はぎわら_m の部屋
社会・時事批評、オピニオン、初等物理の気まぐれ考究、物理教育放談

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この記述は、1.31分の記述の〔追記〕に続くものだが、日をあらためつつ、何回かに分けて書くことにする。

はじめに、念のため(少年はぎわら_mの観た)サイホン現象を述べておこう。
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池の水中から、池の水面より低い位置にある池の外の適当な場所まで、ホースを導く。途中は水面より十分高くて良い(10m程度の限界はあるが)。そのままでは何も起こらないが、何らかの方法で、ホースの端から端まで水で満たした状態にすると、その後は、水はひとりでにホースを通って池の外に流出し続ける。ホースの入り口から吸い込まれた水は、自然に一旦高い位置まで登ってから、池の外の低い側へ流れ落ちる。
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不思議に感じるときには、必ず、予想や期待と現実の間にずれが生じている。このずれの意味内容を、言語論理に乗せることができるほどに明確化したものを、私は「疑問の構造」と呼ぶことにしている。科学的な説明をするときには、特定の方向に誘導するだけではだめで、相手のいだいた疑問の構造を見抜き、それに対する的確なフォローをすることが最も重要である。この疑問の構造を明らかにする例題の様な意味で、このサイホンの例を引き合いに出した。

さて、今の場合の疑問の構造は何か。

(1)川の水の流れとサイホンとの違いの本質は何か?
川の水の自然の流れは、一時的にでも、高い方へ向かうことは無い。今のサイホンの場合、入り口より出口が低いので、全体としては高い方から低い方へ流れるが、ホースの前半分だけに注目すると、自然に低い方から高い方に流れる。川で起きないことが、そこでは起きる。何が違うのだ?

(2)砂と水の違いの本質は何か?
水以外の砂等では、同様のことが起きそうも無い。重力を考えれば当然、ホースに詰まった砂は、どちらの開口端からも下に向かってこぼれ落ちると思われる。水を使うサイホンでは何が違うのだ?

-つづく-

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