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「白い眠り」 レイア・ルース・ロビンソン  新潮文庫

2014-09-09 | 読書



イブ(イブリン)はマンハッタンの北部、ハーレム地区の古い建物、ユニバーシティ病院の緊急室に勤務する外科のレジデントだ。
物騒な地区なので様々な患者が運び込まれてくる。

午後八時、大雪の日、同僚の外科医が雪道で転倒して、運び込まれ電話で呼び出された。

救急呼び出しで駆けつけると病院内はいつものように、酔っ払いや精神に問題のある患者などでごった返している。
骨を負った医師の治療中、深夜になってインターンで天才外科医と言われている、シェリーが夫に担がれて運び込まれる。

夫が帰宅したときにはソファーでぐったりしていたと言う。最近はアスピリンを大量に飲んでいたので、空き瓶を見ると、一度に全部飲んだことが原因だろうという。

シェリーは作家で、イブは書き上げられた後タイプで清書した原稿をチェックする手伝いをしていた。
二人とも人付き合いが下手で余り深い交流はなかった。呼吸も心拍も弱まり助からない状態に見えたが、驚き落胆しながらも手を尽くす。しかし手遅れだった。

シェリーは妊娠していたが、子供は欲しくないと言っていた。


検視の結果、自殺と言うことだったが、イブは不審なことに気がつく。


アスピリンを大量に飲んだと言うがシェリーの胃には残留物がなかった。

遺言もなかった。本の発刊を楽しみにしていた。


病院の医師、看護師、インターン、レジデントは休む暇もない。
体の不自由な年寄り、脳疾患で救急措置の要る患者、喧嘩や徘徊、夜には警官に付き添われて危険な患者が運び込まれ戦場の様な有様だが、それが日常。

睡眠時間は不足して、医師は健康管理もままならない。
仕事を離れたところでは個人の事情もあり、ストレスも溜まる。

イブはそんな中で、シェりーの死因を考えている。シェリーは、イブの恋人で精神科医のフィルに相談に行っていたらしい。しかしフィルは秘匿義務を守って何も話さない。


シェリーの死因と、自殺でなければ犯人は誰なのか、がメインストーリーだが、病院内部の描写が多く、ドラマのERの混雑と同じような場面が多い、さまざまな人間関係や患者の情報などとともに、イブとフィルの恋愛もある。

シェリーの死のナゾに付き合って最後まで読んだが、事件の解明よりも、医療現場の場面が多く会話も薬品や処置、手術のシーンなど専門的な細かさで、読むのには少し疲れる。



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