山道を歩いていると山吹があちこちで咲いていた。ヨメは何時もより早いとか何とか。絵の具に山吹色というのがあって黄色とあるのより好きだった。でも山吹というのが何なのか、小学生の俺は全く分からなかったし何だろうと調べることもなかった。後で知ったけど日本の色名は、あか、あお、しろ、くろ以外は殆ど植物名。他は鉱物かな、金色とか鉛色とか。
夜、メメはネズミを捕ってきた。家に居るのではなく田んぼなどにいる小さなネズミ。
お約束の歓喜の舞だけど、立ち上がったら板に思いっきり頭をぶつけてゴンッという音がした。人間ならここで八つ当たりする場面だが、猫はそんな事はしない。
土間で食べてくれるなら良いけど他に行かれると困るのでネズミを取り上げて外にポイッ。その後の沈みがちな不満顔である。
縦に長い亀裂が入ってる岩がある。そんな亀裂の中に手の平を入れ、手を握ったりして岩との摩擦を利用して登る方法がある。手を岩の割れ目に入れ、登れるような状態にするのをジャミングと言う。ヨメが瑞牆山に登るにはこの技をどうたらこうたら。しかしクラック登りは手の甲が血だらけになるし…
たまたまジャミンググローブなんてのが世の中にあるというのを発見。検索を続けていたらジャミンググローブを作ってみたなんていう記事を見つけた。この手袋なら家にもあるので早速作ってみた。しかも小さめのSサイズがあった。
その使い方は逆。滑り止めのあるゴムの方を甲にして手袋をはめる。作って早速試しに行けるところが佐久の良いところ。
手の甲の痛さが半減するのでこれは使える。しかし… 基本的なクラック登りが身についてないのでこういう道具があったからといってクラックが登れるわけではないというのが分った。クライミングシューズを履いたからといって岩登りが出来るわけではないのと同じなのだ。