曲学阿世:真実を追求し、虚実の世間に迎合するようなことはしたくない。

真実を曲解し不正な情報によって世間の人々にこびへつらい、世間にとり入れられるような、ことはしたくない。

オバマ大統領の20代 貧乏アバート住み・・・シングルマザーの母親に育てられ

2014年04月28日 19時12分20秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、


ついにオバマである。ついにって言い方もおかしいが。オバマ来日というこの絶好のタイミング。これを逃すわけにはいかないだろう。今、もっともタイムリーな外人。オバマ。ちなみに私のオバマ観はほとんどないといっていい。オバマのことをそんな真剣に考えたこともないし。オバマの打ち出した政策とか、政治理念とかまったく知らないし・・・。でも好きか、嫌いかっていわれたら、好きって答えちゃうぐらい。オバマは嫌いじゃない。ヒラリーとオバマだったらオバマを応援してたし。

 今、人気下がってるらしいけど、オバマが大統領してるアメリカは、少なくともほかの知らないガタイがいい白人がやるより、なにか親近感があるような気がする。


 そんなオバマはいったい何者であるのか。「オバマの20代」・・・深く切り込んでみたいテーマだ。アメリカの大統領の「20代」ってどんなん!?ということがやはり気になるとこであろう。そんでさっそく読んでみたのである。オバマの自伝、「マイドリーム」 そんで読んでみて思ったこと。オバマを一言でいうなら、「いい奴」だということだ。読む前からなんとなく「いい奴」なんだろうなって思ってたけど、読んでみたら、ほんとに「いい奴」で驚いた。クラスにひとりはいるだろう。しゃべってもそんな面白くないけど「いい奴」っていう。


 たとえば、成功者をみんな一クラスにまとめたら、ジョブズは下向いてコソコソなんか爆弾つくってる。プーチンは腕組みして番長みたいにふんぞりかえってる。そのなかでひときわ飛びぬけているわけでもなく、かといって目立たないといえばそういうわけでもなく、たまにハメをはずしたりもするけど、心はピュアで、ちゃんと当番になるとウサギにエサあげてる。そんな奴。それがオバマである。


 たとえばオバマ、21歳のとき、貧乏アパートにすんでたんだけど、となりに独り身のおじいちゃんが住んでいたらしい。そのおじいちゃんとは一言も会話したことないんだけど、ある日そのおじいちゃんが倒れて、レクキュー隊員がおじいちゃんの部屋に入る。その様子をうしろから眺めながら、おじいちゃんの部屋を見つめ、オバマはこう思う。

 「その光景の寂しさに胸を突かれ、一瞬、彼の名前くらい聞いておけばよかった、と思った。だがそんなことを思ったばかりによけいに悲しくなって、そんなこと思わなければよかったとすぐに後悔した」(P4) 

もうこの感性が「いい奴」なのだ。人に何かしてあげるとか、そういうことじゃなく。こんな感性をもってる奴は「いい奴」に決まってる。

  シングルマザーの母親に育てられたオバマ。落第すれすれの成績表、校長室への呼び出し、ハンバーガー屋でのバイト。アメリカのどこにでもいるベタな若者だったオバマ。白人と黒人とのハーフというアイデンティティーに悩まされる青春を送り、黒人から「おまえは俺たちの気持ちわかんないよな」と言われ、白人からは「あっち行けニガー」といわれ、これによりオバマの内面はかき乱され、しまいにはマリファナやアルコールに手を出し、溺れていくのである。

 ジャンキー。マリファナ常習者。それが私の行く末だった。(P111)

 堕落オバマである。

このとき18歳。そんなオバマを救ったのは「母ちゃんごめんね」というオバマ自身の罪悪感であった。母ちゃんごめんね、それがオバマを寸前のとこで思いとどまらせ、高校をがんばって卒業し、オバマ大学に進学。
そしてここからモラトリアムワールドへ突入。大学にも興味が持てない。やりたいことがない。
あるとき、知り合いの詩人のおじいさんからこういうこといわれる。

「大学へ行く目的をしっているかな?」

「わかりません」

「分かるか。大学へ行くのは、教育をうけるためじゃない。訓練をうけるためなんだ。大学は必要じゃないものを欲する人間になるように、おまえたちを訓練する」(p116)

名言である。これよりオバマ、大学で自分のなすべきことは何かを真剣に考え始めるのである。大学を卒業するまであと2年。時間はもう限られている。私にはコミュニティーが必要なのだ。(p138) 居場所がほしい。社会にコミットしたい。オバマの出した結論は・・・。

「よし、おら、コミュニティーオーガナイザーになる!」

というものであった。なにそれ?と思うだろう。しかしオバマも「どんな仕事なのかと聞かれても、答えることすらできなかった」(p158)と、よくわかってないのであった。とにかくなんかそれっぽい、オーガナイザーって響き、よくね?ぐらいのレベルなのである。

 しかし口先だけは始まらないので、オバマ、そこからオーガナイザーになるべく、公民権運動をやっている組織に手紙を出したり、困ってる人を助けようと決意する。しかしオーガナイザーは地域活動というか、ほとんどボランティアみたいな仕事なので儲からないわけよ。

 そこでフツーの会社で働きはじめるんだけど、「オレ、オーガナイザーになるんだあ、」とかいうと、白い目で見られたり、警備員から「オバマさん、まだ若いんだし、そんな夢おっかけてないで、金持ちになろうよ」とかいわれたりして、オバマの夢はだんだんとしぼんでいくのである。オバマ、このとき22歳。「20歳でどのぐらいのことをしていたのか」というと、

会社では金融ライターというポジションに昇格し、自分のオフィスと秘書を持ち・・・(p162)

すごすぎ。

 しかしこれじゃない。自分のやりたいことはこれじゃない。もっと政治的なことがしたいんだ。 満たされない毎日のオバマ。
会社を辞めたい。しかしやめてどうなるか・・・見通しが見えない・・・。堅持な人生をとるか、夢をとるか。どこでオバマは決断したのか。


それはある電話だった。


 親戚の姉ちゃんからかかってきた電話で、オバマの親戚の少年がバイク事故で亡くなったという知らせなのである。

 この少年はどんな大きな夢を内に秘めていたのだろう?(P164)

 オバマは自問し、翌日、会社に辞表を出し、オーガナイザーの仕事を探しはじめるのである。


 このバイク事故の少年でふんぎりをつけてオーガナイザーという仕事についたオバマ。 これがのちに政治に関わるキッカケとなり、オバマを大統領まで導くのであるのだが、オバマの人生、「死」のことを考えると自分のやりたいことが見えてくる・・・というある重要な教訓を学べたりする人生なのである。

 やりたいこといい、それをやろうとしたキッカケといい、何から何まで、穢れたとこがない。ほんとにピュア。オバマってほんといい奴だよ。

http://ima.goo.ne.jp/column/article/868.html

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2014年04月28日 17時04分30秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、
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日本一新の会 メルマガ配信
━━【日本一新】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                   臨時増刊号・2014/4/28
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                     顧問:戸田 邦司
                     発行:平野 貞夫
                     編集:大島 楯臣
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  <メルマガ・日本一新・臨時増刊号>
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5月11日(日)に首都圏で開催する『平野代表を囲む懇談会』
の準備・打合せがお世話役の間で進んでいる。最初はBCCで、
後にCCメールに切り替えて、熱心な打合せ・準備作業であり、
事務局はそれを傍目で眺めている。

中でも、05年4月に福岡で開催した「市民による日本一新の会」
の設立総会記録DVD(平野代表の日本一新運動の目的等説明と、
小沢さんの、当時、地方出張では珍しいといわれた1時間ほどの
講演などを収録)や、挿入している「日本一新のイメージムービ
ー」が好評で、「9年前のことではあるが、まったく今の問題だ。
少しも古さを感じない」と、事務局が提供したDVDをコピーし
て、希望する参加者全員に事前配布するという。

事前配布の目的は「日本一新運動の原点と経緯を知ることで、懇
談会をより有意義なものにしたい」とのこと。その作業に当たら
れたT氏に謝辞を述べたい。他に高知で開催した「国会の葬式」
の記録DVD等、合計3枚のDVDが提供されるという。

この懇談会の目的は「平野代表と維持会員の顔が見える交流」と
共に「維持会員のお仲間の間でも交流を進めたい」とするもので、
引き続き、皆さんの自主的な立案が欲しいと考えている。先ずは、
2回ほどを首都圏で開催してその体験を全国に拡げたい。

開催を希望される会員・地域は、早めに事務局あてに希望を寄せ
ていただき、環境が整ったところから、順次計画に組み入れてい
きたいと思う。

また「日本一新の会の維持会員には『事業経営者』もいると思う
ので、『異業種交流』なども考えて欲しい」とのメールが届いて
いる。事務局の能力(脳力か?)からして、一気呵成に処理する
ことは適わないので、順次採りあげていきたい。

「懇談会」の開催要領(案)は、

1)開催日時は休祭日の日中とし、地方開催は「日帰り」の日程
  が組める範囲とする。

2)地方開催時の平野代表の「出張費」は事務局が担う。

3)開催費用(会場費・軽食費)は、現地の参加費などで賄う。

4)一会場の参加者数は15~20名を上限として、参加者全員
  に発言の機会を必ず設けること。

5)参加資格は「維持会員」に限定し、維持会員歴・申込順など
  を勘案して事務局で選択する。

                    日本一新の会事務局
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次回の定期配信は5月1日です。主題は「集団的自衛権の憲法解
釈変更問題」その1です。
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配信不要の方は、下記アドレスより配信停止を行ってください。

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日本一新の会


※メルマガ・日本一新・臨時増刊号4月28日号より「転載」

民みんな維新結い新党は自民党票を食い合う

2014年04月28日 12時08分12秒 | 政治経済、社会・哲学、ビジネス、

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衆院の鹿児島2区補選で自民党公認候補の金子万寿夫氏が当選した。

開票結果は以下の通り。

◇鹿児島2区補選確定得票

当 66,360 金子万寿夫 自 新
               推(公)

◎ 46,021 打越 明司 無 元 
         推(民・維・結・生)

   5,858 有川 美子 諸 新 

   5,507 三島  照 共 新 

   1,283 松沢  力 諸 新 

   1,152 碩  利昭 無 新 

事前の予想通り、自民党候補者が当選した。

消費税増税が断行され、今後、TPP参加、集団的自衛権行使容認、原発再稼
働、沖縄米軍基地建設強行、などの政治暴走が予想されている。

権力の暴走を食い止めるには、選挙で民意を示すことがもっとも有効である。

自民党国会議員が政治資金規正法違反に連座して議員辞職して実施された補欠
選挙であるから、野党が勝利しなければならない選挙だった。

しかし、結果は自民党の勝利に終わった。

政治の流れを転換させる契機を、私たちはまだ獲得できていない。

もとより、自民党の地盤が盤石な保守王国であるから、自民党候補者の当選は
当たり前のことといえば当たり前のことかも知れぬ。

しかし、この風潮が日本全体に広がれば、日本政治刷新の気運は完全に削がれ
てしまうことになる。

現実をよく見極め、基本戦略を再構築しなければならない。



この選挙の最大の特徴は投票率が記録的に低かったことだ。

確定投票率は45.99%で、同選挙区では過去最低値となった。

「政治とカネ」の問題で現職議員が辞職に追い込まれ、また、消費税大増税実
施という、巨悪のイベントが生じた直後の選挙であるから、投票率は本来、過
去最高を記録するべき選挙だった。

それが、過去最低を記録したのである。

当選した金子氏と時点の打越氏の得票数の差は2万票だった。

保守地盤が極めて強い選挙区としては、次点候補者の得票は、自民党候補の金
子氏にかなり迫ったと言える。

政権批判が強まり、投票率が大幅上昇していれば、あるいは結果が逆転した可
能性もある。

この点を考慮すると、安倍政権がTPP交渉で、米国に妥協を強要され、ほぼ
全面的に米国の要求を呑む方向に動いたと考えられるなかで、TPP交渉の日
米大筋合意を無理に追求しなかったのは、この補欠選挙への影響を考慮したか
らだと思われる。

豚肉の関税大幅引き下げは、鹿児島県で総スカンを喰う原因になる。

姑息な対応であると言わざるを得ない。



投票率が大幅に低下したことは、実は、民意を吸収する有力な候補者が出馬し
なかったことに原因があると考えられる。

打越氏は民主、維新、結い、生活の相乗り推薦を受けた。

自民が一強を形成しているから、対立野党が連携しなければ勝算を得ないとの
理屈は分からないでもない。

しかし、維新、結いが示す政治の方向は、自民党よりも右に偏ったものでもあ
る。

集団的自衛権行使に前のめりであり、日本国憲法の平和主義とは相容れぬ方向
が示されている。



他方、同じ4月27日に投開票が行われた沖縄県沖縄市長選では、自民、公明
推薦の桑江朝千夫氏が僅差で勝利した。

開票結果は以下の通り。

当 29,968 桑江朝千夫 無 新
         推  自 公
         支持 そうぞう 民主 維新

◎ 27,779 島袋芳敬 無 新
         推 社民 共 社大 生活

2000票差で保守系候補が勝利した。投票率は57.73%だった。

ここでは、民主党が自公と相乗りして、野党候補を支持しなかった。

民主党が島袋氏を支持していれば、勝敗は逆転したと考えられる。

こうした選挙結果のなかに、明日への示唆が含まれている。

鵺(ぬえ)のような存在の民主党が日本政治を破壊している。

民主党は既得権益の側に立つ政治を目指すのか、主権者の側に軸足を定める政
治を目指すのか、旗幟(きし)を鮮明にするべきだ。

この民主党の二重性、ダブル・スタンダードが日本政治を破壊したのである。

いま私たちの目の前には、

原発・憲法(集団的自衛権)・TPP・消費税・沖縄

という、日本の命運を分かつと言っても過言ではない、重大問題が立ちはだ
かっている。

安倍政権はこれらを推進する方向に明確に舵を定めている。

この方針に対峙する政治勢力が毅然として大同団結することが求められてい
る。

それが、主権者の意思を吸い上げる政治行動である。

民主党の既得権益派、維新、みんな、結いは、基本的に自民党と政策方針が変
わらない。第二自民党と表現してもよいだろう。

日本政治が自民党と第二自民党の二大政党制に移行するなら、日本の政治刷新
は永遠に不可能になるだろう。

これを回避するには、自民党に対峙する、主権者の側に軸足を置く政治勢力が
大同団結することが必要なのである。

沖縄市長選では、主権者勢力が大同団結していれば、主権者勢力が勝利を収め
たはずだ。

政界再編=主権者政治勢力の結集が求められているのである。



民主党が鵺(ぬえ)の存在であると記述したが、民主党は水と油の混合物であ
る。

主権者の側に軸足を置く勢力が、2009年の総選挙で政権を獲得する原動力
になった。

ところが、獲得した政治権力を、民主党内の既得権益勢力が横取りした。

ここから日本政治の凋落、政治の崩壊が始まったのだ。

そして、いまなお、この民主党の既得権益勢力が日本政治をさらに堕落させて
いる。

維新や結いと新政治勢力結集に蠢(うごめ)いているのもこの勢力である。

基本の基本に対米隷属がある。

鳩山政権を破壊したのも、民主党内の対米隷属勢力である。

鳩山首相が普天間代替施設の県外移設を追求しているときに、対米隷属の既得
権益勢力は米国と通じて、鳩山政権の破壊に突き進んだのである。

本当に万死に値する行動であった。



維新と結いが結合し、民主党の対米隷属勢力がこれに合流しようとすれば、自
民党と第二自民党による二大政党体制が確立されたように見えるかも知れな
い。

恐らく、対米隷属の御用マスメディアは、その方向に強引に世論を誘導しよう
とするだろう。

これが、米国が希求する対米隷属二大政党体制なのである。

しかし、このような目論見を実現させてはならない。

第一自民党も第二自民党も、しょせんは同じ穴のムジナである。

大資本、米国、官僚機構の利益しか追求しない。

政治の主役である主権者、庶民、生活者、消費者、労働者の利益は追求しない
のだ。

逆に、主権者、庶民、生活者、消費者、労働者の不利益が追求されることにな
る。

少し考えれば容易に分かることなのに、マスメディアが活字と電波で洗脳活動
を展開すると、かなり多くの主権者が騙されてしまう。

不明確にではあるが、どこかおかしいと感じる主権者は、選挙に行っても投票
したい候補者がいないと諦めて、選挙に行かなくなる。

結局、既得権益が日本政治を支配してしまう事態が生じるのである。



現状では、主権者の側に立つ政治勢力の国会議員数が激減している。

だから、主権者勢力の再隆盛は不可能だと諦めてしまいがちである。

しかし、これは妄想である。

希望を捨てるのは、明らかに早すぎるのだ。

なぜなら、選挙権を有する有権者の数において、

主権者=庶民=生活者=消費者=労働者

は完全にマジョリティーを占めるからである。

この隠然たる力を呼び戻すことができるなら、政治状況は一気に大逆転する。

主権者勢力の結集を図れば、事態は、必ず大転換するはずなのである。



原発を推進してゆくべきなのか。

現行憲法下での集団的自衛権の行使を容認すべきなのか。

日本はTPPに参加するべきなのか。

シロアリ退治なき消費税増税に正義はあるのか。

沖縄の美しい海岸を破壊して、新たに巨大な米軍基地を建設するべきなのか。

考えれば、その答えは明白である。

この明白な回答を明示して、主権者=生活者のための政治を追求する。

この方針が明示されれば、目を醒ました主権者は、必ず、こちらの支持者に変
貌するはずである。



そして、この勢力が政権獲得を担いうる勢力であると認識されれば、いま、選
挙にまったく行かなくなった主権者が、必ず投票所に足を運ぶことになる。

政治の世界では、しばしば「一瞬先は闇」と言われる。

選挙結果を大逆転させる「風」は、突如生まれて、突如激しい力を生み出すも
のである。

3ヵ月もあれば、事態は一変し得るのである。

総選挙で落選した主権者勢力に帰属し得る政治家は、実は多数存在する。

彼らは、政治の堕落、政治の激変の波のなかで、どこに活路を見出すべきか、
方向感を失いつつある。

しかし、ひとたび、明確なひとつの方向が生まれれば、行動は一変するかも知
れない。



このなかの多くの者が、「民・みん・維新・結い新党」に期待を抱いているか
も知れない。

しかし、そこには重大な盲点がある。

なぜなら、この「民・みん・維新・結い新党」は、詰まるところ、第二自民党
でしかないからだ。

政党というのは、主権者を土台に成り立つものである。

たしかに、主権者のなかには、自民党的な存在を支持する者がいる。

しかし、それがすべてではない。

主権者のなかに、自民党的な存在を支持する者と、自民党に対峙する存在を支
持する者がいる。

これが原点である。

政治勢力が自民党的な存在だけになったとして、すべての主権者の支持を集め
ることはできない。

自民党的な存在を支持する者の支持を食い合うだけなのだ。

実は、主権者の太宗、マジョリティーが、本来支持する勢力は、主権者の側に
軸足を置く政治勢力である。

いまは、その政治勢力が弱体化しているために、主権者が実は、主権者の側に
軸足を置く政治勢力を支持するものであるという、本当は一番重要な真実が見
落とされているのだ。

この主権者の声をしっかりと吸収する政治勢力が彗星の如く出現すれば、政治
状況は、瞬く間に急変し得る。

現在の議員数の少なさに絶望する必要はない。

大事なことは、主権者の大半が、本当は主権者に軸足を置く政治の実現を望ん
でいるという「真実」が存在することである。

その「真実」に目を向けて、主権者の目線に立つ政治行動を展開する政治勢力
が出現するとき、この政治勢力は、まさに台風の目となるだろう。


※植草一秀の『知られざる真実』ブログ2014年4月28日より「転載」