郵便投票に不正がある」との情報も、我が国でも数多く流されている。私にはかかる状況を判断出来るだけの知識もなければ材料持ち合わせもない。黙って見つめているだけだ。

週刊AWACS氏は昨7日に既に「もし、トランプ大統領の言うようにバイデン側に不正があるとするならば、そんな不正国家と我が国が密接な関係を持つこと自体に問題があります。他国ではあっても不正を簡単にするような国に我が国は防衛をお任せしているのです。これはトランプ大統領であっても同じでしょうが、日本人の犠牲者がどれくらい出た状態で米軍は自衛隊に加わるのでしょうか?」と言って、憂慮のほどを表明されていた。卓見であると思って読んだ。

私は感心する共に「その通りだろう」と深く考え込まされた。他には、宮崎正弘氏もバイデン側の不正工作を指摘していたのを読んで、あらためて「何ということか。彼もそのような見解だったのか」と更に深刻に受け止めたのだった。バイデン候補の当確が打たれた以上、これから先にトランプ氏が如何なる手段に訴えて行かれるかは報道の通りかと思う。だが、法廷闘争でバイデン氏の勝利を逆転できるか否かには疑問な点が多いと報じられている。即ち、トランプ大統領の出方がアメリカ政治を混乱させる事態も引き起こすだろうし、分断をより一層深めるのかも知れないのだ。

私は俗に言う「トランプ嫌い」の範疇に入ると思う。だが、以前から述べてきたように、トランプ大統領の業績を否定するものではなく、選挙キャンペーン中の公約を次々へと実行された政治手法には、それ相応の敬意を払ってきた。その実績の中でも対中国の強攻策は十分に(我が国にとっても)有り難いことだと評価している。しかし、多くのアメリカの支配階級というか知的水準が高い層には、彼の品位に乏しい姿勢は嫌われるのは仕方がないと思っている、彼の支持基盤は彼等ではないのだから。だが、だからと言って大統領の地位から降ろすのは如何かとも思って見ている。

同時に、私は「我が国にとっては民主党政権は好ましいとは思えない(この点を敢えて英語で”bad news”と表現した)」と主張し続けてきた。繰り返してクリントンとオバマ政権時代の我が国に対する冷たいと言うか不当な扱い方の例を挙げてきた。そういう意味からでも、現在の私も見事に分断されたかと危惧している。何れにせよ、ここから先がどのように展開していくかを、ある意味でハラハラしながら見守っていくしかないのかと思っている。

念の為に申し上げて置けば、私は「民主党とバイデン支持」と言った事は一度もない、仮令トランプ氏を嫌っていても。トランプ氏が民主党政権のような政策を採ってこられることなく、片務性を批判されても安全保障条約を堅持して貰えれば良かろうかと考えてきた。だが、私が尊敬し良き国だと評価して、その国の為に22年以上も一所懸命に働いてきたアメリカが、現在のような混沌とした状況にあるのは、何とも表現しようがないほど残念であり、憂慮させられているのだ。



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