例えば洗面所などに俺が居るとメメが傍にやって来てニャーニャー鳴く。餌が無いのかなと思って行くとそうではない。ちゃんと入っているのだ。メメは俺の顔を見上げる。そんな時、俺が食べろとか食べてもいいんだよと言うとメメは餌を食べ始めるのだ。可愛いというか面倒臭いというか。 メメが食べ始めたのでそこを離れようとするとこんな風に食べるのを止めて顔を上げる。この時ヨメが 「 メメはオレサマが居なくなるのが心配で顔を上げた 」 と言った。それを聞いてから急いで写真に撮ったのでちとピンボケになっちゃった。 一体この行動は何なんだろう。寂しいので食べる時は一緒に居て欲しいのか、それとも食べてる時は無防備なので敵の襲来に備えてちゃんと見張ってろってことなのか。 |
3週間ぶりに県境の峠を越えて群馬の岩場。山の北側の斜面に雪は見えるもののもうそこは春景色。佐久と違って至るところに梅だの何だのの花が咲いていた。 急な山道を岩場まであと5分くらいってところを登っていると上の方から声が聞こえてきた。今年からここに何度か来てるけど先人が居るなんてのは初めてだ。岩場に着くと4人居た。でもその中の1人は知ってる人だった。15年前に知り合ったその看護婦さんとの衝撃の会話はこんな。看護婦さんというのは天使ではないと悟った会話であった。
今何やってるのと聞くと 5.12c のルートっていう返事。一時期やってない時があったけどまたこんな凄い所を登りだしたんだ。最初に会った頃は 5.12d をやってたからなぁ。5.12c のルートにはロープがかかってるっていうので話のタネに登ってみた。斜度は90度未満というだけあってホールドやスタンスは小さい。シャーロック・ホームズみたいに虫眼鏡で探したいくらい小さい。でもここにルートを開いた人は壁を見てこれなら登れると思ったんだろうなぁ。俺なら通り過ぎちゃうよ。 途中まで登ったけど行ける気がしない。次にヨメもやってみた。ところがヨメは意外にも俺がぶら下がったところをスルスルと通過(完登はまだ)。後でどうやって登ったんだと聞いたんだけど 「 よく覚えてない 」。俺だったら「この程度のところでは身体が自然に動くので一々覚えてない」などと嘯く場面であるが、ヨメの場合は短期記憶の問題が… 火事場の馬鹿力と言って普通の人でも切迫した状況に置かれると普段出したことがない力が出る。一流のアスリートだとそんな力を自分の意志でコントロール出来るらしい。でもヨメの場合はそんなに格好良い感じはしない。ここ3年近くボッケ家では定期的に休むことなくクライミングを続けている。ふとこんな言葉が浮かんだ。継続は馬鹿力なり。 |