新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

モゥメンタムのスポーツ

2015-09-05 07:32:11 | コラム
野球Uー18W杯の日韓戦を見て思う事:

昨4日は日本の高校生代表が韓国を7回で12対0のコールドゲームで勝っていく有様を時々見て、大変気分良く寝ることが出来た。日韓の間にこの点数ほどの実力差があるのかどうかは、たった一度の試合からは判断出来ないが、あの大差がつく様子を眺めて「矢張りアメリカ系の競技はモゥメンタム(momentum)のスポーツだ」と思わずにはいられなかった。

兎に角、優勝候補のアメリカを9回表まで4対2だったかに追い込んでいた力を見せていた韓国が、投手と守備が2度も大崩れして日本に一気に1回に5点と6点も取られてしまうのだから、一度「勢い」というか「弾み」がついてしまうと止まるところを知らぬことになってしまうのだ。恐らく韓国の高校生は「対日」という過剰な意識と「勝たねばならない」との緊張感から崩れていったのだろうが、そのような弱さがあの場で出るのが私が指摘する「実力」なのだ。

私は韓国のあの大崩れを見て思い出したことがあった。それは我がサッカー代表の弱敵カンボジアを相手にして最後までモゥメンタムをつけることなく、3点しか取れなかったあの情けない試合である。それが我が代表の実力だと決めつける前に「UK系のサッカーやラグビーはモゥメンタムのスポーツではない」とあらためて痛感させられた。

ラグビーはいざ知らず、サッカーには実力差を超えて昨夜の日韓戦のような勢いづいて大量に点が取れることは極めて希である。先頃の女子のW杯決勝戦で我が代表がアメリカに5点も取られた負けたが、あの大量得点、しかもW杯決勝戦の場面とあれば、モゥメンタムのなせる業と言えないこともないが、私はアメリカにはそれだけの強さの差を感じていた。

言いたいことは「アメリカ系の競技には当日の調子も影響することがあるとは言え、勢いと弾みがつけば面白いように点が入っていく面白さがあって見る者を楽しませる特徴がある。だが、UK系には目が肥えた観客ならば両ティームの優れた技術を鑑賞して楽しむことが可能でも、あの対カンボジア戦のような得点し損ないの拙さをこれでもかと見させられては「サッカーは見るスポーツとしては面白くない」と決め付けられても仕方がないかなと思った次第だ。

とは言ったが、野球でもアナウンサーが解ったような声音で「手に汗握る緊迫の投手戦」と叫ぶ中々点が入らない試合などは、ハッキリ言って面白くないと感じることが多いと私は思っている。

最後に話題をUー18の野球に戻して、日本代表の高校生たちは(負傷者が2名出ているそうだが)残るキューバ戦に勝って予選全勝で、現在2位につけているアメリカとの優勝決定戦でも、昨夜のモゥメンタムを維持して勝って終わることを希望して終わる。

なお、”momentum”を「モゥメンタム」とカタカナ表記したのはカタカナ語を嫌う者として「モメンタム」を避けたからである、念のため。


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