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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

古今相聞往来(下)編(26)草と分(わ)く分(わ)く

2013年11月19日 | 古今相聞往来編(下)
【掲載日:平成25年11月19日】

紫草むらさきを 草とく す鹿の 野はことにして 心はおな




二人ふたり気持ちが 通うてれば
住むの別でも 心はひと
決めたあんたと ひも結び
名前わんで 死んだとしても
  
丹波道たにはぢの 大江おほえの山の さなかづら えむの心 我が思はなくに
かずらつる えんと伸びる 二人仲 えるやなんて 思いもせんで》【葛に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻十二・三〇七一)
   
紫草むらさきを 草とく す鹿の 野はことにして 心はおな
《草別けて 寝る鹿ちゃうが 別々に 住んで寝てるが 心ひとつや》【鹿に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻十二・三〇九九)
   
梓弓あづさゆみ 引きみゆるへみ 思ひみて すでに心は 寄りにしものを
《色々と 思案しあん考え した末に もううち心 あんたべったり》【弓に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻十二・二九八六)
   
今さらに 何をか思はむ 梓弓あづさゆみ 引きみゆるへみ 寄りにしものを
 もう何も 悩まんとくわ いろいろと 思たんやけど あんたに決めた》【弓に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻十二・二九八九)
  
  
真玉またまつく 遠近をちこちねて 結びつる 我が下紐したびもの くる日あらめや
いま今後こんご こて結んだ 下紐したひもが ほどける日ぃが 来ることないわ》【紐に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻十二・二九七三)
                          (真玉つく=玉を通す紐=緒→お→おちこち)
  
みさごる 荒磯ありそふる 名告藻なのりその よし名はらじ 親は知るとも
《あんたの名 うち絶対に わへんで 二人の仲を 親知ったかて》【藻に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻十二・三〇七七)
                          (名告藻=な告りそ=告げたらあかん)
  
わたつみの おきひたる 縄海苔なはのりの 名はかつてらじ 恋ひは死ぬとも
《あんたの名 うち絶対に わへんで たとえがれて 死んだとしても》【藻に寄せて】
                          ―作者未詳―(巻十二・三〇八〇)

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