「やかまし村の子供たち」監督ラッセ・ハルストレム(1986年・スウェーデン)
僕の好きなハルストレム監督のスウェーデン時代の有名作、という事でかなり期待して観ました。
ユートピア映画。
僕、ダメなんですよね、ユートピアってやつが・・・。
この監督では二本目の「合わない」作品でした。
スウェーデンの片田舎、日本でいえば「大字(おおあざ)」が付く三軒しかない長閑な寒村、そこで暮らす6人の子供たちの「ひと夏」をドキュメンタリー・タッチでスケッチした映画。
これはもう、監督が理想と考える子供たちの生活を描いてるとしか思えません。
毎日のように美しい自然の中、その日、その日を「ごっこ遊び」で熱中する子供たち。
老人に優しく、親達の手伝いを一生懸命こなし、喧嘩する事なく、それでいて活発に暮らしてる子供たち。
こう書いてるだけで、むず痒くなってしまいます。
「マイライフ・アズ・ア・ドック」では、サッカーのTV中継に釘付けになったり、ラジオのボクシング中継が気になったりという時代に即した現実が織り込まれていたのに、この作品では
新聞が出てくるだけでTVもラジオも存在しないかのようなんです。
白夜の夏だから電気が通ってるかも解からないくらいで、殆んど19世紀。
でも、1986年の作品なんですよ。
余りに理想的すぎました。
※よく考えると、この作品、年代不群なんですよね、通常なら最初に時間設定を表示しない場合、「現代」(撮影当時の)と考えるのが当たり前なのですが(「裏切りのサーカス」のように年代さえも推理させるオソロシイのもありますけど)、車は一台も出てこないし電線もない、でも着てる服は1960年以降のようだし新聞の活字も1970年代以後の感じ、もしかしたら、これはハルストレム監督が作った「絵本の世界」なのかもしれません。
※僕の家は商家で一家総出で働いてたから、小1の頃から夏休みとか冬休みは田舎へ預けられていました(僕自身は遊びに行ってる感覚)、この作品ほどではないけど似た感覚は知っています(その頃、地方へ行くとTVはNHK教育を含めて4局しかなかった)、虫捕り、釣り、宝探し、夜の冒険etc、懐かしい思いは有りました。
「カルテット!人生のオペラハウス」監督ダスティン・ホフマン(2012年・英)
この映画も何か「絵に描いた餅」みたいな作品。
「いかに老いれば幸せか」と「赦し」がテーマだと思うのですが、その描き方が表面的で上っ面としか感じられませんでした。
前者のテーマに関しては、環境が恵まれすぎてる為「何を言って」も、自分には「縁なき世界」の他人事としか考えられませんでしたし、後者のテーマに関しては葛藤(ドラマ)が浅すぎます、キャラクターがある程度描けていても、二人のぶつかり合いが教科書的で綺麗事だから、完全に絵空事になっちゃてます。
これは演出より脚本に問題アリでしょう。
この脚本に納得してしまうのがD・ホフマンの致命傷。
その演出に関しても、ソツは無いけど特に見るべきモノもない、ある程度観られたのはカメラと役者陣と音楽のお陰だったと思います。
最後に。
4月14日、六本木で前面通路の席、中央近くの位置に座った50前後のシラミ野郎!
アンタは映画館で映画を観る資格なし!!
身体中掻きまくって3分じっとしてられないなら、迷惑にならない席で観てくれ!
(本編開始寸前に入って来たから逃げられなかった)
大好きな「ローマの休日」が台無し、自宅と公共の場の区別もつかないなんて、糞バカヤロー!!
僕の好きなハルストレム監督のスウェーデン時代の有名作、という事でかなり期待して観ました。
ユートピア映画。
僕、ダメなんですよね、ユートピアってやつが・・・。
この監督では二本目の「合わない」作品でした。
スウェーデンの片田舎、日本でいえば「大字(おおあざ)」が付く三軒しかない長閑な寒村、そこで暮らす6人の子供たちの「ひと夏」をドキュメンタリー・タッチでスケッチした映画。
これはもう、監督が理想と考える子供たちの生活を描いてるとしか思えません。
毎日のように美しい自然の中、その日、その日を「ごっこ遊び」で熱中する子供たち。
老人に優しく、親達の手伝いを一生懸命こなし、喧嘩する事なく、それでいて活発に暮らしてる子供たち。
こう書いてるだけで、むず痒くなってしまいます。
「マイライフ・アズ・ア・ドック」では、サッカーのTV中継に釘付けになったり、ラジオのボクシング中継が気になったりという時代に即した現実が織り込まれていたのに、この作品では
新聞が出てくるだけでTVもラジオも存在しないかのようなんです。
白夜の夏だから電気が通ってるかも解からないくらいで、殆んど19世紀。
でも、1986年の作品なんですよ。
余りに理想的すぎました。
※よく考えると、この作品、年代不群なんですよね、通常なら最初に時間設定を表示しない場合、「現代」(撮影当時の)と考えるのが当たり前なのですが(「裏切りのサーカス」のように年代さえも推理させるオソロシイのもありますけど)、車は一台も出てこないし電線もない、でも着てる服は1960年以降のようだし新聞の活字も1970年代以後の感じ、もしかしたら、これはハルストレム監督が作った「絵本の世界」なのかもしれません。
※僕の家は商家で一家総出で働いてたから、小1の頃から夏休みとか冬休みは田舎へ預けられていました(僕自身は遊びに行ってる感覚)、この作品ほどではないけど似た感覚は知っています(その頃、地方へ行くとTVはNHK教育を含めて4局しかなかった)、虫捕り、釣り、宝探し、夜の冒険etc、懐かしい思いは有りました。
「カルテット!人生のオペラハウス」監督ダスティン・ホフマン(2012年・英)
この映画も何か「絵に描いた餅」みたいな作品。
「いかに老いれば幸せか」と「赦し」がテーマだと思うのですが、その描き方が表面的で上っ面としか感じられませんでした。
前者のテーマに関しては、環境が恵まれすぎてる為「何を言って」も、自分には「縁なき世界」の他人事としか考えられませんでしたし、後者のテーマに関しては葛藤(ドラマ)が浅すぎます、キャラクターがある程度描けていても、二人のぶつかり合いが教科書的で綺麗事だから、完全に絵空事になっちゃてます。
これは演出より脚本に問題アリでしょう。
この脚本に納得してしまうのがD・ホフマンの致命傷。
その演出に関しても、ソツは無いけど特に見るべきモノもない、ある程度観られたのはカメラと役者陣と音楽のお陰だったと思います。
最後に。
4月14日、六本木で前面通路の席、中央近くの位置に座った50前後のシラミ野郎!
アンタは映画館で映画を観る資格なし!!
身体中掻きまくって3分じっとしてられないなら、迷惑にならない席で観てくれ!
(本編開始寸前に入って来たから逃げられなかった)
大好きな「ローマの休日」が台無し、自宅と公共の場の区別もつかないなんて、糞バカヤロー!!
どちらも気になってる作品なので、いつか自分で確認してみようと思います。
「やかまし~」はファンタジーとして観てみようかな?
>大好きな「ローマの休日」が台無
こちらも残念でした。わたしもじっとしてられない性質なので、映画館へは行きません。
映画鑑賞は他人に迷惑をかけず、気持ちよくしたいものですね~。
>日本でいえば「大字」が付く
コレですけど(笑)
私は分かりますよ、もちろん。
でも・・・でも・・・「大字」の読み方すら分からない人もいそうな気が・・・
ましてイミフだったりして???
私でさえ、何十年ぶりに見た~!って感じでした(笑)。
>この監督では二本目の「合わない」作品
もしかして「合う」作品に先に出会ってしまっただけかも~???
私も「好きな監督」というカテゴリーの人達全員、
嫌いな作品あります。
誰にでもあると思うので、また次をお楽しみに~♪
>身体中掻きまくって3分じっとしてられないなら
この文章を読ませて頂いただけで、痒くなってきました(爆)。
次こそは、次こそは、良いお席で~!!!お祈りします☆
(でもまぁお好きな作品で残念でしたが、初見作よりはマシだったかも・・・
「裏切りのサーカス」初見時とかだったら・・・考えただけで恐ろしいです・笑)
ファンタジーとして観てみようかな?>
ファンタジーというより童話か絵本でした。
「カルテット!~」>内容はともかく(笑)、絵が綺麗です。
「ローマの休日」>右が「その男」だったんですけど、左は又々ポップコーン娘。(もう呪われてるとしか~笑)
静かめに食べてたから、まあ、いいんですけど、右が五月蝿いので(シラミも飛んで来そうで)、左に寄るとポップコーンの匂いと音が・・・。
正真正銘、本当に泣きそうになりました。(笑)
大字>何十年ぶりに見た~!>え~!そうなんですか?
僕、今でも年賀状で使いますし、先月、縁を切った(切られた?)問屋さんも「字」の付く住所でしたよ。
「やかまし村~」>この映画、スウェーデンの自然溢れる美しい風景が見られたのは良かったです。
この監督とは4勝2敗。(笑)
「裏切りのサーカス」だったら>完全に訳の解からん映画になってたと思います。
次、「プリティ・ウーマン」を観に行こうかどうしようか迷ってるのですが、恐怖感が・・・。(笑)
>これはもう、監督が理想と考える子供たちの生活を描いてるとしか思えません。
どちらかというと、原作者さんの世界観を本当に大切にした映画だと思います。
原作である児童書がこういうお話なのです。
原作者であるリンドグレーンが脚本も書いているので
(「マイライフ・・・」は監督ご自身が脚本も書かれています。)
その辺が「違う」とお感じになったのかもしれませんね。
こればっかりは相性なので、受け入れられないものは仕方がありませんよね。
ちなみに、調べてみたら原作は1947年に書かれたみたいです。
そういわれれば、時代設定はいつくらいなんでしょうね?
また原作を読み直してみたいと思います。
(多分いつとは書いてなかったと思いますが・・・。)
完全に入り方を間違えまたようです。
児童文学が原作というのは知っていたのですが(忘れかけてたけど~笑)、大人用に脚色したものでなく、「そのまんま」とは想像してませんでした。
何より、時代設定が1947年頃というのは想定外で、てっきり、1980年頃の子供に置き換えてると思ってました。
今日、4倍速で見直した所、自動車はクラッシックなタイプのトラックが1台出ていました、又、食卓の上に電燈が有るから電気は来てるみたいです、ただ、電線は見えませんでした。
戦勝国で世界有数の裕福国だった(殆んど無傷だった為、生産施設がフル稼働できた)、当時のスェーデンから考えると、僻地でもラジオくらい有りそうなんですけどね。
ドキュメンタリー・タッチの童話というのは、ホントに意表を衝かれてしまい、道徳の授業を受けてるみたいな気分になってしまいました。
でも、いつか「春夏秋冬」も見てみるつもりです。
今度は大丈夫です。(笑)
オンエアしたので、見ました。
>この映画も何か「絵に描いた餅」みたいな作品。
酷い作品でしたね~!
> 「いかに老いれば幸せか」と「赦し」がテーマだと思うのですが、その描き方が表面的で上っ面としか感じられませんでした。
鉦鼓亭さんの記事は何と言うか…お優しくって、
私はとってもそんな気持ちになれませんでした(笑)。
デュヴィヴィエ監督の「旅路の果て」が好きなので、ちょっとそんな感じ?かも?と
期待して見たので、もうガックリ感は半端なく・・・。
また、この映画の公開当時に、ホフマンさんが「徹子の部屋」に出て
とても嬉しそうに宣伝していらしたので、本当に期待したんですよ!!!
上っ面、どころじゃないですよね~? あれでも男一匹レジ―さんなのでしょうか???
でも、脚本は原作者が書いているらしいので、仕方ないですよね~
ダメ出しもしにくかったと思います。。。
エンドロールもね~まさかあの4人が歌う絵を入れずにこのまま入るの?と、信じられませんでした(笑)。
でも絵を入れても口パクではね~(笑)。
何ともはや・・・年寄りがいっぱい出るなら、
「マリー・ゴールドホテルで会いましょう」みたいな作品が好きです☆
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この場をお借りして、オンエアがあったので「酔いどれ天使」見ました。
もしも台詞が全部聞き取れたら満点だったのですが、
特に序盤は何言っているのか分からないシーンが多くて・・・残念でした。
やはり多くの人が見る、むかしの邦画のオンエアには、字幕を入れてほしいです!
映画そのものは、すっごく良かったので・・・志村さんも、三船さんも、その他の方も、
そしてもちろん「やっぱり巨匠だな~」って思いました♪
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コメントありがとうございます
申し訳ありませんが、このコメントへのレス、明日にさせて下さい。
miriさんお薦めの「白熱教室」、特に今日は項目の中で
一番興味のある「脚本」ですので、試しに見てみたいと思います。
コメント書きながら、他の事は出来ない性分なんです、不器用と言うか。
ゴメンナサイ。
昨日は失礼しました
「カルテット!人生のオペラハウス」
>どこを褒めればいいのか、考え込んでしまう作品ですよね。
強いて言えば、綺麗な風景でしょうか。(笑)
覚えているのは、かろうじて粗筋とエンドクレジットくらい。
再来年辺りには、観たという記録しか残ってないかもしれません。
D・ホフマン>数ある脚本の中から、何故、彫りの浅い脚本を選んだのか。
「脚本の傷は演出でカバー」出来ないのに、「俺なら出来る」と思ったのかなァ。
取り敢えず、監督業は諦めたほうがいいと思いました。
「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」とは比較にならないですね。
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「酔いどれ天使」
酷い録音状態で、字幕が必要。
仰るとおりだと思います。
僕は初見が映画館で、大きな音量だったし、元々、こういうのに対して耳の順応性が有るので、
最初の会話3往復くらい頭に入るようになりました。
(まァ、耳ダンボで無駄な神経を使うことになりますが)
三船敏郎>今風に言えば暑苦しいのかもしれませんが、
とにかくシャープでワイルドで吃驚する美男子で、新人なのに存在感がハンパじゃなくて、驚く事ばかりでした。
(本当に若い頃の三船さんは、この時が初めて)
志村喬>志村さんにしては、ちょっと力が入り過ぎてたような。
「野良犬」と時くらい肩のチカラが抜けてれば、もっと良かった。
山本礼三郎>本作では、三船さんの次に印象残ったくらい、存在感が有りました。
「野良犬」でも、登場シーンは僅かなのに、やたらと印象に残りました。
「七人の侍」の久蔵といい、こういう体型の人を撮るのが得意なのかな。(笑)
「あにいもうと」の父親役を観た時は懐かしかった。
笠置シヅ子>すげ~パワーと声、映画館の椅子に座りながら身体が後ろへ逃げた。(笑)
(前から2列目が、当時の定席でスクリーン近いから余計に)
僕は「野良犬」の千石さんが大好きだけど、この作品の千石規子さんも好きです。
久我美子さん>何とも丸い(笑)、でも初々しくて。
今、振り返ると「黒澤あっての三船」、「三船あっての黒澤」を痛感する作品で、「この作品で、漸く自分をスパッと出せた」という黒澤さんの言う事も理解出来るし、それが出来たのは、やはり三船敏郎という不世出の才能に出会えたからこそなんだな、と観る度(3回しかみてないけど)に思います。
本作と「灰とダイヤモンド」のラストが非常に似てるんだけど、A・ワイダが、これを観たのか、いつも気になります。
当時の日本やポーランドにとって、「自由と希望」は太陽の光であり、まっ白い洗濯物のイメージなんですね、解る気がします。
ヒッチコック>
「映画館に居る間、騙せれば、それでOK」と当人も言ってたらしいですよ。(笑)
40年前は「巻き戻して見る」なんて頭の何処にも無かった(笑)、でも30年前になると、そんな常識が壊れてきて・・・。
「シェーン」の早撃ちの銃口が下向いてた、なんて知らない方が幸せなんですけどね。(笑)
「白熱教室」>
テキストが「いつも二人で」、「サンセット大通り」、「ショーシャンクの空」で、いずれも未見。
特に「ショーシャンク~」は午前10時の映画祭で今回こそ観ようと思ってる作品、「サンセット~」もいつか観ようと思ってて・・。
なので、予定のない「いつも二人で」の所まで見ました。
キャラクターの作り方、小説と違い説明の出来ない脚本というスタイルの中での表現方法とか知りたかったのですが、途中までのせいか、基本中の基本の説明しか聞けなくて残念でした。
ああいう授業、面白そうですね。
このシリーズは、他の白熱教室でも・・・天文学とか数学とか色々見ましたが、
深く掘り下げるというよりは、大きなアウトラインを それぞれの先生の個性で、教えて下さるという感じなので、
多分、キャスパー先生は楽しく分かりやすくが第一だと思いますので、
鉦鼓亭さんのお勉強にはなりにくい内容かもしれませんね~。 私はあれで良かったんですけど・・・。
(映画の基本を15回分 → テレビ用に5回にまとめてあります)
・・・「灰とダイヤモンド」のラストシーンですけど、
「酔いどれ天使」とは全然違うような気がするのですが???
ラストから少し前の「あのシーン」の事でしょうか?
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