森羅万象、政治・経済・思想を一寸観察 by これお・ぷてら
花・髪切と思考の
浮游空間
カレンダー
2007年5月 | ||||||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | ||
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | ||
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | ||
27 | 28 | 29 | 30 | 31 | ||||
|
goo ブログ
最新の投稿
8月6日(土)のつぶやき |
8月5日(金)のつぶやき |
6月4日(土)のつぶやき |
4月10日(日)のつぶやき |
2月10日(水)のつぶやき |
11月12日(木)のつぶやき |
10月26日(月)のつぶやき |
10月25日(日)のつぶやき |
10月18日(日)のつぶやき |
10月17日(土)のつぶやき |
カテゴリ
tweet(762) |
太田光(7) |
加藤周一のこと(15) |
社会とメディア(210) |
◆橋下なるもの(77) |
◆消費税/税の使い途(71) |
二大政党と政党再編(31) |
日米関係と平和(169) |
◆世相を拾う(70) |
片言集または花(67) |
本棚(53) |
鳩山・菅時代(110) |
麻生・福田・安倍時代(725) |
福岡五輪幻想(45) |
医療(36) |
スポーツ(10) |
カミキリムシ/浮游空間日記(77) |
最新のコメント
Unknown/自殺つづくイラク帰還自衛隊員 |
これお・ぷてら/7月27日(土)のつぶやき |
亀仙人/亀田戦、抗議電話・メールなど4万件突破 |
inflatables/生活保護引き下げ発言にみる欺瞞 |
これお・ぷてら/10月2日(火)のつぶやき |
THAWK/10月2日(火)のつぶやき |
これお・ぷてら/10月2日(火)のつぶやき |
THAWK/国民の負担率は低いというけれど。 |
THAWK/10月2日(火)のつぶやき |
THAWK/[橋下市政]健康を奪い財政悪化招く敬老パス有料化 |
最新のトラックバック
ブックマーク
■ dr.stoneflyの戯れ言 |
■ machineryの日々 |
■ えちごっぺのヘタレ日記 |
■ すくらむ |
■ 代替案 |
■ 非国民通信 |
■ coleoの日記;浮游空間 |
■ bookmarks@coleo |
■ 浮游空間日記 |
過去の記事
検索
URLをメールで送信する | |
(for PC & MOBILE) |
自民党の「アメとムチ」;参院選
自民党は、参院選に向けた業界団体の引き締め策として、同党への支援を数値化し、貢献度に応じて団体側の要望を政策に反映させる仕組みを導入することを決めた。執行部はすでに、党所属衆院議員らの貢献度を査定して人事に反映させる新たな党運営方針を決めているが、参院選対策での「成果主義」をより鮮明にすることで、票の上積みを図る。
執行部が検討している指標は(1)候補者への推薦の有無(2)団体役員による関連団体回りの実施(3)名簿や人員の提供(4)集会の実施数(5)党員獲得数――など。計約20項目を数値化し、貢献度をはかる。
対象となるのは運輸や食品といった約500の業界団体。医師会や漁連など比例区に組織内候補を出している団体についても「選挙区の候補者に対し、きちんと支援態勢をとっているか」などを材料に評価する。
こんなニュースに接すると、参院選いよいよだなという感じです。
自民党が、多数派とりのために団体ごとの集票を位置づけたというのが実感です。と、いっても従来、とくに参院選ではこの手法で自民党の勢力維持が図られてきたのです。だが、民主党の誕生とあいまって、従来の業界団体ごとの縦割り戦術について疑問が呈されてきたのも事実。そうはいっても厳然として業界ごとの締め付けはおこなわれてきたのいうのが私の感想でもあったわけですが、従来の戦術をここでいっそう強化しようというのが自民党の方針だとあらためて受け取れる報道です。
たかが一政党のこと、どういう戦略をとろうと余計なお世話でしょうが、そうとばかりはいっておれない問題をはらんでいると思うのです。
まず、政権与党の自民党のこの「アメとムチ」の方針によって、国のかじとりが大きくゆがめられる危険性をはらんでいるということです。自民党という一政党と業界団体の利害関係が国の施策にそのまま持ち込まれ、反映されてはいけないという問題です。これまで利害関係が政治に反映されてきたのは誰もが知っていることでしょうし、それこそ枚挙にいとまがないといえます。これを今後もまた許してよいのか、あらためて問う必要があるというのが私の考えです。
いま一つは、自民党のこの方針によって、各団体構成員の権利がどのように保障されるのか、平たくいえば個人の権利が侵害される恐れが目にみえているということです。自民党と各業種団体の関係が仮に自民党の思惑どおりにすすむと仮定すれば、そのしわ寄せが各団体の構成員に及ぶことは誰の目にも明らかでしょう。ようするに自民党からたがをはめられた各団体は、その「目標」を達成するために各構成員にノルマを課す、それどころか事実上、構成員の権利を奪ってきたのがこれまでの実態でしょう。自民党以外の政党を支持する構成員がどのような立場に置かれてきたのか、これを考えてみるとよく分かります。支持もしていない自民党に構成団体の会費とともに自民党の後援会組織に半ば自動的に資金援助するしくみが作り上げられているのが実態だったのではないでしょうか。この仕組みこそ、かつての参院選で自民党の資金確保組織、支持票取りまとめ組織として大いに役割を果たしてきたのではないでしょうか。
今回の自民党の方針は、あらためてかつての自民党の基盤回復をめざすものだといえましょう。少し話をすすめますと、何も自民党にかぎったことではなく、かつての社会党もそうでした。労働組合員への政党支持の自由をほとんど無視した支持の強要は、くりかえし批判されてきました。ようするに、自民党も、かつての社会党も、大衆組織の構成員をわかりやすくいえばそのまま自らの政党支持者とみなして、半ば強制するしくみをつくりあげ、資金的にも、人的にも、支援させてきたのだと理解するのです。いまの民主党も、労働組合レベルでは同様の対応をしているのではないかと思うわけです。
私たちが参院選を前にあらためて強調しないといけないことをあげれば、今回の自民党の方針が、有権者個人の権利をいっさい尊重せずに、上から党と団体の関係に置き換えて、頑張れば要求を実現してやるという「アメ」をちらつかせながら、団体に「ムチ」をあびせ支持を取り付けようとしていることです。ここには、有権者一人ひとりを尊重するのではなく、上から個人の権利もしくみの中で抑え込もうとする姿勢がみえかくれしています。
たかが一政党のことと突き放して考えるのではなく、そこに関係せざるをえない有権者の立場にたって考えてみることも、あえて必要だと思うのです。
■ブログ村ランキングに参加、こちらもお願い⇒