新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

10月25日 私が見る小室圭氏

2021-10-25 13:51:18 | コラム
小室圭氏は偉いものだと思っている:

秋篠宮様が「多くの国民が祝福してくれるようでなければ」と仰った、真子様と小室圭氏の結婚が明26日になった。内定と報じられてから3年半も経っていると聞くが、真子様が初志を貫徹されたのか、小室氏も揺るがなかったのか、あるいは両方だったのか知る由もない。私はこの間のマスメディアの毀誉褒貶相半ばするかのような報道からでしか、ここまでに至った経過を知る術がないのだが、偽らざる所を言えば「小室圭氏は偉い人だな」と寧ろ感心しているのだ。

彼は幼くして父親を失い(余計なことだが、私は4歳で失った)所謂女手一つで育てられたのだそうだ。そういう暮らしの中でインターナショナルスクールから駐留軍の遺産である私立大学の雄、国際基督教大学からアメリカのUCLAにも進まれ、近くは年間の学費が優に1,000万円を超えるアメリカのイエズス会系のフォーダム大学のロースクールにも第三者の援助の下に学ばれ、しかも優秀な成績で卒業され、更に恐らく弁護士試験にも合格される見通しであるかと思えば、NY州の学生の論文コンペティションでも優勝されたというではないか。

私はアメリカの大学で勉強するときの大変さを、往年の上智大学の厳格さでイヤと言うほど経験したし、我が国の大学との勉強との違いを多少以上承知している。それ故に小室氏が成し遂げた事の内容が良く分かるので、偽らざる所を言えば、尊敬まではしないが偉いものだと思うのだ。

それだけの学歴と社会人経験を引っ提げて皇室の内親王様、真子様との結婚にまで至ったのである。とても常人が為し得る技ではないと思う。しかも、国内外での学費を貸与して貰えた方の主張に反して「あれは贈与であった」と断言する弁明書まで公開されたのだ。しかし、別に公平に見て言う訳ではないが、マスメディアの報道は決して小室氏には好意的とは思えないし、有利な点はなかった。だが、彼は決して真っ向から反論することもなく沈黙を守り、24枚だったかの持論を発表しただけで過ごしてきた。私は大した度胸だし、徹底した沈黙には凄みすら感じている。

その小室氏は明日には正式に真子様と結婚されて、間もなく言語・風俗・習慣・仕事の進め方、生活様式等々全てが全く我が国とは違うだろうアメリカの法曹業界の荒波の中に入って行こうというのだ。私は日本のビジネスの世界で17年以上を過ごした経験の下に、多少以上だと思う英語能力を以てアメリカの企業社会に単独で入って行き、22年以上を何とかリタイアするまで過ごせた。だが、何度か回顧したように「アメリカの会社がそういうものだと事前に承知していたら、先ず絶対と言って良いほど移っていこうとは思わなかっただろう」という異文化の世界なのだ。

そこに真子様と二人で乗り込んでいこうというのは「偉いし、凄いと思う」のである。我が国では弁護士というとテレビドラマに出てくるような刑事物の法廷弁護士ばかりだが、そもそも“attorney at law”とは「代理人」という意味であり、誰かの代理で企業や法律の世界で活動する人のことである。その世界でも恐らく周囲にいる者の助けを期待できない世界に進出される決意と度胸は凄いと思う。

アメリカという社会では散々言われているような格差があるので、十分な収入というか資産があれば悠々と暮らせるし、職と住の選択次第では仕事は大変であったも、容易に楽しく生活できるだろうと思う。その世界にマスコミ報道によれば、隣のニュージャージー州に住まわれて、NYの事務所に通われるのであれば、前途には容易ならざるものがあるように思えてならない。小室氏はこれをも乗り切る算段があるのだろうか。

与論調査とやらでは真子様のご結婚を50%程が「良かった」と祝福している。私が滅多にない機会で若い女性に尋ねたところでも、祝福派ばかりだった。その昔に入社したばかりの会社のお局様に「若い女性は美しい恋愛結婚を夢見ているものだ。十分に注意して接しなさい」と諭されたのを思い出した。真子様のお幸せを祈って終わる。


巡り合わせが悪い時ではないのかな

2021-10-25 09:22:35 | コラム
新型コロナウイルス対策をこそ強化すべき時では:

昨10月24日の全国の感染者数は236人で、東京都に至っては1年ヶ月振りかで19人となっていたのは、大いに喜ばしい事だと思う。岸田総理のコロナ対策をその重要な政策として掲げておられた。第5波がこのように収まりつつある時こそが、絶好の医療態勢を強化しやがては襲ってくるものと予想される第6波に備えておくべき時ではないのだろうか。具体的にはこれまでその不行き届きが散々批判されてきた多くの私立の病院に感染者の受け入れ態勢を整わせるべく、政治が動くときだと思うのだ。更に、言うだけの医師会の協力態勢の強化も必要だろう。

だが、厚生労働省なのか、担当大臣なのか、分科会なのか、何処の何方が所管されているのか知らないが、現在の感染者減少傾向の分析というか解明が為されたとの報道はない。勿論、菅前首相が強力に推進されたワクチンの接種率が60%を超えたことは大きく貢献しているだろうし、外飲食店の営業時間短縮や酒類の供給停止も有効だっただろう。だが、それ以外に何が良かったのかとう解説も出てこないし、更なる対策も一向に各党の公約の中にも見えてこない。

何しろ間が悪いことに、現在は来たる31日の投開票日に向かって各党の立候補者は選挙運動に全力を注いでおられるようで、ウイルスの収束に向けての具体策を打ち出すとか、私立病院に対する働きかけなどに注力できる時期ではないようなのだ。これまでに大きな波が収まったときこそが、次なる波の発生に対して手を打って置くべしと言われながら、結局は何らの具体的な対応は取られずに終わっていた。現に尾身茂分科会長が理事長である地方医療振興機能機構の傘下のある病院などは、去る4月に患者を受け入れて、地区の開業医を驚かせたという実績があった。

これまでの所では、波から波の間隔は4ヶ月程度であるとかであるから、来年の2月頃には第6波の襲来は予測できる。それまでの間に然るべき手を打っておくと良いのだが、そのような声は一向に聞こえてこない。問題は受け入れ可能な病院を増やすことだけではなく、感染症患者の扱い方を心得ておられる医療従事者を増やすことでもあるし、機器類の充実も肝要だろう。だが巡り合わせが良くないことで、マスメディアの関心は選挙に向いているし、政策の批判や選挙結果の予想で忙しいようだ。

テレビなどでは時間短縮から解放された飲み屋で「矢張り、ここでこうやって飲む酒が美味い」などと喜ぶ人たちのことは取り上げるが、更なる新型コロナウイルス対策の絶好の時であるとは強調しない。この時間短縮解除も巡り合わせが悪い時になったように思えるのは、もう何十年も飲み屋の類いに入ったことがない私の僻目だろうか。間違ったらご免なさいだが、夜遅くまで無防備態勢で飲み歩くのは危険ではないのかと思えてしまうのだ。