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筑豊電気鉄道2000形「レインボー電車」~装いを改めた古参電車

2008-11-12 | 鉄道[九州・私鉄等]

  

先日「MAKIKYUのページ」では、下関市内を走る2階建てロンドンバス・ルートマスターに関する記事を掲載しましたが、MAKIKYUがこのバスに乗車した後は九州へ向かい、その際に乗車した電車の一つが筑豊電気鉄道(筑鉄)です。

筑鉄は全線専用軌道でありながらも、かつて隆盛を誇った西鉄北九州線(現在は全廃)と直通運転を行っていた事もあって、路面電車型の車両を用いているのは大きな特徴で、それも開業当初は西鉄からの乗り入れや借入車両に頼り、自社の車両を持たない鉄道と言う点で非常に異色な存在でしたが、その後親会社の西鉄から譲渡された車両が活躍する様になり、西鉄北九州線が全廃となった今日では、当然ながら全車両が自社車両によって運行されています。

その活躍車両は現在3000形と2000形の2形式が存在しており、両形式共に釣り掛け駆動の車両ですので、今時珍しく全列車が釣り掛け駆動の車両のみで運行される路線となっており、その上路面電車型の車両が活躍する路線でありながらも全列車に車掌が乗務し、ワンマン運転が行われていない点も異色と言えます。

その中でも3000形は車体更新され、下回りは旧式ながらも外観はそこその近代的な印象であるのに対し、2000形は冷房化改造をはじめとする様々な改造を経ながらも、1950年代~60年代に製造された西鉄時代からの古風な印象を比較的よく保っており、最近になって「土手ノ内」駅が「希望が丘高校前」駅に改称された今日でも、今や電車や路線バスなどで見る機会はかなり少なくなった字幕式の運賃表示器が用いられている事も、非常に希少な存在と言えます。

3車体連接という長さも、かつて隆盛を誇った西鉄北九州線や福岡市内線(こちらも現在は全廃)を連想させられるものがあり、収容力がある事を生かし、平日朝ラッシュ時などには今でも大活躍していますが、見るからに古めかしい車両で、サービスレベルの面では3000形に比べて見劣りする事は否めない事もあるのか、昼間や休日などは稼働率が極端に減少するのも事実です。

また親会社・西鉄天神大牟田線の旧特急用車両2000形(現在は主に急行で使用)や、同貝塚線各車両と同じクリームに赤帯の通称「黄電(きなでん:画像はこちら)」と呼ばれる装いも、3000形に比べると古風な印象が否めない事もあり、最近になって編成が7編成と言う事もあって、「レインボー電車」と称して一編成毎に異なる装いを施し、7編成で虹を構成する7色が揃うと言う新塗装へのイメージチェンジが進行しています。

MAKIKYUが先日久々に筑鉄に乗車した際には、休日ダイヤで運行本数が少なくなっている事もあって、2000形がやって来た事自体驚いたものでしたが、すれ違った他の列車は3000形ばかりで、2000形の他編成は楠橋の車庫に留置されている状況でしたので、運用本数が少ない休日の筑鉄に乗車し、レインボー電車(赤)に乗車できた事は幸いに感じたものです。

新塗装には賛否両論が出るかもしれませんが、古風な印象を残しながらも、新塗装でイメージチェンジを図った2000形が、3000形と共に末永く活躍する事に期待したいと感じたものです。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (コーヒー)
2013-07-07 02:00:08
はじめまして。
私は、筑豊電鉄の沿線に住んでいるので、2000型のレインボー電車の新しい塗装がでるのを楽しみにしていました。
最近は、2000型があまり走らなくなってきましたし、2001号(紫)が2011年のダイヤ改正で廃車になったりと寂しいです。
さらに、年々ダイヤ改正をするたびに本数(特に筑豊中間~筑豊直方間)が減便され、不便になってきました。
ても、やっぱり私は筑豊電鉄が好きです。
本数の減少などは… (MAKIKYU)
2013-07-07 14:07:56
コーヒー様はじめまして。

こちらは日頃首都圏に居る身だけあり、筑豊電鉄は数度乗車しただけですが、直方方面の運行本数減少はかなりのもので、地域自体の衰退や福北ゆたか線利便性向上なども影響しているかと思いますが、残念な限りですね。

沿線では至近にグループの西鉄グループ路線バスも多数運行しており、これらのと競合部分を整理・一部共通乗車実施などを実施するなど、現在ある設備や人員などを活用できる範囲での利便性向上策にも期待したいものです。

また2000系は各車両共に結構な古参車で、廃車発生も致し方ない所かと思いますが、趣味的にも注目の車両ですし、主力3000型を凌ぐ輸送力を誇り、ラッシュ輸送などには有用な車両ですので、一部編成だけでもまだしばらく活躍する事を願いたいものです。
Unknown (コーヒー)
2013-07-13 01:16:55
お返事ありがとうございます。
そうなんですよね。西鉄高速バス(通谷~天神 又は、筑鉄直方~天神)との共通乗車券はあるのですが、一般路線バスとの共通乗車券がないところがいけませんよね。
さらにIC乗車券が使えるようになれば、いくらかは利用客が増えると思うんですがそれが出来ないということも利用客減少のひとつでもあると思います。
実際、IC乗車券が使えないからということでわざわざ運賃の高い西鉄バス(直方黒崎線)を使う人がいます。
さらに、IC乗車券だと両替の必要もなくなりますので、利便性からしてもIC乗車券を使えるようにしてほしいものです。
西鉄グループですので… (MAKIKYU)
2013-07-13 20:52:33
コーヒー様こんばんは。

筑豊電気鉄道は西鉄グループの事業者で、高速バスや黒崎以東路線バス(西鉄バス北九州)との連絡乗車券設定もある位ですので、その気になればもっと他の西鉄グループ路線バスとの連携はできる気がします。

またICカード乗車券も、北九州市営バスの様に他と互換性のないICカードを導入している訳ではなく、まして西鉄グループではnimocaも続々と導入中、昭和バスなどグループ外はおろかJR九州バスですら…という状況で、付近のJR線もnimocaと相互利用可能なSUGOCA導入済ですので、未だにnimocaが導入されない方が不思議な気がします。

nimoca導入となれば初期経費は嵩むかと思いますが、場合によっては利便性向上だけでなく、乗客の少ない時間帯におけるワンマン運転実施や、カード利用時割引率次第では紙式回数券の縮小代替も可能ですので、こちらも是非導入して頂ければ…と思います。

あと直方方面は近年、著しく運行本数が減少していますが、黒崎~直方間急行バスとの運行調整、或いは相互乗車などで、どちらかの運行本数を減らしても利便性が低下しない様にする背策も実現できないだろうか…と感じます。

あえて現状のままにした方が、革張り座席の電車を走らせている会社にとっては好都合なのかもしれませんが…

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