【掲載日:平成24年8月17日】
大海の 磯もと揺り 立つ波の 寄せむと思へる 浜の清けく
大和官人 海なし人は
見ての驚き 想像を超える
寄せる海鳴り 白砂浜辺
釣りする海人に 異郷の情緒
大海の 水底響み 立つ波の 寄らむと思へる 磯の清けさ
《大海の 水底轟かせ 寄せる波 磯の清いん 憧れ来んや》
―古集―(巻七・一二〇一)
大海の 磯もと揺り 立つ波の 寄せむと思へる 浜の清けく
《大海の 磯砕けよと 寄せる波 浜清いんに 憧れ来んや》
―古集―(巻七・一二三九)
浜清み 磯に我が居れば 見む人は 海人とか見らむ 釣りもせなくに
《この清い 浜の磯居る わしのこと 漁師思うか 釣りしとらんに》
―古集―(巻七・一二〇四)
潮早み 磯廻に居れば 潜きする 海人とや見らむ 旅行く我れを
《潮早よて 磯で船出を待つ 旅やけど 潜りの海人に 見られん違うか》
―古集―(巻七・一二三四)
静けくも 岸には波は 寄せけるか これの家通し 聞きつつ居れば
《壁越しに 聞いとったなら 岸に波 偉う静かに 寄せてる様や》
―古集―(巻七・一二三七)
今日もかも 沖つ玉藻は 白波の 八重折るが上に 乱れてあるらむ
《今日の日も 沖の玉藻は 白波の 重なる辺り 靡揺れとんやろか》
―古集―(巻七・一一六八)
我が舟は 沖ゆな離り 迎へ舟 方待ちがてり 浦ゆ漕ぎ逢はむ
《この船は 沖へ漕ぐなよ 浦で待つ 迎えの船に 逢わならんので》
―古集―(巻七・一二〇〇)
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