夢*想*花

人生○○年!!今までは家族のために頑張った。
これからは、自分のために楽しい、好き、糧になるを目標に過ごしたい。

* 最終退行 *

2013-10-15 08:54:19 | 読書
   「きっちりお返ししてやるさ。
           この銀行という組織にね」


ゼネコンへの巨額不良債権を放棄する一方、中小企業に対しては貸し渋り、貸し剥がし。中小企業の経営者を相手にコツコツと、働いてきた現場銀行員が、私利私欲に凝り固まったエリート頭取に鉄槌を下す!」(帯封より)

倍返しで話題になった「半沢直樹」から、興味を持った池井戸潤さんの作品を読んでいます。
慇懃無礼の銀行員(失礼!私の感じている銀行さんです。)の内幕が暴露されています。
一連の銀行を主題に書かれた小説。誇張かもしれませんが、作者は元銀行員あながち嘘とは言えません。

行員同士の足の引っ張り合い、ミスを理由に気にいらない部下の出向への追い落とし。
息の詰まるような銀行で、働いている行員さんに同情もします。一流ってのは、こういういことか?と
陰湿な銀行の体質が伺えます。今までより一層銀行を色眼鏡で見てしまいそうです。

「最終退行」は、エリート的存在の会長や支店長など、銀行トップに対する、負け組の反乱です。
戦争末期の、日本軍のM資金を巡る、両者の駆け引きが面白い。
最後は、どちらが勝つのかハラハラしながら、一気に読みました。これもお勧めの作品です。
コメント
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