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だって見たいんだもん!

映画と共に生きてきた私。大好きな映画と芝居と絵画をメモします。

奇蹟を信じて…

2011-11-05 21:38:58 | 映画
聖書の中には数々の奇蹟が描かれています。また、聖書にまつわる奇蹟の物語も数知れず…。フランスとスペインの国境となるピレネー山脈のふもとにある小さな町、ルルド。ここにも奇蹟が…。

1858年2月11日、14歳の少女ベルナデット・スビルーがマッサビエルの洞窟のそばで薪拾いをしていた時、聖母マリアが出現。彼女は聖母とは思わず、しかしここに教会を建てるよう言われます。

村人は聖母の出現を信じません。神父が名前を聞いてくるように言うと、“無原罪の御宿り”と名乗りました。それは聖母は原罪の穢れなしに受胎したとするカトリックの教義(1854年決定)でした。

貧しく読み書きもできない少女の言葉とは思えず、それ以降、人々は聖母出現を信じるようになります。ベルナデットは18回聖母に会ったそうです。1864年、出現場所に聖母像が建てられました。

“ルルドの泉”は、聖母から泉に行って水を飲んで顔を洗うよう言われたベルナデットが、洞窟の岩の下の方へ行くとそこに水が湧き出ていたのでした。彼女は1866年、ヌヴェールの修道院に入ります。

シスター・マリー・ベルナールとなり、1879年4月16日35歳で肺結核のため亡くなります。1933年聖人となり、遺体は腐敗せず今も安置されているそうです。(現在はマスクをかぶせてあります)

ベルナデットが10回目に聖母に会った年の3月1日、カトリーヌ・ラタピの腕の麻痺が治る奇蹟が起こったのです。この泉の奇蹟を描いたのが、オーストリア映画「ルルドの泉で」(09)です。

脚本・監督はジェシカ・ハウスナー。長編3作目の女性監督です。不治の病で長年車椅子生活のクリスティーヌ(シルヴィー・テステュー)は、聖地ルルドの泉へのツアーに参加します。

そこには病を治したいと奇蹟を求める人々や普通の観光客もいました。彼女の介護係には、ボランティアのマリア(レア・セドゥ)が任命されるのですが…。やがてクリスティーヌに奇蹟が起こるのです。

そんなに信心深くないクリスティーヌに、なぜ?シルヴィー・テステューは「サガン‐悲しみよ こんにちは‐」(08)でフランソワーズ・サガンを演じた実力派。奇蹟と嫉妬と羨望と…。見ましょう。
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