【藤子・F・不二雄大全集:第一期刊行スケジュール】
http://www.shogakukan.co.jp/fzenshu/bookinfo.html
届きました。……大きい。重い。(´・ω・`;)これが第一期33冊っすか。お金続くのでしょうか…?そして何処に置くつもりなんでしょうか…。っがふ!(吐血)
いや、何かラインナップが僕にとって強烈でしたね。当然
「ジャングル黒べえ」は最優先事項として…。なにしろエントリーされているタイトルが子供の頃に歯抜けで買ったっきりだったりして、どのタイトルもまともに揃ってなかったんですよねえ…。「バケルくん」は2巻だけとか、「キテレツ大百科」は1巻だけとか……「パーマン」は文庫本で持っているのですが、あれはかなりエピソード抜けているでしょうしねえ…。そんなワケで一念発起して揃えておくことにしました。でもかなり圧倒的な網羅性です。例の「ドラえもん」の幻の最終回収録(同人誌の話じゃないよ?)というのもかなり背中を押された要因でした。
【Wikipedia:ドラえもんの最終回】
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%81%88%E3%82%82%E3%82%93%E3%81%AE%E6%9C%80%E7%B5%82%E5%9B%9E
■ドラえもん未来へ帰る(1971年小学四年版)
時間渡航者たちが過去の世界に対して様々な迷惑をかけるようになってきたので、時間旅行規制法が立法されドラえもんはセワシくんに連れられて否応なしに帰ってしまうという最終回。いや、「ドラえもん」において、そこらへんどうなんよ?と皆思いつつも“ツッコミはなし”の方向で対処していた問題の回答がここにあるとは!!w
いやねえ…「のび太の恐竜」(1980年版)観ていてタイムパトロールもいるというのに時間犯罪の問題をとくとくと説くドラえもん……
お前はどうなのよ?と。もしかしてこの映画の結末は、全ての決着がついたら、黙ってそっとタイムパトロールに両手を差し出し「どうも…ご迷惑をおかけしました」と観念するドラえもんなのかよと……いろいろ考えてしまうワケですがw…まあ、パラレルワールドというかもう一つの有り得た「ドラえもん」の世界として「面白い」ですね。
結局、例の6巻収録の「さようならドラえもん」でドラえもんが、帰ってしまう理由も、ここらへんの問題だと思うんですけどね。“時間旅行規制法”なんて難しい言葉を子供に聞かせる事をさけたんだと思います。逆に出すなら、このエピソードのように時間時間渡航者たちが迷惑をかける様を描くと。……でも、それをするぐらいならそこはバッサリ切ってしまう。それこそ
セワシくんさえばっさり切って、のび太とドラえもんの別れをしっかりと描いて行くという選択をF先生はしている。ここらへんのF先生の物語の見渡せ方、ばっさりの行き方は堪らないものがありますね。
■ドラえもんがいなくなっちゃう!?(1972年小学四年版)
のび太がいつまでもドラえもんに頼って自立心を無くしてしまう事を危惧した、セワシくんとドラえもんがのび太とお別れする事を決め、その事をのび太に告げるという最終回。かなり「さようならドラえもん」の前身という感じで、物語の感動具合というか完成度は「さようなら~」の方が高いように思えます。また、SFとしての「ドラえもん」を前面に出した「ドラえもん未来に帰る」の方は、いかにもF先生らしい身も蓋も無さwがあって「面白い」。
…しかし、未来からのび太くんを応援している。のび太くんが未来を創って行くのを応援している。…という事を明示したこの最終回もこれはこれで良いものがあります。何というか「さようならドラえもん」は“この図”を明示しない事で感動の演出としている面があって、大人になって読むと“描かない”後者の方にシビれる人が多いと思うし……そのシビれはおそらく子供にも伝わるでしょうけどね。でも、それでも
「がんばれ!がんばれ!(未来から)タイムテレビでおうえんしてるぞ!!」というメッセージを子供に対して明確に伝える事の意味も、また捨てがたいものではあると思います。
3本の最終回を並べてみると(「さようならドラえもん」を最終回扱いしている)かなりF先生の「ドラえもん」の見え方が分ってきて「愉しい」ですね。また最初に描いたのが、先ほど身も蓋も無いと評した「ドラえもん未来へ帰る」というのも、F先生の本質を垣間見たような気がします。…うん。買って良かった。さあって。第二期はどうするかなあ~?(汗)第一期揃えてから考える事だけど……ま、タイトル見て決めるしかないよねw