森羅万象、政治・経済・思想を一寸観察 by これお・ぷてら
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財源論- 聖域ありでは議論がゆがむ。。
昨日の6党党首会談も、自民・民主の間では財源が話題になりました。自民党は民主党の政策の裏付けがないと、衝くべき急所のようにとらえています。
財源問題を朝日新聞がすでに、「にっぽんの争点」シリーズの第1回でとりあげています(16日付)。財源をどのように確保するのか、この点では、現状の税のとり方と税のつかいみちを根本からあらためることが必要だとのべてきました。
朝日新聞の記事もしかし、これまでの議論の延長にすぎません。
たとえば見出し。これ一つをとっても、すでに限界がみえてきます。「消費増税か 予算見直しか」というのですが、はたしてそうなのか。税のとり方は、消費税増税しかないのか。他に方法がないのか。これはまさに不問に付されています。これを私なんかは問題視しているのです。
もう一つは、見出しの後段にある。予算見直しにかかわって。論脈からすると、これは歳出の見直しを指すのでしょうから、ムダ、不必要なものを削るということになる。自民、民主の主張も点検しつつ、考えるのは、この点でも問われない、手を付け得ない部分が残されているということです。
朝日の記事は、自民と民主の以上のかぎりでの比較対照をおこなっています。けれど、肝心な上の2つの視点が欠落していると思うのです。朝日が欠落させている視点は、自民・民主が同じように「聖域」として手をつけていない点であって、朝日は両党にひきづられているのか、または同じ方向を目指しているといえましょう。私からみると、これまでの「聖域」を「聖域」として残しておくことが、二大政党政治の目的でもあるといえましょう。
戻りますが、まず第一の消費税増税は不可避なのか。不可避であるとする主張は、それ以外の税では税収をまかなえないか、見直しがありえないかを示さざるをえません。この点では、共産党が主張する法人税税率をかつての37.5%に戻すことも考慮に入れてよいのではないか。大企業や財界が現制度以上の税金を払うことが果たして不可能なのか。これと比較すれば、有権者・国民一般に現状以上の税金を求めることがはるかに困難なように私には思えます。たしかに世界的な金融危機の影響を受けたとはいえ、指摘されているように多額の内部留保の一部を取り崩すことは可能ではないか。そのとり方も、段階的に実施するなど、国民的な議論で決めればいいのではないか。
二点目。ムダの見直しも同様に、自民や民主の案はちがいはあるにしても、たとえば米軍への多額な財政支出に手をつけていません。こういうところに手をつけないとどうなるか、結果的には、「子ども手当」をつくると民主党が主張していますが、増税になる世帯が少なくないことが明らかになっているような事態に。公務員の人件費削減も財源に回す予定なのですから。
財界・大企業と米国を「聖域」としてきたのが自民党政治なのであって、政権交代で、これをあらためられるかどうか、そこに将来は大きくかかわっています。かえることができなければ、税のとり方とつかみちは本質的にかわらないことを意味しますから、税のとり方では国民負担増を求める方向に、そしてつかいみちでは、国民・有権者の生活を充実させるのとは逆の方向にベクトルが動くでしょう。4年間の消費税封印もいいが、以後、それ自体が意味ないものになる可能性を同時にそれは含んでいます。
まさに軸足をどこにおくのかということです。
消費税増税以外にないのか、財界・大企業はこれ以上の税負担が不可能なのか、米軍への膨大な予算支出は断てないのか- この論点で有権者も、吟味してもよいのではないでしょうか。
これまで「聖域」としている部分は一切とりあげず、議論の対象としないという態度は、すなわち世論をミスリードすることを意味しています。
(「世相を拾う」09160)
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聖域に手をつけるなんて、絶対に言わないよ!
民主、租税特別措置3割廃止で1兆円超捻出 民主党は6日、衆院選政権公約(マニフェスト)に掲げている、一部の税金を例外的に増減税している租税特別措置見直しについて、継続年数、適用件数、政策効果の三つの尺度から判断していく方針を固めた。 |
有権者向けの施策を次々に打ち出している民主党。
むろん財源をどのように捻出するのか、裏打ちされているのか、そこが問われます。自民党はその点をついている。ただし、自民党のマニフェストもいいかげんなもの。自民、民主の間で、言葉の応酬も繰り広げられているようです。
そこで民主党の財源確保策。
記事の見出しをご覧下さい。
民主、租税特別措置3割廃止で1兆円超捻出、だと。
特別措置にもいろいろありますから、中身によるといえる。しかし、同党が検討の角度を示しているところにあえて立つとすれば、どうでしょう。
「継続年数、適用件数、政策効果の三つの尺度」、この点で見直すに最もふさわしいのは、大企業への手厚い優遇税制ではないのか、こう思います。
労働分配率は、とくに小泉構造改革の進行とともに著しく低下した(参照)。
分配率の右肩下がりと対照的に、企業の利益率は右肩上がりに上昇してきたのです。
この劇的な時期の特徴は、参照した、そして私が常々、各種データでお世話になる本川さんのHPにも指摘があるように、「非正規雇用者の増加、リストラの進行・一巡(中高年層の整理、低利用資産の整理)、企業の買収・合併等による企業価値の向上などが進み、企業の利益率は急回復した」のです。
結果、大企業は今でも法外な内部留保を確保している。「赤字経営」とはいうものの、内部留保が全体で230兆円にのぼるわけですから、応分の負担を迫ることが不当とはいえないでしょう。
なので、税制をかつての水準まで戻すことは可能でしょう。また、高額所得者にたいする累進税率もこの間下げられてきましたが、これも元に戻すことです。別の言い方をすれば、大脇道場などで丁寧にキャンペーンが張られているように、たとえば上記の法人税率の優遇の結果の税収減を補ってきたのは、庶民から文字どおり大衆的に収奪できる税制としての消費税でした。
ここにこそ最初のメスを入れてほしい。税制を見直すなら、まずここです。
聖域という言葉がメディアでもすっかり定着したようです。税のとり方、使い方で聖域といえば、自民党政治が決して見直そうとしなかった、法人税などの優遇と米国の軍事費の肩代わりです。
政権交代がいわれる中、民主党が態度をはっきりさせ、有権者にまず示すべきなのは、この2つにどんな態度をとるかということです。記事にあるような、この本丸にけっしてふれず、オブラートにつつんだような政策提言では少なくとも私の溜飲は下がらない。自民党とちがうという態度がどうしてこの分野で示せないのでしょうか。
だから、民主党のやる政治も従来の自民党政治の枠組みの中のもの、本質ではかわらないということになるのに。
(「世相を拾う」09148)
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ムダづかい考
危機感募る石原知事、都議選応援に東奔西走 石原慎太郎知事が東京都議選で、自民、公明両党の応援に奔走している。各地の地方選で民主党に風が吹き、都政与党の自民、公明両党が議席を減らせば、石原知事の都政運営に支障が出かねないからだ。「非常に不安というか、どうなるか予測がつかない」。知事の危機感は強い。 「過半数を自民党と公明党が失ったら、議会の運営がどうなるかわからない」。6日夕、石原知事は東京都墨田区の街頭で、自民新顔への支援を必死になって求めた。 |
もともと自民党に籍を置く人物だから、自民党応援は、当たり前のことでしょうが、この記事の視点が、自民・公明とは別であるかのような表現を繰り返していることに疑念を私は抱きます。
別のエントリーでふれたように、都議会の現状はいわゆるオール与党体制。知事提出議案の99.3%に賛成した事実は動かしがたい(参照)。
こんな事態なのに、記事によれば、あたかも(都議会の)自民・公明と民主が対立物であるかのようです。この点でいえば、石原氏が「過半数を自民党と公明党が失ったら、議会の運営がどうなるかわからない」という発言は、民主党が大勝し、今後の石原支持に難色を示した場合にのみ妥当するものではないでしょうか。
記事はだから、都議会議員選挙における政党配置の実態からかけ離れたものとなっています。
少なくとも都議会のなかでは、自民・公明と民主が共同歩調をとるのが圧倒的でした。その歩調が都民にとって利益をもたらすのであれば何もくちばしをはさむ必要がない。そんなことはないわけで、常識では考えられないようなムダづかいに、自民・公明はもちろん、民主党も賛成してきたではないですか。
東京外郭感情道路が引き合いに出されます。何しろ道路1メートルの値段が1億円。総工費は1兆8000億円といわれています。多額の公共投資額は、そのままゼネコンの懐を温めるものです。
中央政治では、民主党はよく、ムダを語ります。同党のウェブサイトには、「生活・環境・未来のための緊急経済対策」(骨格)が掲載されています。
それによれば、基本方針の中に、
- 基本理念は「生活が第一」「生活を良くすれば、経済が良くなる」。
- 既得権温存を目的とする事業、旧来型公共事業などの非効率な事業を排し、生活・環境・未来のための政策を実現するために、予算の総組み替え(税金の使い方の抜本改革)に着手する。
などが示されています。
この民主党の政策は、現実政治とは無関係に公表されているのでしょうか。上にのべたように、東京都の現実と民主党の対応は、少なくとも民主党の政策とはまったく正反対といってもいいすぎではないでしょう。それとも、中央政治でいうムダづかいは、東京都のムダづかいとは別のものとでもいうのでしょうか。
都民の税金を1億円/メートルもの豪華な道路に使うのは、ムダ以外のなにものでもないと思うのですが。
(「世相を拾う」09122)
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麻生首相「贈与税減税」発言- 誰を応援するのか
そこで、麻生首相が何を考えているのか、以下の記事はそれを端的に語っています。つまり、彼の頭の中には、ごく一部の階層しか視野にはないことをこれは示している。
彼が検討の価値があるというとき、いわゆる富裕層といわれる人しか頭に思い浮かばなかったということでしょうか。それとも、日本の経済とはすなわち一部の富裕層のためのものであって、その層の人たちの動向こそが日本経済を決定づける、こう麻生氏が考えていると思われてもしかたがない事例の一つであることにちがいはありません。
昨年来の世界的な金融危機で日本はいちばんその影響を受けている国の一つであることは誰も疑わないでしょう。そうなると、その影響を断ち切り、国内の不況をいかに脱却するのか、それが問われなければなりません。選挙目当てに麻生内閣は、いくつかの国民の人気取り政策を実施していますが、この贈与税減税は、麻生内閣の何たるかを示す、本質的な政策でしょう。
麻生内閣以前にも、税のとり方に関していえば、歴代の自民党政府は、大企業や財界には法人税減税という手法で税金を安くし、一方で、たとえば消費税にみるように、広く、浅く税金を取ってしまう。その結果、数字的にふりかえると、財界・大企業の税を安くした分をそのまま国民に転嫁したという事実が残すのでした(参照)。
ここにこそ、歴代の自民党政府というものが、国民の生活を重視する方向にかじ取りをするのではなく、ただただ財界や大企業という、はるかに国民より担税力をもっているはずの一部に、政策の力点を置いているということ、別のことばでいえば、自民党の政治というものが財界・大企業本位であることを証明しているのではないでしょうか。
麻生氏も、この自民党政権を本質を引き継いで、ごく一部の富裕層が該当する、富裕層だけが減税の恩恵を受けるだろうと思われる、贈与税減税などを目玉にしょうという魂胆です。
イギリス政府が、世界的不況のなかで、広くその効果が望める消費税減税と、まったく対照的であって、そこにわが日本国政府の政治的センスの無さを私は率直に感じざるをえません。
麻生氏は、しばしば国民生活とはおよそかけ離れた、とんちんかんな発言をして驚かされますが、それらの発言も、今回の贈与税減税をもちだす姿勢も根は一つ、彼の立ち位置が国民の生活とは交差しないところにあることを意味しているということです。
一部の人の減税による多額の、ごく部分的な効果か、ごく少額(であっても)の、圧倒的な効果か、どちらを選ぶのか、それは自民党自身がこの間の、消費税の歴史であるいは実感しているはずなのでしょうがね。
(「世相を拾う」09074)
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追加経済対策“贈与税減免”急浮上のデタラメ
消費税20年- 消えた生活10カ月
導入されるときも、そして増税のときも、引き合いに出されたのは社会保障の充実のためということでした。しかし、結果は、われわれ国民がまんまと騙され続けてきたというのが現実でしょう。ならば、消費税の税収はどのように活用されてきたのか。
政府は、それをむろん口に出していうわけがありませんが、結局のところ、消費税が少なくとも導入されてきて以来、その税収にほぼみあう分が法人税減税による税収不足分を補ってきたということです。
ようするに、事実は、口実にされてきた社会保障の充実ではなく、財界や大企業の税金を減らすための穴埋めにあてられてきたというわけです。
税のとり方というものに時の政府の階級的な立場が表れるとすれば、この手法そのものに、自民党政府がいかに大企業や財界の立場に立ってきたかが分かろうというものです。
少し立ち入ってみると、1989年に3%で導入され、1997年に5%に税率が引き上げられました。そして2009年度までの消費税の納税額累計は213兆円と推計されています。一方で、この20年間に法人税、法人住民税、同事業税は182兆円、減税されているといわれています。まさに減税分182兆円を消費税で補ってきたのです。
社会保障に目を転じると、この20年間、受給する側にとってはマイナスとなった、年金が改悪され、雇用保険料は引き上げられるという連続でした。また、介護保険料も03年、06年に引き上げられ、障害者も自立支援法による負担増、生活保護も母子加算の削減、後期高齢者医療制度が08年にスタートするという、まさに踏んだり蹴ったりの状況でしょう。
ちょうど日本に消費税なるものが誕生して20年になる4月1日、生活保護の母子加算が全廃されるという出来事は、歴代の自民党政府がいかに国民生活を無視してきたのかを象徴するものだと私は思います。
積み上げられた消費税額213兆円。
気の遠くなるような多額の金額です。それが本来、担税力があるはずの財界・大企業の減税にあてられるという不条理。
少し身近に考えるために、例をあげてみます。
仮に一世帯で毎月、消費に20万円をあてるとします。そうすると、
消費税率3%の時代は8年間つづきましたので、その間の消費税額は、
20万円×3/100×12×8(年)=57.6万円
という具合です。
同様に、5%になって以降は、
20万円×5/100×12×12(年)=144.0万円
の消費税を納めることになります。
つごう200万円を上回る税金を納める結果となるわけです。しかも、先にのべたように、私たちの日常生活に密接に関連するはずの社会保障制度の充実にあてられるのではなく、大もうけをしてきた財界・大企業の減税に振り向けられてきたのですから、納得しがたいのも当然でしょう。
つまり、上にみたとおり一月の生活、消費が20万円だとすると、ほぼ200万円の消費税を納めたというのですから、私たちは10カ月分の生活費をまるごと、大企業・財界に捧げてきたといえるわけです。消えた生活10カ月ともいえるものです。
ごまかされつづけた20年をふりかえり、少なくとも法人税を元に戻すと要求することは妥当ではないのか。税は負担能力のあるところから相応にとるという一つの原則に立ち戻ることが必要ではないか。
こう消費税の20年の歴史をながめて思うのです。
(「世相を拾う」09071)

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消費税引き下げは即効性ある景気対策
首相、「受け取らない」発言否定 定額給付金
たとえば、「毎日」の調査(1月24、25日)では、定額給付金を「評価しない」は74%。「評価する」は22%でした。あわせて、3年後の消費税引き上げは「反対」67%、「賛成」27%ということですから、国民の意識は先にのべた政府の対策への不信をはっきり反映したものとみてよいでしょう。
考える必要もないほど簡単なことは、給付金が1回きりのものだということです。いったいこれまで国民に押しつけられた増税や負担増はいくらになると考えているのかと、怒りが爆発しそうな「手当て」にすぎないことは明確です。
そうではなく、まさに国民の意識はまっとうなもので、消費税増税にはもちろん反対しなければならないし、消費税引き下げこそ景気回復にとっては有効でしょう。譲歩して、当面、食料品は消費税ゼロに引き下げよ、こう主張したいとも思うのです。
山家悠紀夫さん(暮らしと経済研究室)が、総務省の家計調査で試算しています。平均月収世帯(4人世帯48万円)の生活必需品(食料・水光熱費)にかかわる支出は約8万1000円。負担している消費税を1人あたりに換算すると年1万7300円、約2兆2000億円の財源で実現できる。食料品だけをゼロにする場合だと、1兆7000億円の財源で実現できるといいます。
消費税の引き下げは、使えば減税効果がでてくるわけですから消費に確実に結びつくでしょう。定額給付金にあてる財源で、消費税引き下げは可能だし、即効性ある景気対策といえそうです。
09年度予算案は、消費税増税に連動する予算案です。しかも第企業優遇をいっそうすすめるものともいえます。
税制をどのように見直すか、重要な争点です、これまで聖域とされてきた部分にメスをいれれば、庶民減税は可能なのです。
内需をいかに高めるか、これが景気回復の決め手だといわれていますが、そうであればこそ、消費税引き下げは、当面、食料品にかかる消費税をゼロにするよう強く求めたいと思います。
(「世相を拾う」09032)
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景気回復策としての消費税減税
景気が今日のように芳しくなくなると、どのように好転させるのか、いうまでもなく関心事となる。テレビでも、この種の問題が扱われることが少なくない。
景気浮揚策として国内消費を高めることが強調されている。そのためには、(日本の)雇用を確保しつつ、賃金を引き下げないことが課題となる。
森永卓郎さんが、消費税の一時的減税についてのべていた。これも一つの方法ではないか。すでにイギリスでは、景気が急速に悪化するなか、消費税減税という打開の方法をとった。この対処法について、同国の有力シンクタンク・財政研究所(IFS)の研究報告によれば、昨年12月から実施された消費税(付加価値税)減税の効果について、「景気悪化が抑えられる」とが明らかになったという。
英国政府は、景気刺激策の一環として昨年12月、今年末までの期間限定の措置として消費税率を2・5%引き下げ、15%とした(*1)。IFSは、消費税減税で個人消費が1.25%増えると予測。減税分の購買力が増えるだけでなく、税率が元に戻る前に駆け込み需要が増えると予測している。また、消費税減税を金利引き下げによる効果と比較してIFSは、「金利引き下げは、借金をする者を利する一方、預金者の購買力を下げて不利にする。消費税減税は、借り手と預金者双方の購買力を増大させる」と分析しているようだ。
一方の日本。
麻生首相は、消費税増税の方向を施政方針演説で明らかにした。景気回復のために国内需要を高めることが必要だとする考え方からすると、これはそれに明確に逆らう方向を示している。もっとも、麻生氏も景気が回復すればと前置きをつけているのだけれど。
1%増税することで税収は2兆円ともいわれているので、増税がもたらす消費抑制効果は少なくない。消費税増税は景気悪化をさらに加速させる。
国内消費を高めるために消費税増税でなく減税をどう実現できるのか、その筋道を考えるのも政治の役割ではないか。それが殊に強調されなければいけないのではないか。
(「世相を拾う」09029)
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*1;英国では消費税はもともと食料品など生活必需品は税率ゼロで、実質的に課税されていない。
消費税増税のエンジンを止めるために
私は、これまでのように、単に社会保障財源のための増税という強調の仕方ではなく、消費税増税のために社会保障の機能強化などをむしろ前面に押し出し、充実のために増税が必要だという強調の仕方に変わっていることについてのべましたが、同プログラムはそうした手法に則った文脈になっていると思います。
とはいっても、麻生首相の命運は2011年までは到底見通せるものではないことは衆目の一致するところではないでしょうか。だから、ある意味では無責任ともいえる。けれど、歴代の自民党政権は、消費税増税を国民に問うたことはありません。そうではなく、選挙の際には増税しないとのべ、争点にもせず、(消費税関連)法案を多数を借りて強行してきました(参照)。
しかし、あえて、政府が強行採決からちょうど20年になるその日に、消費税増税と実施のためのロードマップを閣議決定したことが、消費税増税という課題が政権を担う自民党にとっては、当面の重要な政治課題だという位置づけを示唆しています。別のいいかたをすれば、それだけの決意がそこに示されているとみてよいのかもしれません。
より正確にいえば、自民党が重要な政治課題として位置づけるのは、財界・大企業の強い要請に沿うためです。財界は、すでに「税・財政・社会保障の一体改革「提言」を08年10月2日に発表しています。つまり、財界・大企業にとってこそ、消費税増税は不退転でのぞむ課題なのです。ですから、安倍も、福田も消費税増税をのべ、そして麻生政権もまた、打ち出したというわけです。つまり、消費税増税は、財界・大企業を優遇する自民党政治の今日的な根幹政策といってもいいでしょう。麻生以後の政権もまた、消費税増税から逃れることはできないのです。政権交代が仮になった場合でも、民主党は早晩、消費税増税をいいだすにちがいないと推測します。
「中期プログラム」は消費税増税のための推進エンジンです。推進エンジンはただし、これにとどまりません。09年度の与党税制「改正」大綱です。ここでは、海外子会社の利益を非課税化する証券優遇税制の延長などを盛り込むなど、より露骨に優遇姿勢を強調しています。
「中期プログラム」と与党税制「改正」大綱と、09年度予算案はけっして脈絡がないものではありませんし、昨日の麻生氏の施政方針演説は、「中期プログラム」と「中期プログラム」という二つのエンジンを駆動させて、消費税増税までいきつこうとする自民党の意図をあらためて明確にしたものと指摘することができます。
財界・大企業が望むのは消費税増税という終着点です。そこでは、冒頭のプログラムに明記されているような国民に増税を強いる一方で、企業の税負担を抑えるための財源を確保しようというものです。これまでの輸出戻し税という優遇、法人税増税に眼がむかないようにし税負担を回避する手段-という消費税は、二重の意味で財界・大企業にとって欠かせないものとしてあるのです。
二つのエンジンが駆動できないようにしなければなりません。
それは、財界・大企業のこれまでのふるまいを直視することからはじまります。新自由主義諸政策と労働者派遣法の改悪は、極端な富の集中の要因として機能しました。
同様に、税制面では、この間の消費税(増税)が応能負担という点でみれば、いいかえれば払うべき者が応分の負担をする点でみても、いかにゆがみをつくってきたのか、審判をくだすのは国民ではないでしょうか。大企業にモノをいわなければなりません。
所得の再分配を認めるならば、これはただちに正さなければならない事態に日本は直面しています。
財界・大企業は応分の負担をせよ-こう迫って、実現させることが必要だと考えるのです。
(「世相を拾う」09025)
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*1; 日程表を簡略化すると、つぎのようになるのでしょうか(参考図)。図は、「消費税をなくす会」の『ノー消費税』から。
【関連エントリー】
消費税増税のための、与謝野氏の方便がここにある。
消費税増税- 口実を変えた政府
消費税増税のための、与謝野氏の方便がここにある。
消費増税なら「政党交付金、議員歳費半分に」 経財相
まず、政党交付金、議員歳費を同列に扱う問題。政党交付金、つまり政党助成金は、もともと国民の税金で政党に助成する性格をもっているのですから、国民それぞれの支持政党とは関係なしに政党に配分される問題を指摘しないわけにはいきません。支持しない政党に、いくらかでも自分の税金が回るという不条理。これはどこまでも解決することができません。近代政治においては、いうまでもなく自ら支持する政党に自ら募金する、これが確立された原則でしょうから。
これと議員歳費を同列においてよいのか、疑問を私は率直にもつわけです。国民の立場にたった、国民のための議員活動に、極端なことをいえばいくら使っても国民がそれを評価すれば否というわけにはいかない。これが私の考え方です。問題は、ほとんど国民本位の立場とはいえず、往々にして国会で質問もしない議員にも同様の歳費があてがわれている矛盾、これをどう解決するかということでしょう。政党政治の今日、それは、おそらく個々の政党の、国民の目線との距離感に左右されると思うのですが、それぞれの政党の議員活動の位置づけが問われているといわなければならない。これを、政党助成金と同様の水準で扱うムリ、矛盾は、ほとんど明らかではないでしょうか。
こんな問題を、あたかもムダをなくすというただ一点でくくってしまい、つまり、政党交付金も、議員歳費もムダという余剰があるという認識でしょうが、それを生贄に消費税を増税しようとする魂胆を、第一に発言はふくんでいます。
欺瞞だと思うのは、まさに発言する氏が所属する自民党そのものが、これまで何事もなかったかのように多額の政党交付金をせしめ、そして議員歳費を受け取ってきたという事実です。消費税を増税しようとしまいと、政党交付金を受けることの是非の問題は存在する。また、自民党議員のなかには当選したものの、ほとんど質問にも立たない議員が少なくないという事実、つまり同党のこれまでの議員活動のありようと、国民の望む国会議員の活動のあり方にてらし、同党がどう受け止め、消化してきたのか、それが問われてしかるべきだということではないでしょうか。
与謝野大臣は、その意味で偽善家であることを自ら証明している、こういってしまうといいすぎでしょうか。
今回の発言自体も、どれほど実践し、あらためようとする腹積もりができているのか、といえばほとんど首をかしげたくなる程度のもののように思えます。
さらにえいば、なるほどムダがあるのなら、それは正した上で、にっちもさっちもいかないことが周知の事実となり、もはや財源を確保する上で、消費税以外にない、これが国民に十分に納得されなければならないでしょう。日本の政治シーンでは少なくともこんな状況はもたらされてはいません。
もっとも欺瞞的なのは、今でも聖域とよばれる手をつけてはならない部分は、なぜそうなのか国民に説明されることなく温存されているのですから。
消費税増税は、むしろ、そうした聖域を聖域として保持するための方便ではないでしょうか。すなわち、消費税に財源を求めることと、企業優遇税制を見直すことは、政治路線上鋭く対立するものとして定立させられてきたといえる。
別の言葉でいえば、税のとり方、この点で鋭い階級的対立があるのです。少なくとも日本の政治は、分かりやすくいえば、大企業の税を優遇しつつ、一方で大衆課税を強めることで推移してきたといえる。働く者への賃金抑制を強めることとあわせて、税の取り方で低所得者にシフトするという、いわば二重の意味で、再分配を弱めてきた結果が今日の貧困の極まりを端的に表現しているのでしょう。
与謝野発言は今日のこうした事態から目をそむけ、消費税増税を準備するための、体のよい発言と断ぜざるをえません。
つまり、税制上、極端な大企業優遇をつづけ、国民の少なくない部分を貧困に至らしめ格差を広げてきた自民党政治に無反省でありながら、こうした「お利口な発言」をなすことに強い疑念を私は抱きます。大企業や大資産家への課税を強化することに比べれば、与謝野氏のいう「ムダ見直し」の効果など足元にも及ばない。
企業減税から目をそらす、ここにこそ、財界・大企業が消費税増税を至上命題とする理由があるし、それを支えるという与謝野発言の真意があるのです。
(「世相を拾う」09018)
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消費税増税- 口実を変えた政府
これに、菅直人氏が以下のように反応しているようです。あいかわらずの政局をからめた反応です。
菅氏の期待がどうであろうと、消費税増税を付則に盛り込むという意味を考えないといけません。だから、菅氏が最初に言うべきは「国民に増税の是非を問うべきだ」ということであり、同時に、民主党は消費税増税にどんな態度をとるのか明示するということではないでしょうか。これに、菅氏がどんな態度をとるかを私は知りたいのです。
つまり、税制改正法案の付則に盛り込むということは、法案がとおれば増税を基本方向として確認するということにほかなりません。
民主・菅氏「消費税で与党混乱」 自民の造反期待
さて、繰り返し主張される消費税増税。
かつては、消費税増税は社会保障財源のためという口実を全面におしたてていました。そもそも新自由主義的構造改革は、消費税の割合を高め税構造を大きく変えることを、高コスト構造からの転換の一環として位置づけてきたのでした。財政を持続可能なものにしていくために、5年間で1兆1000億円の社会保障費の削減がかかげられてきたのは周知のとおりです。こうした社会保障費削減と抱き合わせで、一方では07年12月の与党税制改革大綱では税体系の抜本的改革が明示され、消費税は主要な財源とすることがうたわれています。
しかし、社会保障国民会議が設置されます。福田首相のときです。
社会保障国民会議の議論は、それまでの議論とは若干、趣を異にしているように思えます。
これまで少なくない消費税関連のエントリーを当ブログでも記してきましたが、あらためてこのエントリーで、社会保障国民会議の設置前後での、消費税増税論者たちの議論の変化に着目し整理しておきたいと思います。
すなわち、設置以後は、社会保障と財源の関係から持続可能性を強調した従来の削減路線から、社会保障の機能強化を強調した論旨、論点に変化しているということです。財政再建を理由に社会保障費削減を主張しながら、持続可能性のために消費税増税を正当化し使用とする方法では展望を見いだせず、社会保障の機能を強化するために消費税増税が必要だという主張への変化です。
たとえば、こんなふうに。
「制度の持続可能性」を確保していることは引き続き重要な課題ではあるが、同時に、今後は、社会経済構造の変化に対応し、「必要なサービスを保障し、国民の安心と安全を確保するための"社会保障の機能強化"に重点を置いた改革を進めていくことが必要である(中間報告) |
その後の麻生首相の「中福祉・中負担」発言もこの流れに沿ったものであって、社会保障国民会議の最終報告(08年11月)「機能強化」のための追加財源分を消費税率で換算した数値が示されたことで、機能強化という理由で消費税増税を正当化しようとする方向は明確になったといえるでしょう。経団連はすでに昨年10月、「税・財政・社会保障制度の一体改革に関する提言」を発表しています。その基本は、上記「機能強化」論と同じ地点に立っています。
必要な箇所に財源を重点的に振り向け、制度の安定的向上、綻びの解消を図るべきである |
などに端的に表現されているのではないかと思います。
ですから、今後は、消費税は社会保障に使われないと単純化するわけにはいかず、政府・自民党、そして財界のいう、機能強化ということを問い直さなければならないということです。
消費税増税の口実に、社会保障の機能強化をいっているのですから、では機能強化とはいったい何か、社会保障が充実をするのか、それを問うことが必要になります。詳細をふれることができませんが、私は、中間報告、最終報告を読む限り、これまでの医療改革の名であげられていたものの繰り返しのようにしか思えません。機能強化というふれこみで、あたかも国民よりの社会保障充実を図るかのような装いですが、じっくり点検してみる必要がります。
増税への障壁をできるだけ低くしようと強調されている社会保障の機能強化論。それを阻止するためには、社会保障拡充とそれにふさわしい財源をどのように確保するのか、そこで国民的な合意を形づくることが求められています。その方向は、貧困のこれだけの深まりのなかで明らかなのでしょうが。
すなわち、貧困と格差を拡大させてきた自民党政治からの転換、つまり社会保障と財源の関係でいえば、歳入歳出のあり方を見直すこと、つまり税のつかいみちと税をどこからとるのか、所得税の累進性強化・法人税課税の強化、ムダな公共事業や防衛費の見直しは欠かせない論点ではないでしょうか。もちろん、公費と事業主負担を高めることが不可欠だといえるでしょう。
冒頭に戻ると、麻生政権の消費税増税明記方針は以上の経緯をふまえたものであるのは論をまちません。さて、社会保障を充実させる上で、消費税増税が不可避なのかどうか、消費税増税にどんな態度をとるのか、これを各党に問わねばなりません。
(「世相を拾う」09014)
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税金のつかいみちに着目するということ。
首をかしげたくなるのは、いまだに「大きな政府」とか「小さな政府」を無前提に、しかもその是非を語ろうとする風潮がある点。「大きな政府」か「小さな政府」かという議論は、それほど有益なものではない。ちょうど小さなものをさらに小さくするのが構造改革と定義づけるのが正確でないのと同じように。それより、これまでをふりかえって、たとえば開発主義から新自由主義改革へという流れを確認することの方がよほど重要だろう。もっとも、そう認識しなくてはならないのは、とっくの昔だったのだが。
いま、こんな議論がでてくるのは、麻生政権の後継をめぐって、自民党内で、そして民主党も巻き込んで、動きが表面化したこととむろん無縁ではない。
麻生に圧力をかけつづけている人物の一人が中川秀直で、彼はいわゆる「上げ潮派」として把握されている。ようは、別の言葉でいえば、構造改革路線継承か否か、が後継争いの論点の一つとしてとらえられているからだ。つまり、彼は、小泉改革路線の継承をもっとも強調する一人だからである。
マスメディアがあおるのも、そんな各派の勝ち負けであって、結局、世論のなかにノイズを持ち込んでいるに等しい。
当ブログは、総選挙の結果によって、政治のありようがどうなるのか、いくつかの可能性を示した。
それにそえば、自民が過半数を占めた場合も、民主が過半数を占めた場合も、多かれ少なかれ構造改革路線が踏襲されるだろうということである(参照)。
逆に、構造改革路線を阻止できる可能性があるとすれば、民主党単独では過半数を満たさず、構造改革に反対する共産党などの発言力が保持された場合に限られてくる。
構造改革路線であろうと、あるいはいわゆる財政再建派であろうと、税金のつかいみちでいえば、大企業優遇、米国優先の姿勢では共通している。この点の議論こそ重要ではないか。
かつて開発主義は、ムダ(な開発)がその内実であった。その際、大企業、ゼネコン奉仕は極まったのだ。開発主義はいくらか「修正」されたのだが、税金のつかみちはどうだろう。あるいは逆からみて、税金のとり方はどうだろう。むしろ大企業優先のありようは深化したのではないか。
こんにち富と貧困が広がったのは、その結果である。所得再分配は社会保障切り捨ての構造改革路線とも結びついて極端に機能していないのだ。
だから、あえてくりかえせば、税金のつかいみちを根本から問うことだ。
大企業優遇とは何か、実態はどうかをしっかりつかむことだろう。また、米国政府への追従ぶりがいかなるものか、米国のいいなりになって日本はどこに、どれだけの税金をつぎ込んでいるのか、それを知ることである。
そうすれば、大企業優遇のこれは減らせ、米国いいなりのこれはへらしても差し支えない、などの具体的な議論に発展するだろう。
当ブログが、期間工・派遣切りが横行するなかで、大企業の内部留保の一部をはきだせというのも、これと深くかかわっている。彼ら大企業は、税制面で優遇され、多額のため込みが可能な状況にあるのだ。その一部をはき出したところで、体力が弱まることはない。それで、どれだけの労働者を救えるだろうか。大企業は、非正規労働者を利用して利潤をあげ、税制でのバックアップをうけ、今日の内部留保を築いてきたのだから。今こそ、その「還元」をすべきときだ。
折角、議論するのなら、本質に迫り、語らないといけないだろう。
(「世相を拾う」08259)
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【関連エントリー】
税のとり方、使われ方を問う- 「社会保障国民会議報告」雑感
英国の消費税引き下げ- 日本との落差
日本で、なぜこんな対策が実現しないのか。その落差を、しみじみ考えさせるニュースだった。英労働党政権天晴れ。
イギリス:消費税引き下げ 3兆円近い景気対策を発表 英政府は24日、総額約200億ポンド(約2兆9000億円)に上る景気対策を発表した。個人消費を支えるため、日本の消費税に当たる付加価値税(VAT)を少なくとも1年間、17.5%から15%に引き下げ、125億ポンド規模の減税をするのが柱。欧州で最悪の事態に陥っている英景気をテコ入れできるか注目される。 欧州主要国で消費税率を引き下げるのは初めてとみられ、ブラウン首相は24日の講演で、「異例な時だからこそ、異例な行動が必要だ」と述べた。ガソリンにかかる燃料税の引き上げや中古車への課税を先送りするほか、中小企業への法人税の引き上げも見送る。 財源確保のため、国債を増発するほか、年収15万ポンド超の富裕層に新たな税収枠を設定し、12億ポンドを徴収する。これに伴い、来年度の財政赤字は、1180億ポンドに拡大する見通しだ。 |
翻って日本では、こんなことは期待できない。
たとえば、いまの民主党。
民主党からは、こんな政策は絶対に出ない。因みに、同党の景気浮揚政策をとくとご覧あれ。仮に紙をも透すような眼でみても、どこからもそれを見出すことはできないだろう。ましてや、わが自公政権がそんな理屈にあった政策を提案できようはずもない。
平たくいえば、この国では聖域というものが、厳然としてあるのだから。これをほとんど、まるで向こう見ずのように執拗に指摘しているのは今、共産党以外にはない。その他の政党においては、手をふれてはいけないものが厳然としてあるのだ。
元にもどると、英労働党政権が打ち出したのは、消費税の一時的減税。理にかなっている。日本でも、国内消費の冷え込みがたびたび指摘されているわけで、直接、効果を期待できる方途の一つとして消費税減税があると大方が考えるところだろう。
英国が踏み切ったのは、それだけではない。一方で、高額所得者への課税強化を宣言した(参照;英、消費税2.5%下げ発表 景気対策で09年末まで)。
英国では、景気刺激策に国内総生産の1%に相当する総額200億ポンド(約2兆9000億円)をあてるという。日本でいえば、5兆6000億円程度に相当する。消費税引き下げはその一環の対策だ。12月から来年末まで実施するらしい。
同国の財務相は「全員を支援する最良で最も公平な方策」「商品とサービスを安くし、消費を促進し、成長を刺激する」とのべたというのだから、まさに拍手をしたくなる。
「信用できない」「チンピラの言い掛かり」などという言葉の応酬を、あたかも対決と勘違いしているかのような日本国の二大政党党首。
明快で、的確な景気刺激策をいまこそ提起してもらいたいものだ。
といっても、米国にも、そして財界・大企業にも、モノがいえないという点で同じなのだから、まったく期待はできない。
だから、逆に、たとえばトヨタ・奥田発言みたいなものが横行するのだ、わが国では。
(「世相を拾う」08246)

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税のとり方、使われ方を問う- 「社会保障国民会議報告」雑感
25年度、消費税6%上げ 国民会議が最終報告 政府の社会保障国民会議(座長・吉川洋東大大学院教授)は4日、首相官邸で会合を開き、最終報告をまとめ麻生太郎首相に提出した。年金や医療、介護、少子化対策など社会保障機能を強化する必要性を訴え、消費税増税を念頭に、安定財源確保に向けた税制改正論議を求めた。 |
消費税増税は避けられないのか否かという点では、上記のように社会保障国民会議は、消費税増税しか想定していないということです。
税源をどこに求めるのか、これはすぐれてその人の政治的、階級的立場を反映せざるをえない設問でしょう。最終報告は、記事にあるように「現在の社会に生きている国民がみな、応分の負担に応じなければいけない」と強調しているのですが、応分の負担をいうのであれば、大企業・財界にその言葉を返さなくてはなりません。
この図が示すのは、消費税導入以来の消費税による税収が188兆円であるのにたいして、当該期間の法人税減収分が159兆円にものぼるということです。この時期に、法人税の税率が40%から30%に引き下げられているわけですから、消費税税収が企業減税を支えてきたということになります。07年まで大企業は史上最高の利益を更新しつづけて、バブル期を税負担は下回っているのです(参照;図)。
同時に、国民にとってはこの期間はどうだったのでしょうか。消費税増税の際、必ずといってよいほど社会保障が口実にされます。
表は、実際はそれがまやかしであることを証明しているのではないでしょうか。健康保険本人の医療費一部負担割合は3割になりましたし、老人医療も負担増。国民年金も、さらには年金開始年齢も改悪されました。
次々に改悪され、社会保障の充実や高齢化社会に備えるためにという政府の言い分がごまかしでえあることが裏づけられています。
社会保障という言葉がでてくると、負担やむなしとか、あるいは西欧型の「高負担・高福祉」を思い描く人もあるようです。しかし、社会保障をどう支えていくか、財源をどこに求めていくか、それはいうまでもなく、税をどこに配分するのか、税をどこからとるのかという問いと不可分の問題です。
いま、はっきりさせる必要があるのは、消費税を増税しなくても財源はあるということでしょう。
大資産家について上記でふれていませんが、大企業・大資産家の減税を元に戻せば、7兆円の税収が可能です。そのほか大企業向けの優遇税制をただせば、さらに3兆円が可能ともいわれています。
軍事費についてはどうでしょう。思いやり予算をふくめて米軍のために莫大な税金がつかわれています。これらをあらためればさらに少なくない財源が確保できます。公共事業費は削減されてきているとはいえ、西欧に比べると格段に使われています。フランス並みにすれば12兆円の財源が確保できます。
ようは、これらを聖域にしないことです。
是非をしっかり議論し、削るものは削るという立場に立てば財源は生まれます。
その意味で、税金のとり方も、使い方も根本から問う国民的な議論が求められているのではないでしょうか。
とりあえずは総選挙を、そのための一つの機会にしなければなりません。
(「世相を拾う」08225)
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追記;図表は、国民大運動実行委員会作成のリーフレットから。
消費税増税が国家的貧困ビジネスだという意味
麻生首相の先だっての消費税増税公言は、消費税増税を争点にすることを意味しています。財源問題に即していえば、昨日エントリーでふれたように、消費税増税なのか、それとも聖域に手をつけるのか、これが問われているということです。
消費税は、これまでも社会保障のためという理由づけで増税されてきたのですが、結果はそうではなくて、社会保障が削られる一方でした。では、増税分はどこに消えたのか。繰り返し当ブログで言及しましたが、大企業の法人税減税分に消えていったのです。
社会保障は削減の対象になってきたのに、一方で大企業や財界のための優遇をつづけてきた。ここにこそ、今の自民党政治の本質の一つがあります。ここをあらためてこそ、自民党政治からの転換がはじめて実現するし、そのことが国民の苦難から解き放つ第一歩になると考えるのです。が、民主党の「政権交代」論にはこの青写真は入っていないようです。消費税に反対することも、ましてや大企業にノーといえることなどできないのですから。
消費税というのはその税の性格から低所得者の負担割合が高く、しかも、以上のような歴史的経過をたどったことを考えると、消費税の増税そのものが、貧困をさらに広げ、貧しいものはさらに貧しく、富める者はさらに富むように機能してきたことに着目せざるをえません。
以前のエントリーで湯浅誠氏が消費税は国家的な貧困ビジネスだとのべたことを取り上げました(参照)。その指摘は、この点に深くかかわっています。彼はこうのべています(*1)。
貧困状態にある人の貧困を固定化して、それを食いものにするビジネスというのが、いま日本社会のなかで、いろいろな分野で生まれています。私はそれを貧困ビジネスと名づけたことがあります。サラ金はその典型ですけれども、労働の分野では日雇い派遣会社がそういうものです。 これは貧困状態にある人が働きにいって、どれだけ働いてもお金をためられないシステムになっていますから、そういうなかで貧困が常に固定化される。しかし、その一方で、利潤を上げる人が生まれてきます。 弱いものイジメをしつづけているいまの政治状況のなかで、さらに生活必需品などを除外することなく一律に消費税率のアップがおこなわれるのだとしたら、それはもう国家的な貧困ビジネスだとらえる必要があるのだと思います。 |
国家の財政を左右できるのは政治家です。どこにお金を回すのか、決めることができるのです。ですから、どの政党が政権をとるのか、それは税金のつかい方が決定される上で大きな意味をもってきます。つまり、政党がどの階層の要請を受けて結成されているのか、これが重要だということです。
消費税にかぎっていえば、どの政党が消費税増税に賛成しているのか、財源をどのように確保しようとしているのか、いわゆる聖域に手をつけられるのかどうか、これを見極めないといけないでしょう。それは、つまるところ政党が大企業にものをいえるのかどうかと深くかかわっています。
(「世相を拾う」08224)

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*1;「消費税で福祉国家になれる?」p47
消費税増税か、大企業が応分の負担するのか。
30日の日経新聞は、7日ぶりに平均株価が9000円台を回復したことを伝え、「世界の金融・資本市場がいったん落ち着く兆しが出てきた」と評した。しかし、そうした予測とは裏腹に、その翌日31日午前中には前日回復した9000円台を割り込み、8784円12銭の終値をつけたことに象徴的なように、依然、終わりがみえないという感触が強い、という感想をぬぐいきれない。先行きは不透明だと思える(参照)。
麻生首相は一昨日、追加経済対策を発表したが、その柱は、大企業・大企業優遇の姿勢が明確に貫かれたものだった。
減税を先行させるという政府のふれこみだが、結局、その柱は、①設備投資減税、②海外子会社の利益の非課税、③証券優遇税制の3年延長、④株式の売却益や配当に対する税率の軽減なのだから、これはどこからみても大企業や大金持ちに配慮したものだといわざるをえない。しかも、これらの財源は、3年後からの消費税増税によるというわけだ。
ようするに、給付金支給も、減税先行の名におこなわれる税制対策もその財源を、つまるところ国民への負担強化、3年後からの消費税増税に、政府は求めていることになる。
目先の給付金支給の背景には、消費税増税という国民的な大収奪を予定しているということを、私たちは今の時期にしっかり認識しておいてよい。
再三強調してきたことだが、その際、膨大な利益をあげてきた大企業・財界にたいする課税強化など、議論の対象にすらなりえず、まさに聖域として扱われていることを深刻に受け止める必要がある。共産党を除けば、与野党ともに、この聖域の存在を暗黙の了解としているところに日本の政治の深刻さがある。
応分の負担を大企業はすべき。公的資金投入を受けながら税金を長い間、支払うことのなかった大銀行に象徴的なように、日本の政治は、際立って大企業に甘い。税金もとれないのだから。
だから、日本の経済社会は、大企業のルールがそのまま日本のルールという関係だといえないことはない。
一方で、伝えられるところによれば、国民の生活のありようは、この調査結果にも端的に表れている。ようは、内需が極端に冷え切っているということだ。
だから、景気浮揚対策は、どう内需を温ためるか、その際、日本社会の大企業優遇をいかにあらためるのか、これを軸にしたものでないといけない。首相が提起した消費税増税か、それとも大企業優遇など聖域にメスをいれるか、ここが対決軸になる。
大企業は応分の負担をしなければならない。
(「世相を拾う」08221) ■応援をよろしく ⇒

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