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令和・古典オリンピック

令和改元を期して、『日本の著名古典』の現代語訳著書を、ここに一挙公開!! 『中村マジック ここにあり!!』

古今相聞往来(下)編(45)磯越す波に

2014年02月25日 | 古今相聞往来編(下)
【掲載日:平成26年2月25日】

むろうらの 瀬戸せとさきなる 鳴島なきしまの いそ越す波に 濡れにけるかも



磯を歩けば 波すそ濡らす
がれいやそと 忘れの貝を
拾ろおした袖 波また濡らす
恋し涙が 頬まで濡らす

  
我妹子わぎもこに るとはなしに 荒磯ありそに 我が衣手ころもでは 濡れにけるかも
《妻れん まま過ごした わしの袖 荒磯ありそめぐりで 濡れて仕舞しもたで》
                           ―作者未詳―(巻十二・三一六三)
   
わかうらに そでさへ濡れて 忘れ貝 ひりへど妹は 忘らえなくに
若浦わかうらで 袖まで濡らし 忘れ貝 ろたがあの児 忘れられんが》
                           ―作者未詳―(巻十二・三一七五)
   
わかうらに そでさへ濡れて 忘れ貝 ひりへど妹は 忘れかねつも
若浦わかうらで 袖まで濡らし 忘れ貝 ろたがあの児 忘れ出来んで》
                           ―作者未詳―(巻十二・三一七五 或る本)
   
むろうらの 瀬戸せとさきなる 鳴島なきしまの いそ越す波に 濡れにけるかも
むろの浦 瀬戸せとさきにある 鳴島なきしまの 涙やろうか 波に濡れたで》
                           ―作者未詳―(巻十二・三一六四)
   
あしひきの 山は百重ももえに 隠すとも 妹は忘れじ ただに逢ふまでに
《山々が 幾重いくえかさなり かくしても お前忘れん じかうまでは》
                           ―作者未詳―(巻十二・三一八九)
   
み雪降る こし大山おほやま 行き過ぎて いづれの日にか 我が里を見む
《雪の降る こし大山おおやま 越え行って 何時いつになったら 故郷くに見られんや》
                           ―作者未詳―(巻十二・三一五三)

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