NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【二月二十九日】放映分
春の野に すみれ摘みにと 来し我れぞ 野をなつかしみ 一夜寝にける
《春の野に 菫を摘みに 来たんやが 気分良えんで 泊って仕舞た》
―山部赤人―(巻八・一四二四)
【万葉歌みじかものがたり】《すみれ摘みにと》
山部赤人は 人付き合いが 上手くなかった
人一倍の気遣い それが相手に伝わらない
気遣いの負担を させまいとする心
これが 相手を遠ざける
(梅見 菜摘みに 誘いたいが 降った雪にホッとする自分がいる)
我が背子に 見せむと思ひし 梅の花 それとも見えず 雪の降れれば
《梅の花 雪降り積もり 見えんがな 友に見せよと 思うていたに》
―山部赤人―(巻八・一四二六)
明日よりは 春菜採まむと 標めし野に 昨日も今日も 雪は降りつつ
《明日から 若菜摘み行こ 決めたのに その野は雪や 昨日も今日も》
―山部赤人―(巻八・一四二七)
(春の楽しみを味わえないものか それも あの児と)
春の野に すみれ摘みにと 来し我れぞ 野をなつかしみ 一夜寝にける
《春の野に 菫を摘みに 来たんやが 気分良えんで 泊って仕舞た》
―山部赤人―(巻八・一四二四)
(思うては 自ら諦め こと成っての楽しい暮らし 仮想うての日々が過ぎいく)
あしひきの 山桜花 日並べて かく咲きたらば いと恋ひめやも
《桜花 ずうっと長う 咲くんなら こんなに見とう 思いはせんに》
―山部赤人―(巻八・一四二五)
(秘かに思う相手 相手を慮り 恋心告げもせず 悶々と歌うしかない)
春日を 春日の山の 高座の 御笠の山に 朝さらず 雲居たなびき 貌鳥の 間なく数鳴く
《春日の峰の 御笠の山に 朝は常時も 雲棚引いて 郭公鳥は 鳴き続けとる》
雲居なす 心いさよひ その鳥の 片恋のみに 昼はも 日のことごと 夜はも 夜のことごと 立ちて居て 思ひぞ我がする 逢はぬ児故に
《その雲みたい 心は揺れて 鳥の名みたい 片恋(カッコウ)しとる 夜昼なしに 立っても居ても 沈む思いや 逢われんよって》
―山部赤人―(巻三・三七二)
高座の 御笠の山に 鳴く鳥の 止めば継がるる 恋もするかも
《次々に 恋し心が 湧いてくる 御笠の山で 鳴く鳥みたい》
―山部赤人―(巻三・三七三)
(伝えぬが 分かって欲しい恋心 やがての諦め 次なる相手を 探すしかない)
我がやどに 韓藍蒔き生し 枯れぬれど 懲りずてまたも 蒔かむとぞ思ふ
《庭先に 植えた鶏頭 枯れたけど 良えでそんなら また植えるから》
―山部赤人―(巻三・三八四
――――――――――――――――――――
【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
こちらを ご覧下さい。
【古事記ものがたり】へ
【万葉歌みじか物語】はこちら
<万葉歌みじかものがたり>へ
■リンク先
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。
【二月二十九日】放映分
春の野に すみれ摘みにと 来し我れぞ 野をなつかしみ 一夜寝にける
《春の野に 菫を摘みに 来たんやが 気分良えんで 泊って仕舞た》
―山部赤人―(巻八・一四二四)
【万葉歌みじかものがたり】《すみれ摘みにと》
山部赤人は 人付き合いが 上手くなかった
人一倍の気遣い それが相手に伝わらない
気遣いの負担を させまいとする心
これが 相手を遠ざける
(梅見 菜摘みに 誘いたいが 降った雪にホッとする自分がいる)
我が背子に 見せむと思ひし 梅の花 それとも見えず 雪の降れれば
《梅の花 雪降り積もり 見えんがな 友に見せよと 思うていたに》
―山部赤人―(巻八・一四二六)
明日よりは 春菜採まむと 標めし野に 昨日も今日も 雪は降りつつ
《明日から 若菜摘み行こ 決めたのに その野は雪や 昨日も今日も》
―山部赤人―(巻八・一四二七)
(春の楽しみを味わえないものか それも あの児と)
春の野に すみれ摘みにと 来し我れぞ 野をなつかしみ 一夜寝にける
《春の野に 菫を摘みに 来たんやが 気分良えんで 泊って仕舞た》
―山部赤人―(巻八・一四二四)
(思うては 自ら諦め こと成っての楽しい暮らし 仮想うての日々が過ぎいく)
あしひきの 山桜花 日並べて かく咲きたらば いと恋ひめやも
《桜花 ずうっと長う 咲くんなら こんなに見とう 思いはせんに》
―山部赤人―(巻八・一四二五)
(秘かに思う相手 相手を慮り 恋心告げもせず 悶々と歌うしかない)
春日を 春日の山の 高座の 御笠の山に 朝さらず 雲居たなびき 貌鳥の 間なく数鳴く
《春日の峰の 御笠の山に 朝は常時も 雲棚引いて 郭公鳥は 鳴き続けとる》
雲居なす 心いさよひ その鳥の 片恋のみに 昼はも 日のことごと 夜はも 夜のことごと 立ちて居て 思ひぞ我がする 逢はぬ児故に
《その雲みたい 心は揺れて 鳥の名みたい 片恋(カッコウ)しとる 夜昼なしに 立っても居ても 沈む思いや 逢われんよって》
―山部赤人―(巻三・三七二)
高座の 御笠の山に 鳴く鳥の 止めば継がるる 恋もするかも
《次々に 恋し心が 湧いてくる 御笠の山で 鳴く鳥みたい》
―山部赤人―(巻三・三七三)
(伝えぬが 分かって欲しい恋心 やがての諦め 次なる相手を 探すしかない)
我がやどに 韓藍蒔き生し 枯れぬれど 懲りずてまたも 蒔かむとぞ思ふ
《庭先に 植えた鶏頭 枯れたけど 良えでそんなら また植えるから》
―山部赤人―(巻三・三八四
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【古事記ものがたり】への誘い
古事記編纂1300年を期し 一大叙事詩を作ってみました
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