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肥薩おれんじ鉄道の観光列車「おれんじ食堂」(2)~イベント編

2015-01-24 | 鉄道[九州・私鉄等]

先日「MAKIKYUのページ」では、肥薩おれんじ鉄道の観光列車「おれんじ食堂」に関して取り上げましたが、この列車は観光列車として大々的に告知しているだけあり、某デザイナーが手がけた車両の改装ぶりだけでなく、乗車中の食事やイベントなども大きなウリとなっています。

MAKIKYUが乗車した際も、始発の川内駅を出発して程なく「数ある観光列車の中で、肥薩おれんじ鉄道の観光列車「おれんじ食堂」ご利用頂き…」という案内放送が流れ、道中では様々なイベントが用意されているのですが、最初の停車駅・薩摩高城では快速列車にも関わらず、後続の定期列車(普通)に追い抜きされるという「下克上」と言っても過言ではない光景も見られます。


薩摩高城駅は駅のすぐ近くが東シナ海、甑島を見渡せるオーシャンビューポイントにもなっており、この駅で長時間停車し、係員案内による散策時間が設けられている辺りは、観光列車ならではと感じます。

同駅をはじめ、比較的長時間停車となる駅では地元特産品等の出張販売も行われ、肥薩おれんじ鉄道だけでなく沿線でも…と感じたものでした。


阿久根駅ホームでは地元高校による太鼓の披露(顔部分は画像加工:太鼓披露は毎回ではない様です)もあり、「おれんじ食堂」の車両改装にも関与した某デザイナーが絡み、大改装されてがらりと様変わりした駅舎内の見物も合わせると、20分程度の停車時間も短過ぎると感じたものでした。

 
定期列車で阿久根駅を訪問し、次の列車までの待ち時間を利用して見物しても、軽食堂も設けられている事などを踏まえると、早朝深夜でもない限りは、時間を持て余して困る事はまずないだろうと感じる雰囲気でした。


阿久根駅前には列車廃止で用途不要となった寝台列車(ブルートレイン)の客車を活用した簡易宿泊施設もあり、この寝台車脇には太鼓の披露でやって来た地元高校の車両(トラック)の姿も見受けられたものでした。
(用途不要となった寝台車を活用した宿泊施設は、他で以前利用した事もあり、設備的にはビジネスホテルなどに比べて見劣りが否めませんが、宿泊費用はカプセルホテル並みと割安ですので、機会があれば悪くないと思います)


トラック脇には高校の関係者(先生)も居り、話を伺った限りでは、阿久根駅で披露している太鼓は、1つ30kg以上はあるとの事で、トラックで高校から阿久根駅まで重たい太鼓を何個も運び込んできたとの事でした。
(トラックの撮影は許可済・ナンバー部分は画像加工しています)

川内発の「おれんじ食堂」では、最初に停車する2駅のイベント比重が大きく、その後の他駅は…と感じる面もあり、中には30秒~1分程度の停車ですぐに発車する旨の案内がされる停車駅も幾つか…という状況でした。

そこそこの停車時間が設けられている駅では、特産品の出張販売なども行われていたものの、車内で食事を堪能する事に大きなウエイトを占める列車という事も考えると、この様な運行形態になるのも…と感じたものでした。


また停車駅でのイベントだけでなく、鹿児島~熊本県境では列車が県境を跨ぐ形で一旦停車、観光列車のためだけに停車駅標識の如く「県境」標識まで設置しており、その後も車内で音楽の生演奏などが行われるなど、この様な取り組みも観光列車らしさを感じたものでした。


新八代行列車では、最後の一区間(八代~新八代)だけJR線に乗り入れる格好になりますが、八代駅では停車中に肥薩おれんじ鉄道の社長自らが列車に乗り込んで挨拶、そして発車時にはオレンジ色の手袋をした肥薩おれんじ鉄道社員の見送りもあり、鉄道会社の社長自らが現場に赴いている姿を見るのは、千葉県のいすみ鉄道以来と感じたものでした。


乗車当初は川内~新八代間で運賃の他に、1400円の指定席券は少々割高な様にも感じたものでしたが、改装された車両だけでなくミネラルウォーターボトル(薩摩川内市の甑島産)1本とコーヒー(ホット・アイス)のフリードリンク、軽菓子(クッキー)のサービスや、観光列車ならではの催しなどを踏まえると、普通列車グリーン料金+喫茶店代程度にしては上等過ぎるのでは…と感じたものです。

川内~新八代間を4時間程度かけて走る列車旅も、元々風光明媚な車窓で知られる路線である上に、趣向を凝らした車両や様々なイベントなどもあってか、時が過ぎるのはあっという間と感じた程で、「おれんじ食堂」の運行にあたっては、会社を挙げて相当な力を入れているとも感じたものでした。

先月の乗車は当日川内駅で指定席券を購入した事もあり、食事なしで座席のみの利用でしたが、見た限りではMAKIKYU以外の乗客は皆事前予約の食事込みで乗車していました。

 
写真は乗り合わせた他の乗客の方から、許可を得て撮影させて頂いた食事の一部で、食事類は一挙に提供されるのではなく、幾つかの停車で積み込み→その後に提供、また食事以外に停車駅での土産物なども多数と言う状況でした。

食事付きプランは決して安くないですが、価格に見合うだけの内容なのでは…と見受けられたもので、機会があれば他時間帯に運行する「おれんじ食堂」や、食事付きプランでの乗車も…と感じたものでした。

またローカル列車に乗車し、大改装されて様変わりした阿久根駅を視察したり、機会があれば同駅前にある寝台列車を利用した仮泊施設に宿泊するのも…と感じたものでした。



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2 コメント

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東シナ海眺めながらの食事が復活 (開運skyliner)
2015-02-05 07:39:54
薩摩高城駅て聞いてピンと来るのは、寝台特急「はやぶさ」が東京を出発して2度目のすれ違いが繰り広げた事ですね。東京から「はやぶさ」に乗って西鹿児島に着くまでに最後のイベントは何と言っても東シナ海沿いを行く事で、長旅を癒やしてくれたものです。
さて、肥薩おれんじ鉄道になって「おれんじ食堂」が登場した時は、あの787系「つばめ」のビュッフェで、やはり東シナ海眺めながら地鶏のチャオファンを食べた事が思い出します。それでも東シナ海眺めながらの食事は「はやぶさ」でも博多「あさかぜ」が24系25形化される前は食堂車も西鹿児島まで連結されてたし、九州内の「有明」、さらに本州からの「なは」(昼行時代)でも食堂車が当たり前の様に連結されていましたからそれらを利用された方には懐かしいでしょうね。
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併食経験はないのですが… (MAKIKYU)
2015-02-10 14:17:48
開運skyliner様こんにちは。

こちらは「はやぶさ」には末期の富士併結時代にしか乗車した事がなく、787系「つばめ」のビュッフェ利用も未経験(列車自体は乗車歴あり)ですので、東シナ海を眺めながらの併食経験はないのですが、これらの列車で併食経験ありとなると、おれんじ食堂に乗車して過去の経験を思い出すという事もあるかもしれませんね。

絶景や趣向を凝らした車両に加え、提供される料理や土産物も地元ならではの品が多数用意され、地域密着の3セク鉄道らしい観光列車と感じ、力の入れようは半端ではないと感じたものでした。

記事中でも触れた事ですが、機会があれば今後再度の乗車(できれば食事つき)や、大改装した阿久根駅訪問も…と思っています。
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