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日経の食費データ等の正しい?見方

2010-08-28 12:11:26 | 折々の随想
今日の日経に、「自宅の食費は月いくら?」という記事が掲載されており、5万円以下の世帯が64%とのデータを見ていささかビックリしました。(インターネットの調査で有効回答は618人)

何故ビックリしたかというと、昨年妻が入院して以来、食費分の家計簿を筆者がつけることになったので、食費の内訳がよく分かるようになったからです。その家計簿によると、1月から6月までの食費支出の平均が約81000円、独り身になった7月、8月でも約56000円です。つまり二人分で8万円を超えていたのですが、これはこの調査データでは上位のたったの4%に相当します。

妻の入院(1月から2月中旬)と自宅介護(2月中旬から6月下旬)中は、確かに出来合いの総菜など中心の買い物でしたが、それにしても上位4%に入るほどの「贅沢」だったとは思えません。

以前にこの記事で触れましたが、(財)生命保険文化センターというところが出している定年後の最低生活費は23万3千円です。これに日本の平均的なエンゲル係数である18%(と、筆者が誤解していた。-後述参照)をかけても4万2千円となります。この最低生活費での食費分が、今回の調査での平均値にかなり近いということになりますが、618人の世帯の平均生活費が23万円程度とはとても思えません。

チョイと気になるので、何か裏付けとなる資料はないかと探したら、総務省統計局が2009年度(平成21年)分として出している統計表なるものがあり、その中で総世帯の食料費は59258円とありました。これには飲料や酒類も含みます。筆者のデータも同じです。平均消費支出は253720円ですから食費は23.4%になります。(これが正しいエンゲル係数。)

一般的に、食費はいくら?とインターネットで尋ねられたとき、飲料や酒類を含むかどうかはいささか微妙ですが、スーパーでの買い物のレシートからそれらを除外するのは面倒なので、それらを含めて家計簿をつけると思います。筆者もそうです。

日経の調査によれば、食費が6万円未満の世帯は8割です。総務省のデータは総世帯平均での数字ですが、かなり差があります。

ここまで書いてきて、一言で「食費はいくら?」などとネットでアンケート調査をしてまとめることは、かなり乱暴なことであると気づきました。食費の他にも同じようにいい加減な調査に基づく記事が、この世に溢れているに違いありません。

詳細は、この総務省の調査である「世帯属性別の家計収支」をご覧下さい。(表II-3-1)

筆者のエンゲル係数18%というのも、当時ネットで安易に調べた数字でしたが、これは大きな間違いでした。年齢や世帯の構成によっても当然ながら可処分所得が異なり、従って消費支出も異なります。つまり、ある程度総務省のように層別して分析しないと、日経のようにとんでもない数字が出てしまうということになります。

定年後の生活費については、ここ2-3年、団塊の世代の退職が増えたせいか、このブログへのアクセスが多くなっております。ここで、筆者の先の記事をお詫びして訂正し、まずはこの総務省のデータを参照し、ご自分のケースに当て嵌めることをお勧めします。

お役所も暇と金と手段があるので、たまには良い仕事をするね。

なお、家計収支の概要も参考にして下さい。
コメント (4)
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休日のバッハ(8.28.10)

2010-08-28 10:18:22 | 休日のバッハ
今日の休日のバッハは、全く気まぐれにCDラックから取り出した、グレン・グールドの「インベンションとシンフォニア」から対照的な2曲です。

この曲は、筆者が学生時代に(お金がないため)唯一持っていたLPでした。(後に、カール・リヒターの「マタイ受難曲」を亡き妻に捧げた話は既述したので除外。)

この曲を、歯医者の卵の比較的金回りが良かった同室の友達に買わせたステレオ装置で、それこそすり切れるまで聴きました。別の友達(注)がグレン・グールド好きであり、それに影響されたこともあります。

1980年にグレン・グールドが確か心臓発作か何かで50歳で急死したとき、渋谷に日本のグレン・グールドのファンが追悼のために多数集まり、映画の上映とともにこの曲が流れたのを記憶しております。筆者もそうした集まりに参加するほどのグレン・グールドファンだった訳ですが、どういう訳か、その後はグールドを聴くにつけ何か物足りなさを感じるようになり遠ざかっております。

しかし、冒頭に対照的な2曲と書きましたが、やはり第2曲のゆったりとした物憂い演奏と、第10曲の前半のこれ以上ないと思われるテンポの速い演奏の極端さはグールドならではのものだと思います。

この曲は、バッハのケーテン時代(1717年~1723年)に作曲されたとはとても思えない、極めて現代的で洗練された音楽ですね。

バッハのクラヴィーア曲は、当然ながら平均率クラヴィーア曲集に勝るものはありませんが、それよりも分かり易く入りやすいのはこの「インベンションとシンフォニア」だと思います。

いつものようにここをクリックして、ウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。期間限定の公開です。

注:生まれつきの原爆症のため、恐らく今は生きていないと思いますが、卒業後の1972年頃、当時筆者が住んでいた藤沢市のアパートにふらりと来て、妻が買って来たばかりのシェパード用の犬小屋を一緒に作りました。それ以降音信不通。もし生きていれば乞う連絡。
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市場概況(8.27.10)

2010-08-28 08:02:40 | 市場概況
8月27日(金)の市場概況です。 赤字部は28日朝の更新

◆日経先物:8970(+80円)OSC46%(+2%)8月25日のOSC43%、終値8830円から切り返しに転じる。 RSIは+2%の27%。
◆日経平均:8991円(+84円)OSC46%(+4%)8月25日のOSC41%、終値8845円から切り返しに転じる。 RSIは+6%の29%。
◆TOPIX:820(+8)OSC51%(+4%)8月25日のOSC46%、終値807ポイントから切り返しに転じる。 RSIは+7%の32%。
◆マザーズ指数:366(+5)OSC45%(+2%)8月25日のOSC43%、終値359ポイントから切り返しに転じる。 RSIは+1%の38%。
◆ヘラクレス指数:560(+3)OSC50%(+3%)8月24日のOSC45%、終値560ポイントから切り返しに転じる。 RSIは+5%の24%。
◆ドル・円:85.25円(84銭の円安)OSC51%(+4%)24日の43%から円安へと切り返し中。RSIは44%(+4%) 更新
◆ユーロ・ドル:1.275ドル(+0.003)OSC43%(+5%)19日の34%からコンバージェンス中。 更新
◆USドルインデックス:82.89(-0.05)27日終値。200MA(81.18)タッチから大幅反発し、50MA(83.13)に頭を押さえつけられる。 更新 
◆米ドルLIBOR(3ヶ月もの):0.29688%(-0.0025%)8月27日終値。3月中旬から金利急上昇するも、5月25日あたりからのフラット状態から緩やかな下げ継続中。ついに0.3%も割れる。 更新
◆ユーロLIBOR(3ヶ月もの):0.8275%(-0.00125%)8月27日終値。6月末から上昇加速するも、上昇と低下を繰り返すフラット状態継続中。 更新
◆米10年債利回り:2.66%(+0.16)27日終値。ついに2.5%にまで買われるも、昨日は大幅上昇。 更新
◆10日高値移動平均値超の銘柄比率:25%(+10%)
◆10日安値移動平均値未満の銘柄比率:34%(-26%) 
◆NYダウ:10151ドル(+165ドル)OSC47%(+6%)27日終値。RSIは26%(+9%)3日連続のRSIの10%台から抜け出す。 更新 
◆VIX指数:24.45(-2.92)27日終値。50MA(25.73)を再度下抜き大幅ダウン。 更新

後場の菅首相の記者会見の事前発表で、さすがに空売りができなくなり、ショートカバーも含めた買いが優勢に。特に為替敏感の輸出関連銘柄は爆騰。

どうもテクニカルには上げすぎの状態になると、下がったところを買い上がるというよりは、あまり普段はやらない空売りを仕掛けたくなるから始末が悪い。従って、こういう上げ一方の相場では追随買いができませんでした。

こりゃ、どこかで「精神療法」でも受けないと、気分の赴くままだと今日のような「取り逃がし」をこれからも演じることになりそうです。

持ち越しは、輸出銘柄ながらも昨日の上げが大きかったせいか、今日はマイナスのままに沈んでいた6640第一精工の引け値の買いのみ。

失敗したのは3639ボルテージ。後場の上げ相場にも一向に反応せず、高値掴みの玉を1700円で投げましたが、為替に関係なく沈んでいる他の新興銘柄を尻目に、引けに大化け。30分や1時間のスパンで見ないと、この株は、能の有無は不明な「爪」が、どこかに巧みに隠れているみたい。

前場に損切りした6762TDKは言わずもがな。。。4305IMJは見せ板は出るはでほとほと嫌気が指し、これも朝方に650円の損切り。

NY株は開始直後の低迷から、FRBの追加緩和発言で大幅上昇。インテルの利益見通しは結局織り込み済みとなり、米4-6GDPの改定値も(元来悪い)予想を上回ったことも上げの理由。円安も進行し、円建てCME先物は9080円で終了。
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8月27日(金)のつぶやき

2010-08-28 02:06:21 | 株に出会う
08:44 from web
「朝の外資系証券10社経由の注文状況は、売り1870万株、買い1250万株、差し引き620万株の売り越しとの観測。」とのこと。主な自社株買いは、6927ヘリオステクノ、6930日本アンテナ、1968太平電業など。
12:12 from web
管首相が円高対策で会見すると伝わり、今円安が強烈に進行中。
by mariomariot on Twitter
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