新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

岸田文雄新内閣総理大臣とその内閣の印象

2021-10-11 08:57:13 | コラム
気が付いたら寝てしまっていた:

語り方を工夫されたらどうかな:
昨10日のフジテレビの早朝番組「The Prime」に、岸田文雄新内閣総理大臣が出られて橋下徹氏と対談されるとの触れ込みだった。岸田総理には申し訳ないかも知れないが、ソファーに横になって聞いていた。所信表明を終えられた後でもあり、色々と総理自身の政策を語っておられた。聞いていて第一印象は「総裁選挙を勝ち抜かれた後でもあって、あの頃の精一杯声を張り上げて『強い岸田』を見せようとしておられたときとは違って、あの何時ものあの穏やかで聞き手の心を揺さぶらない語り口に戻っておられた。

悪い言い方をすれば「退屈」だった。橋下徹氏もそれほど突っ込んだ質問もしていなかったようなので、静かに聞いていた間に気が付けばウトウトとしていまい、岸田総理は退席しておられたのだった。誠に失礼なことをしてしまったと大いに反省したのだが、何故こんなことになったかと振り返ってみた。私には岸田総理はメリハリを付けて語り方ではない上に、あの低い声が聞き手の神経を刺激しないのではないかと思うのだ。その対極にあるのが、あの枝野幸男の煩いとすら感じさせる高い声であると思う。私はその点で損をされているのではないかなどと考えていた。

総理のご出身である早稲田大学にはかの有名なる弁論部があって、そこのご出身の政治家が何人かおられたと記憶するが、総理は弁論部に所属されたことはなかったのだろうか。私は慶応大学の弁論部の大長老の方を存じ上げているが、その方などは「重要な交渉事がある時は事前に入念に論旨を纏め上げて置いて、現場ではその議論の組み立ての中に交渉相手を落とし込めたときの快感を楽しんでいた」と語っておられた。

実際に我が方も何時もその論旨の中に落とし込まされていたし、我が国最強の論客で強敵として怖れ且つ尊敬していた。岸田総理に望ましいのは、このような緻密に組み立てた論旨で、ここぞという時にはその点を強調されるように抑揚を付けられたらどうだろうかと思って承っていた。要するに「聞いていて、何を強く語りかけられたいのが感じ取れないので、退屈になってしまうのではないか」なのだ。所信表明演説の際は緊張感が溢れていたが、総花的で何を訴えかけたいのか判然としていない恨みがあった。

世論調査:
朝日と毎日のそれが低い支持率を出していたのには、何らの不思議はないと思う。他の報道機関では軒並み50%台を記録したのも、彼らの岸田文雄氏とその新内閣貶め作戦の成果であって、何らの新鮮味はない。そう言うのも、あの総裁選酣なるときに彼らはしたり顔で世論調査なるものを企てて「河野太郎氏絶対優勢」と煽り立てていたではないか。その連中が今更「岸田内閣最高!」と打ち出す訳には行かないではないか。但し、岸田総理のあの地味に過ぎる語りかけ方では、マスコミの偏向報道に毒された多くの一般大衆を刺激できないのではないかと危惧するのだ。

新型コロナウイルス対策:
岸田総理自身が最重要項目として掲げておられた。しかし、多くの批判的なジャーナリストたちの言を待つまでもなく、新内閣の疑問点として指摘したいのが対策の司令塔の不在のように見える。この点は私でさえ「菅内閣では誰が中心的存在となって対策を纏めて推進しているのか。司令塔が不在ではないか」と指摘してあった。ところが、岸田総理は西村、田村、河野3大臣を交代させても、中心となる司令塔役を置かず3人の新大臣を任命された。余程何か秘めた斬新な対策を実行させようという腹案か、contingency planまで準備されていると期待しようと思う。