この表紙イラストを見てまず思ったのは、「アンタ誰だよ?」ということ。何しろ凛々しい無敵の聖剣様・レオ・コルネリアが、恋する乙女の顔をしているんだから。
この作品は、最強の騎士聖剣様と、腹筋萌えの魔法使いフーリー・デントを描いたラブコメである。
第6巻ではフーリーの魔法のお師匠様が出てくる。美女だが、どうもショタコンのようだ。彼女が言っていたのは、フーリーが回復魔法を使い続けるとまずいということ。お師匠様は、フーリーがこれ以上回復魔法を使わないように、フーリーの思い人を亡き者にしようとやってきたのだ。
もう一つ収められているのは、隣国の女騎士たちと王の前で親善試合をすることになる。三対三の試合だが、こちらは聖剣様とフーリーともう一人あの人だ。誰かは実際に読んで確かめて欲しい。フーリーは意外に女たらしのようで、登場した時は敵だったあの人も、今はフーリーにきゅんきゅん。でも恋する乙女になった聖剣さまはポンコツ丸出し。
事態を打破するのは、やはり腹筋。100点なら言うことはないのだが、85点の腹筋でもフーリーは結構な力を発揮する。このフーリーの腹筋萌えには笑える笑える。それともう一つ、フーリーはお師匠様の魔法で、小さな子供になってしまう。ショタ好きの人にはいいかもしれない。
☆☆☆☆
※初出は、「風竜胆の書評」です。